2019.12.10

【プロサウナーSHOWの熱波に焦がれて…#04】プロサウナーSHOW、熱波師になる!の巻

日頃、アウフグースでわれわれが心地よい汗を流すために、その倍以上の汗を灼熱のサウナルームでかいている熱波師たち。彼らが熱気の中に見る高潔な景色とは? 振り下ろすタオルに込めた熱い思いとは? プロサウナーSHOWがその真実を探る!

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「熱波は生き物なんです」。そう切り出したマグ万平師匠の言葉に、噓偽りはなかった。頭上から振り下ろすタオルで、対面したサウナーに心地よい熱波を送る。この単純な作業が、これほどまで困難を極めるミッションだったとは…。 「サウナルームの造りによって、風の回し方がまったく違うんです。サウナストーブの位置とサイズ、天井の高さ、部屋の奥行き、そしてお客さんがどこに座っているか…それらをすべて計算し、“熱波の通り道”を読むんです」と万平師匠。 「頭から爪先まで均等に熱波を送るのが基本ですが、体調が悪そうな方にはセーブしたり、逆に“欲しがっている”人には強めたり。そういうアレンジも熱波師のセンスが問われるところですね」 なるほどそのとおりだが…しかし、しかしである。100度近い密室ですぐ横には燃え盛るサウナストーブ。一心不乱にタオルを振り回すなぞ、これまさに「焦熱地獄で身を焦がす」所業としか言いようがない。なぜ師匠はそこまでして…。 「なぜ、熱波師をするかって? そりゃ、熱波師が誰よりも“ととのう”からですよ。サウナストーブの近くで一番風呂ならぬ、一番熱波を好きなだけ浴びれますから。こんな贅沢、ないじゃないですか(笑)」 なんと! 自らがととのうために、これだけ過酷な熱波師の仕事を続けているとは。きっと、彼にしかわからない至福の瞬間=熱波~ズ・ハイの恍惚があるのだろう。ちなみに、この熱波師体験の後、確かにととのいすぎて強烈な睡魔に襲われたため、師匠のインタビューがまったく頭に入ってこなかったのはここだけの秘密だ。

今回のサウナ:[笹塚]天空のアジト マルシンスパ

24時間営業、手ぶらでも立ち寄れる。サウナでは一定時間でサウナストーブに注水する「ロウリュ」と、タオルであおいでくれる「アウフグース」を楽しめる。

住所:東京都渋谷区笹塚1-58-6 マルシンビル10F
TEL:03-3376-5225
公式サイト



サウナGUEST
マグ万平プロフィール画像
マグ万平
熱波師としてマルシンスパで活躍! 公式ツイッターはこちら。

SHOWのひと言メモ

「サウナストーンにアロマ水をかけるところから、まず耳で楽しませる!」と、熱波師のハウツーをイチから熱心に教えてくれたマグ万平師匠。サウナ好きが高じ、自ら熱波師になってしまったというから驚きだ。マルシンスパをはじめ各種サウナイベントにも出演中。


Comic:Osushi Muroki
Direction:Yohey Suzuki
Animation:Yoshiyuki Shima

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