2024.05.02

今大人が訪れるべき焼肉店とは? スペシャリストが教える「焼肉をもっと楽しむ」4つの視点【焼肉は、人生だ】

銘柄牛、タレ焼肉、無煙ロースター…など数々のムーブメントを経てきた焼肉界。焼肉に精通するプロがUOMO世代に今こそおすすめしたいお店とは?

新中野|焼肉食道かぶり 新中野本店

極上厚切りハラミ
極上厚切りハラミ 2

圧倒的満足感の
厚切りハラミを喰らう

「超有名店の初期メンバーで焼肉を知り尽くしたオーナーだからこそ提供可能な一皿。厚さ5㎝超えの肉にかぶりつけるのは貴重です」。店主が厚切りが好きだという理由で提供を始めたものの、昨今仕入れが困難なことから現在は予約制に。和牛の「極上厚切りハラミ」¥4,378は、転がしながらじっくりと焼いて、最深部まで火が入るギリギリのタイミングでかぶりつくと中からじゅわっと肉汁があふれ出す。

焼肉食道かぶり 新中野本店

焼肉食道かぶり 新中野本店
東京都中野区中央4-2-13 日興マンション1階
TEL:03-5328-8929
営業時間:17時~23時、土・日曜・祝日12時~23時
定休日:月曜(祝日の場合は翌火曜)

用賀|焼肉 ホドリ 用賀店

テール
テール 2

稀少部位テールを狙え!

「テールといえばスープのイメージが強いが実は焼いても絶品。口の中でほどける食感と肉汁。これまで味わったことのないうまさに感動してほしい」。一本から2〜3人前しか取れない超稀少部位のテール¥1,680の焼肉が食べられる珍しいお店。周囲の余分な脂を丁寧に取り除いて、肉だけを切り出すには技術と手間がかかる。特製のにんにく醬油につけて味わいたい。火曜・金曜日のみの仕入れで完全予約制。

焼肉 ホドリ 用賀店

焼肉 ホドリ 用賀店
東京都世田谷区用賀2-28-19 スカイハイツ用賀1階
TEL:03-3707-3829
営業時間:17時~22時(L.O.)
定休日:月・木曜

新宿三丁目|熟成和牛焼肉 エイジング・ビーフ TOKYO新宿三丁目店

エイジングおすすめ熟成和牛7種盛り合わせ
エイジングおすすめ熟成和牛7種盛り合わせ 2

過競争を生き抜いた
熟成肉を堪能する

「熟成肉を一過性のブームではなくいちジャンルとして確立させたお店。本物の熟成肉のポテンシャルの高さを再確認できます」。3週間以上ねかせることで、濃厚な味わいと芳醇な香りをもつ熟成肉になる。塩、あるいはさっぱりとしたタレでいただくとよりうまさが際立つ。ヒレは外側を焼き固めて、中をレアにすることで食感の違いも楽しめる。「エイジングおすすめ熟成和牛7種盛り合わせ」¥3,982(1人前)。

熟成和牛焼肉 エイジング・ビーフ TOKYO新宿三丁目店

熟成和牛焼肉 エイジング・ビーフ TOKYO新宿三丁目店
東京都新宿区新宿3-5-4 レインボービレッジ6階
TEL:03-6273-2985
営業時間:17時~22時(L.O.)、土・日曜・祝日11時30分~22時(L.O.)
定休日:第2月曜(祝日の場合は翌火曜)

麻布十番|KABUN-AZABUJUBAN

炙りロース
炙りロース 2
炭火ユッケ
炭火ユッケ 2

肉の旨さを引き出す
名脇役に注目

「ただ上質な肉を焼くだけではなく、味つけでさらにおいしく仕上げる工夫を考えている。鮮度のよさを追求するため、芝浦をはじめ仕入れ先を複数確保しているのもさすがです」。裏メニューの「炙りロース」¥1,800は炭火で軽く両面を焼いたら大根おろしとわさびを巻いてさっぱりと。弾力のあるランイチを薄くスライスした「炭火ユッケ」¥1,500は軽く炙ってから、最後にメレンゲと卵黄にくぐらせる。

KABUN-AZABUJUBAN

KABUN-AZABUJUBAN
東京都港区東麻布3-8-10 バーリータワーズ1階
TEL:03-6435-5592
営業時間:17時〜翌3時、土・日曜・祝日17時〜24時
不定休

上質な肉と独自のアイデアで
焼肉戦国時代の頂点に立つ

ここではあらためて「焼肉っておいしい!」ということを教えてくれた4つの名店をご紹介したいと思います。共通しているのは、カット、部位、熟成、提供の仕方などにそれぞれ独自の工夫があること。仕入れが難しい厚切り肉を提供する「かぶり」は見た目のインパクトもありますが、厚切りならではのジューシーさに感動するはず。稀少部位のテールを食べられる「ホドリ」はこれまでにないカット方法で提供しているので、未知のうまさに出会えます。大きなブームを経ても人気が衰えない「エイジング・ビーフ」ではまっとうな熟成肉のうまさにあらためて驚くでしょう。工夫を凝らした個性的でいい調味を施した良質な肉を提供するのが「KABUN」。赤坂に本店があり、近場でも別の店舗を展開しているのですが、これくらいがオーナーの目が届くちょうどいい規模感。こういう形で系列・姉妹店をもつお店が増えているのも最近の特徴です。話題先行型の新店舗の勢いは、一時期に比べると沈静化しましたね。「おいしいお肉をきちんと提供する」というある意味で当たり前の原点回帰のフェーズに入ったといえます。

松浦達也さんプロフィール画像
フードアクティビスト
松浦達也さん

生産、流通、調理法まですべてに精通する「肉のスペシャリスト」。著書に『教養としての「焼肉」大全』『大人の肉ドリル』がある。さまざまな焼肉企画を監修。

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