近年、独特の辛味と刺激のある中華の鍋が流行の兆し。とはいえ、ただ辛いだけじゃない! 「麻」のしびれと「辣」の辛味を堪能できる絶品鍋をご紹介。え、日本の鍋も辛い…!?
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ゴールデンタイガー 地獄鍋
地獄の洗礼、受けてきます…
多様な中国料理を提供する店で食べられる辛い鍋「地獄鍋」(1人前¥2,000、注文は2人前〜)は、その名のとおり、“地獄”を連想させるビジュアルだ。麻辣醬(マーラージャン)や唐辛子など30種類の香辛料を使い、辛さの限界に挑んでいる。野菜と水餃子が入った鍋に、別添えの肉(牛、豚、ラム)を投入。煮込めば煮込むほど辛味が出てくる四川唐辛子は、辛くなりすぎる手前で取り出して。そして、シメは細麺のラーメンを。と、さんざん脅しておきながら、深い旨味がしみ渡ったマイルドな辛さなので“激辛”に抵抗がある人も、ぜひ一度お試しあれ!
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火鍋 三田 正宗四川 二色火鍋
麻辣スープが悶絶するほど辛い
本格的な四川料理の火鍋が食べられる「火鍋 三田」は、舌がしびれるほど辛い麻辣スープが特徴だ。このスープの辛さの秘密は、中国・四川省の成都から仕入れた唐辛子や花椒(ホワジャオ)など20種類もの薬膳にある。火にかけてスープが煮立ってくると、むせ返るほどの香りに…! 麻辣スープだけで食べてもいいが、店からは「まずは麻辣1、白湯9の割合で食べてみて」とのこと。具材は、えび、帆立貝などの魚介に加え、季節の野菜、大山鶏や羊肉など、全部で30品。「正宗四川 二色火鍋」コース1人前¥7,500(注文は2人前〜)の中の一品。
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味坊鉄鍋荘 水煮魚(白身魚のとうがらし煮込み)
「辛さ×辛さ」にしびれ鯛!
鉄鍋を使った中国・東北地方の煮込み料理。まず、にんにくや生姜で香味を加えた油で具材を炒める。唐辛子と花椒を炒めたスパイスで香りづけしたら、ディープフライした白身魚とともに鉄鍋に投入! その上にアツアツの辛〜い自家製辣油を回しがけ。実はここまで辛くするのにはワケがある。中国では淡水魚を使うため、川魚独特の臭みを消してくれる効果があるのだ。魚はその日に仕入れた白身を使用するので、何になるかは当日のお楽しみ。写真は鯛。「水煮魚」1人前¥1,480(注文は2人前〜)。
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吉次蟹蔵 毛ガニ大根鍋(赤)
濃厚な蟹の旨味と辛さの絶妙なハーモニー
中国系の辛い鍋に飽きてきたら、日本代表の辛い鍋「毛ガニ大根鍋(赤)」¥13,000(一台で2〜4人前)に挑戦したい。昆布だしをベースに蟹の旨味が合わさり…と、辛味を入れたくない思いも出てくるところだが、そこに三種の唐辛子(一味唐辛子、唐辛子、韓国唐辛子)を投入! 濃厚なバターも加わり、辛さとのミックスが絶妙な味を奏でる。具材は蟹と大根だけ。スープがしみ込んだ大根は、口に入れた瞬間にジュワーッと旨味が広がる。シメの雑炊には、イクラをのせて。これが本当にたまらなくウマイ!
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Composition&Text:Mayu Yamamoto