その魅力…いや魔力というべきか。ひとたび自転車に魅せられた大人は皆、誰もが気づけば虜となり、その楽しさにハマって抜け出せなくなるという。なぜ? 何がそんなに夢中にさせるのか? 自慢の愛車についてたっぷり語ってもらった!
在原みゆ紀さん/モデル
あえてカスタムはほどほどに。 都会との相性を考え抜いた一台
父親が元競輪選手だという在原さん。彼女も、さぞスポーティな一台を乗り回しているのかと思いきや、のんびり流すのにうってつけなグラベルという意表をついたチョイス。「もともと父が乗っていたワタナベの競輪競技用フレームの一台とピナレロのロードバイクに乗っていたんですけど、都内のトラックの走行風はキツいし、側溝も細いタイヤだと危なくって…。安心して乗りたいからタイヤは太いけどマウンテンバイクよりも軽くて都会的なグラベルにしました」と教えてくれた。「盗まれるのが怖いからあまりカスタムはしません」と言うが、ペダルには並々ならぬこだわりがあるそう。「このペダル実は4代目なんです(笑)。これまでのものは踏む面積が小さかったり、重かったりでことごとくしっくりこなくて。ROCKBROSのペダルは大きくて軽い。これじゃないとこげないんです!」。
Bike : JAMIS
Saddle : ROLLS
Pedal : ROCKBROS
Tires : WTB
末次 亘さん/C.E プレス
譲り受けた大事な一台、 パーツを替えながらずっと乗りたい
現在ではブランドは残っていないが、競輪用自転車の名作として知られ、今なお中古市場で絶大な人気を誇る“3RENSHO”。末次さんが手に入れたきっかけはなんと友人からの譲渡だという。「6年ほど前に、高校の同級生が子どもが生まれたため3RENSHOを眠らせているというので、頭を下げて頼み込んだら快く譲ってくれました」。フィックスドギアだったものをフリーギアに替えた以外、5年ほどはそのままの状態で乗っていたそう。「不満や不具合もなく、特にいじるつもりはなかったんですが、昨年池ノ上の名店であるminnanoのゴローさんにすべてを委ねて新調。トレンドと僕らしさをバランスよくミックスしてくれて気に入ってます。でも下ろしたてのブルックスのサドルは少しだけお尻が痛くて…(笑)。最近になってようやく慣れました。一生ものとは言わないまでも、このフレームはいわば大事なお下がり。時代に合うように少しずつパーツをいじって大切に乗っていきたいですね」。
Bike : 3RENSHO
Saddle : BROOKS
Tires : PANARACER
Stem : NITTO
Pedal : MKS
Grip : OURY
Brake : DIA-COMPE
嶋田哲也さん/ムロフィス プレスマネージャー
この3台さえあれば どこへでも行ける
神奈川県の自宅から勤務地の神宮前までの18㎞を毎日自転車で片道1時間弱かけて通勤しているという嶋田さん。「もともと地元では車を持っていたんですが、14年前に上京して以来都会では小回りのきく自転車のほうがいいなって。それからは何台も乗り継いでいる、文字どおり“自転車沼”な人生です(笑)」。これまでにマウンテンバイクやBMXも乗ってきた嶋田さんだが、現在は通勤に3台のロードバイクを使い分けているという。「朝の気分とその日の服装でどれに乗るか決めるんです。走る爽快感が欲しいときはプロレースでも乗られているカーボンフレームのルック。ゆっくり走りたいときはヴィンテージの名車の片倉シルクです」。つい最近購入したというオレンジのフレームが印象的なカラビンカは「目黒にある工房で作られる知る人ぞ知る名ブランドで、10年来憧れ続けた一台。フロントキャリア付きでフラットバーなので走行は最もゆったり。街並みを見てのんびり走りたい気分のときに乗ります」。次に狙うはサスペンションのないマウンテンバイク。「通勤用ではなく、完全なアウトドア用に。悪路を走るスリリングな遊びがしてみたいんです」。まだまだ自転車沼は続きそうだ。
Bike : KALAVINKA
Career : MASH
Handle : SIM WORKS BY NITTO
Stem : SIM WORKS BY NITTO
Saddle : TIOGA
▲Bike : KATAKURA SILK
▲Bike : LOOK
谷田誠人さん/UNDER THE SUNスタッフ
まだまだわからないことだらけ。これから徐々に沼っていきたい
今年の3月に先輩から譲り受けたリヴェンデル・バイシクル・ワークスの一台に乗って現れた谷田さん。それまでは電車生活で、自転車にはまったく詳しくなく、一から組むための知識もほとんどない状態だったという。「パーツの名前もほとんどわからなくて(笑)。前オーナーとブルーラグ上馬の店長さんにあれこれ相談して一緒に組み上げてもらいました」。知識がないながらもこだわったのはカラーリング。「ほかのブランドではなかなか見られないセージのフレームカラーを生かすために、ケーブルにはめたゴムチップやバーテープなど細かいパーツまで落ち着いたブルーとグレーでまとめました。正直自転車についてはまだまだ勉強中。一気に替えるというよりは、ちょっとずつカスタムしていくのが楽しみです」。
Bike : RIVENDELL BICYCLE WORKS
Handle : RIVENDELL × NITTO
Crank : WHITE INDUSTRIES
Saddle : BROOKS
Pedal : MKS
Tires : PANARACER
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