2024.03.21
最終更新日:2024.03.21

鉄道旅マスター・南田裕介がガチで考えた「青春18きっぷで時間を買う」3つの旅プラン【今こそ、鉄道旅に出よう】

若い頃に利用したことがある人もいるであろう「青春18きっぷ」の旅。鉄道旅のマスター独自の視点で、大人が心から楽しめる青春旅をプロデュース。

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みなみだゆうすけプロフィール画像
みなみだゆうすけ
ホリプロマネージャー。幼い頃から鉄道を愛し続け、タモリ倶楽部などにも出演。「鉄道BIG4」の一人。高校生の頃から18きっぷの旅に親しみ日本中を乗り回る。近著『貨物列車マニアックス』。

18きっぷは時間を買う贅沢品時には新幹線ワープも使おう

 誰もが一度は聞いたことがある「青春18きっぷ」。若い頃に手を出した人もそうでない人も、大人になってから利用しているという人は多くないでしょう。この年になって思うのは、有効期間中に5枚を使いきるのは至難の業ということです。普通列車にしか乗れないという大きな制約もあります。でも、そのしがらみがなんともいえず大人心をくすぐるんですね。恋愛と同じように、障害があるほうが盛り上がるんです。学生時代はお金がありませんでしたから18きっぷを重宝しました。「ムーンライトながら」などの夜行列車は定番。夜間に移動できるし、ホテル代も節約できるから最高でしたね。今は6時間も普通席に座っていたらきっと腰が痛くなってしまうでしょうけど。若い頃は元を取ること、どうしたらきっぷの値段以上の旅をできるか考えていました。でも、この年になったらどう元を取るかではなく、何もしないのんびりした時間を買うって考えるようになりました。スマホを見るのではなく、車窓を眺めたり、見知らぬ土地や人との触れ合い、まだ見ぬ出会いへの胸の高まりは18きっぷの鉄道旅でしか味わえないと思います。18きっぷの旅を大人が楽しむコツは新幹線を有効に使うこと。行きはじっくり、帰りはワープすれば、時間の調整もしやすい。また追加料金を払うと特急列車やリゾート列車にも乗れるので、そうやって少しの贅沢を加えるのも、大人ならではの楽しみ方。皆さんも18きっぷで楽しい思い出をつくってください。



PLAN 1

列車を乗り継いであちこちから「富士山」を拝む旅

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都心からも眺めることができる富士山だけれど、近くに行けばさらに迫力がある美しい景色を堪能することができる。都心を出発したら海側からぐるっと富士山を一周、最後は「HIGHRAIL星空」(4月26日まで運休)で夜空を眺めて新幹線で東京へ。いろんな方角からまるっと富士山を満喫する大人の日帰り旅。


PLAN 2

「リゾートしらかみ」で五能線を堪能する旅

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指定席券を買えば青春18きっぷでも乗れるリゾート列車。観光シーズンは一日3往復運行し、車内イベントや、千畳敷駅では停車時間を長く設け散策を楽しめるなどの工夫がされているのもうれしい。日本海の絶景を眺めながら列車に揺られれば非日常を味わえる!



PLAN 3

「SLばんえつ物語」でラーメンと鉄道を堪能する旅

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磐越西線を走る「SLばんえつ物語」はリゾート使いも、普段使いもできる貴重な列車。SLが上げる煙の影が山に映る様子は趣があり、車窓を眺めていると沿線の子どもが手を振ってくれるのが見える。これぞSLの醍醐味。一人旅には欠かせないラーメンも楽しめる。

2024年春は3月1日から4月10日まで利用可

青春18きっぷは全国のJR線の普通・快速列車などで自由に乗り降りできるきっぷ。追加料金でグリーン車などに乗れる。5枚綴りで、1枚で一日乗り放題。グループ利用も可。2024年春の利用期間は3月1日~4月10日。1万2050円で発売中(購入は3月31日まで)。



Illustration:Aki Ishibashi
Text:Masataka Kin

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