ある箱は物を整理するため、またある箱は部屋を飾るため。その用途や存在理由はいろいろ。素材や大きさは違っても、いつだって心をときめかせてくれる。そして気づけば、また新しい箱が増えている。人はなぜこんなにも箱に惹きつけられてしまうのか? その魅力に迫ります。
箱に魅せられた男たち②
小澤匡行さん / エディター
昨年は『1995年のエア マックス』(中公新書ラクレ 735)を上梓。多数のメディアに執筆するほか、スニーカー番組などの監修も手がける。
軍モノのような無機的で機能的な箱を整然と並べたい
あらためて箱の概念について考えたとき、僕が箱に求めるのは分類や保管、ものを隠したり整理整頓できることはもちろんですが、再利用できるなど徹底して合理的であることが大切。そうした条件を満たしている箱は、必然的にその佇まいがオブジェとしても成立しているように思います。それが僕にとっては軍モノの箱で、いろいろネットで掘って集めています。
もともと同じモノがきっちりと並んでいる状態が好きです。家もオフィスも、見せる収納より、隠す収納が好きだから、箱は僕の性格にも合っている。こと軍モノの箱は外装もミニマルで、整然と見えるところもいい。
もうずっとスニーカーに囲まれた生活をしていることもあって、箱と収納の関係は常に考えています。スニーカーの箱はメーカーやジャンル、年代によってサイズが当然違うもの。サイズやデザインの違う箱を積み重ねておくのが感性に合わなくなってきたこともあり、いま自分で製作しています。
ただデザインがいいだけでなく、軍モノのように機能にかなった箱に仕上げたい。完成までには時間がかかりそうですが、愛するスニーカーたちが同じ箱に入ってすっきりと並ぶ日が待ち遠しいです。
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Photos:Yuichi Sugita[POLYVALENT]
Text:Hisami Kotakemori
Text:Hisami Kotakemori