焚き火にハマる大人が急増している。「TEMBEA」 デザイナーの早崎篤史さんもそのひとり。なんと、焚き火のためにセカンドハウスを購入したというが…。
早崎篤史さん 「TEMBEA」 デザイナー
秘密基地で見ていた炎が いまも忘れられない
都心から1時間30分ほどのところに早崎さんのセカンドハウスはある。ボーイスカウト出身で根っからのアウトドアマンとして登山やキャンプにハマり、この自然豊かな場所を選んだそうだ。
「子どもの頃、とにかく火遊びが好きで、友達と作った秘密基地でよく遊んでました(笑)。セカンドハウスの購入を決めたのも、焚き火ができて暖炉がある、火を近くに感じられる場所が欲しかったから。そういった原体験と人間の本能が、この場所に導いてくれたのかもしれません」
この日もすでに一仕事終えたようで、ツナギに長靴という本格的ないでたちで出迎えてくれた。「アウトドアは僕にとってコスプレみたいなもの。まずは服装から楽しんでいます」。
HETAの特大焚き火台には火がともされ、薪割りをした形跡がある。
「セカンドハウスを持つまでは、焚き火をアクティビティの一つととらえていたけど、いまは生活の一部になっている。秋を過ぎると葉っぱや枝が落ち始め、否が応にも燃やさないといけない。思っていたセカンドハウスライフではなく、自然との共生はなかなか苦労の連続です(笑)」
あちらこちらに薪や木が積まれているが、伐採作業以外は、すべて自身で行い、チェーンソーやノコギリで使いやすいサイズにカットしている。
「地道な作業の連続で疲れ果てているはずなのに、一日の最後に焚き火をすると不思議と疲れが抜け、商品アイデアが浮かぶこともある。実際、『BH TOTE』というバケツ型のトートバッグは、薪を入れるのにあったら便利だなと思って作りました」
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Text:Masaya Ino