キャンプブームにのっかって、アーバンアウトドアスタイルに身を包み、ぼうっとキャンプ場で遠くを見ていると山が視界に入ってくる。あそこから見える景色は、どんな感じなんだろう? 何かを始めるときは、こんな理由で十分で、登らないと見られない絶景が、待っているはず。
キャンプから、登山へ。
本気の登山には本気のアウトドアウェアを
過酷な山道を登っていると、不意に視界が開け、景色のご褒美が。山の装備の主役はバックパック。ミレーの“サースフェーNX 40+5”は背面のクッション性に加え、汗処理性能も非常に高いので長時間の登山にぴったり。アウターには“登山ウェア=化繊素材”を覆したクレッタルムーセンの“アンサーフーデッドウィンドジャケット”を。オーガニックコットン100%だからシェル独特の動いたときのシャリシャリ感がなくて快適。さらに通気性、防風・防水性を備えているなんて言うことなし。
1Klättermusenのコットンシェルフーディ
2MILLETのバックパック
身体を預けられる信頼のギア
急勾配の山道は苦しい。しかし、それもまた楽しみの一つ。ミステリーランチの“クーリー40”は背面パッドが動いて体型にぴったり沿うので、背中が痛くなりにくい。独自の3ジップ機能は底にしまった荷物にも楽々アクセスできてノーストレス。風がつきまとう山では防風素材のシェルを用意しておくと心強い。110gの軽量を誇るラブの“バイタル ジャケット”なら持ち歩いてもストレスフリー。
3MYSTERY RANCHのバックパック
4Rabのパッカブルジャケット
キャンプだけならスマートフォンで事足りてしまうが、登山にはタフで多機能な時計を持っておきたい。スントの“スント バーティカル”は太陽光充電が可能で、気圧の変化で天気を予測し、高度で自分の居場所を把握できる。地図機能はオフラインでも使用でき、頼りになりすぎる相棒だ。
5SUUNTOのアドベンチャーウォッチ
テント場での焚き火が安らぎを与えてくれる
超軽量かつ高耐久で耐引裂強度に優れているダイニーマ素材をフロア部分に使用。山のテント地は岩や石の場所が多く、地面との摩擦で裂傷してしまうこともあるが、これなら問題ない。程よいピンクがテントサイトでも際立たせる。
6Samayaのテント
山でならどこでもテント泊や焚き火ができると思われがちだが、それは間違い。テント場と指定されている場所以外に許可なくテントを張ることはできず、焚き火はもってのほかである。事前に登山口近くにあるキャンプ場をリサーチするべし。難題はあるが、焚き火はムードを高めてくれるはずだ。かさ張るイメージがある焚き火台だがムラコの“サテライトファイヤーベース”なら脚をたためば、折りたたみ傘サイズに。一瞬で組み立てられ、調理にも使える。火起こしは着火剤を使わず、原始的なスタイルで。
7muracoの焚き火台
いつもより身体を動かして、いつもより休む
登山の秘訣は、ひたすら登るのではなく“ちょっとひと休み”を挟むこと。ただ、休憩中の汗冷えは避けたいところ。そこでサッと脱ぎ着できる薄手のアウターが重宝する。山と道の“100%メリノジップフーディ”はメリノウール製だから着心地がよく、おまけにダブルジップなので行動中の体温を容易かつ効率的にコントロールできる。これからの暑い時期は水分補給もキモで、いつもより容量があり軽量なハイドロフラスクの“32オンス ライトウェイト ワイド マウス”にスポーツドリンクを。
8山と道のメリノジップフーディ
9Hydro Flask®のステンレスボトル
山パンツは細身で野暮ったいイメージだが、フーディニの“ドックパンツ”はワイドシルエットで安心。どんなに脚を広げようとも動きを邪魔しないストレッチ生地は通気性があるので蒸れにくく、また岩場で擦ったくらいでは破けないタフさはハードな登山でこそ本領を発揮する。“オシャレは足元から”ではないが、登山ではシューズがかなり重要だ。スポルティバの“ウルトラ ラプターII GTX”は高いグリップ力と独自のソールパターンがブレーキ性能を向上させる。ベテランハイカーの折り紙付き。
10HOUDINIのストレッチパンツ
11LA SPORTIVAのトレッキングシューズ
Hair&Make-up:Yosuke Akizuki
Stylist:Takeshi Toyoshima
Model&Text:Masaya Ino