UOMO4月号(2月25日発売)の表紙を飾るのはあの目黒 蓮さん。担当編集が撮影の舞台裏を3回にわたって語ります。第1回は、撮影のコンセプトが決まるまでのお話。
あの目黒蓮さんを表紙とファッションページで撮影できる! 担当編集にアサインされ、テンションが上がらないわけがありません。せっかくの貴重な機会、何をテーマに撮影するか、幸せな自問自答の時間が続きました。なんとなくUOMOの考える「いい大人」を表現してほしい、という考えはあったのですが、それがどんなビジュアルなのか。結果的に、今回のコンセプトであるタイドアップに至った理由はふたつあります。
ひとつは、この春は堅苦しくないタイドアップが気分だったから。ビジネススーツにシルクタイをきつく結ぶのではなく、もっと気楽にファッションとして楽しむネクタイ、きっと長身の目黒さんに似合うに違いない。
そして、このコンセプトでいこうと確信できたのが、目黒さん初の単独主演映画『わたしの幸せな結婚』の試写を拝見したとき。劇中のあるシーンを見て「結ぶ」というキーワードが僕の頭から離れなくなりました。どんなシーンかはぜひ劇場で確かめていただくとして、タイを結ぶというコンセプトがようやく決定。そこからは師走の慌ただしい日々、目黒さんの顔を思い浮かべながらスタイリストと一緒に衣装の下見に奔走しました。表紙のブラックタイはじめ、中には僕がどうしても目黒さんに結んでほしくて、無理言ってパリから取り寄せてもらった「キュン!」な一本もあります。
そして迎えた撮影当日。今回、ポージングは静謐なポートレートだけではなく、実際に目黒さんがタイを結んだり、緩めたりする「美しい所作」を押さえたいと考えていました。さらに、フレッド・アステアのような軽快なタイドアップで颯爽とステップを踏む姿もイメージしていました。限られた時間の中で意図を十分に伝えられるよう、スタジオではジャズを流し、資料となる映画のワンシーンをボードに貼り出し、準備万端。時間はすでに20時すぎ。ついに目黒さんご本人が登場するのでした。(第2回に続く)
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Hair & Make-up : Shinichiro[IKEDAYA TOKYO]
Stylist : Toshihiro Oku