どこにでもありそうなのに、ない。作家の器はどこが違う?
A木村硝子コンパクト ゾンビー
池田尚輝/スタイリスト
「何の変哲もないタンブラーのようで、手作りならではのやわらかい佇まいが秀逸。このミニマルさが好きなんです。大量生産はされておらず、稀少性の高さも愛着が湧く理由かも」。昔のひと口ビールグラスをモチーフに作られ、バリウムクリスタル素材を極薄の1㎜厚で仕上げた定番グラス。グラス¥1,760(6oz)/木村硝子店
B竹俣勇壱ステンレスサーバー
富田良祐/アートディレクター
「これまでいいサーバーに出会えなかったが、これはかっこいいのひと言。程よい重量で手馴染みのいい質感。工芸なのにモダンプロダクト的な雰囲気もあります」。竹俣勇壱氏は彫金師としてオーダージュエリーを手がけながらカトラリーも製作。金属板をたたいて形成する技法が特徴。サーバー¥7,150/竹俣勇壱(雨晴/AMAHARE)
CEichenlaubカトラリー
水澗航/ENKEL 主宰
「鋳造に研磨、仕上げまで、すべてが手作業で行われるカトラリー。ドイツの刃物の町、ゾーリンゲンの工房で作られていて輪郭はキレッキレ。 持ち手は天然木や鹿の角などから好みのものをオーダーできる。納品に時間はかかるが、待ってでももっと欲しい!」。ナイフ¥13,200・フォーク¥13,200/アイヘンラウプ(HIZUKI)
DKeramische Werkstatt Margaretenhöheカップ
清水恵介/アートディレクター・クリエイティブディレクター
「バウハウスの影響下で設立されたドイツ最古の工房によるもの。李英才のデザインは簡素で飽きがこず、つい買い足してしまう」。定番の釉薬は何千種もの試作を経て誕生、これは絶妙なダークグリーンで、どんな飲み物にも映える。カップMサイズ¥5,940・Sサイズ¥4,840/マルガレーテンヘーエ工房(リビング・モティーフ)
E河原崎貴鉄フライパンSサイズ
阪井元/ビデオグラファー
「鉄のフライパンは重く手入れが難しそうだが、これは一人メシに最適なサイズで軽い。河原崎氏ならではの、武骨で美しい佇まいも好み。最近は時々油を馴染ませて手入れしてますが、調理器具を育てるのが楽しいです」。フライパン¥16,500/河原崎貴・レザーハンドルカバー¥3,146/ミントチュチュレザー(ともに工藝 器と道具 SML)
Fuccellino RIVAストーンプレート
小澤匡行/エディター
「食卓の石板が流行ですが、よくある整ったスクエア型とは違う有機的なフォルムが気に入り購入。上品な厚みもいい。僕はそんなに料理はしませんが、これを事前に冷蔵庫で冷やしておいて果物を並べて食べると、ヒンヤリ感が持続して贅沢を感じます」。プレートMサイズ¥7,700/ウッチェリーノ(リビング・モティーフ)
GInformation originalsキッチンクロス
山城真之/Information 店主
「島根の織物作家の樋野由紀子氏と、自分の店とで協作。天然素材の糸を植物で染め、時間をかけて手織りで制作しています。控えめな色同士を組み合わせて織り上げた生地は静謐な抽象画のよう。使い込むほどに素材も色も馴染んで、いい風合いを楽しめます」。キッチンクロス¥4,400/Information × 樋野由紀子(Information)
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Stylist:Rinako Yamane
Composition&Text:Takako Nagai