山岳/アウトドアライター 高橋庄太郎×奥秩父
気軽に「日本百名山」2座からの絶景を楽しめる
「一年のうち3分の1から半分は、世界各地の山岳や海、河川などのアウトドアフィールドで活動しています。今回は、登山入門者でも、『テント泊で登山にチャレンジしてみたい』との願望をかなえてくれて、『百名山を二つも登っちゃったよ』と他人に自慢できるプランを考えました(笑)。初日は、瑞牆山と金峰山の間にある富士見平のキャンプ地へ。駐車場のある登山口からは歩いて1時間かからないため、子連れの登山客も多い。テントに寝袋、マット、調理器具…どうしても10㎏以上にはなると思いますが、普通の人なら頑張れば歩ける距離。初日はここでテント(ベースキャンプ)を設営して、自然を満喫しながら、キャンプ飯を食べたりのんびり過ごしましょう。
翌朝、不要な荷物はテントに置いて、まずは金峰山へ。僕も四季を通じて何度も登っていますが、山頂が広々としていてとても気持ちいい。往復で大体8時間見ておけばOKです。
いったんベースキャンプに戻り、3日目は瑞牆山へ。岩山ばかりで険しく見えるけど、実は初心者でも登りやすい百名山として有名。実際、僕の子どもは小学校低学年の頃に余裕で登っています。こちらは5時間ほどで往復可能。テントを撤収して下山したら、北杜市の温泉・増富の湯にゆっくり浸かって疲労を癒やすのがおすすめ。ちなみに、僕自身は日本で行きたい場所にはほぼ行き尽くしてしまいました。この夏は、これまでに何度か訪れている知床岬を再訪するのが楽しみ。岬方面への車道が途切れると、その先には登山道すらなく、ヒグマに気をつけながら、干潮時を狙って不安定な岩場や岩壁などの道なき道を往復40㎞以上歩いていく。2泊3日で気軽に…というわけにはいかないけど、日本に残された最後の秘境であり、僕にとっては最高の『遊び場』です」