インド、ネパール、タイetc。新大久保は国際色豊かなローカル料理に出会える街だ。そこで、新大久保に詳しい(?)というタブラ奏者のU-zhaan(ユザーン)さんにオススメを聞いた。
新大久保は、インド料理を作るための食材を買いに来たり、友達と食事をしたりすることが多いエリア。以前は韓国料理店が立ち並ぶイメージだったけれど、今ではネパールやトルコ、タイ、ベトナム…各国のシェフが腕を振るったローカル料理に出会える、国際色豊かな街になっています。海外の人も多く、店内を見渡しても現地の言語しか飛び交っていない店とか、いっぱいありますよ。ちょっとした海外旅行気分すら味わえちゃいます。
国内ツアーで行ったり、タブラの修業のため年に約2カ月はインドに滞在したり。そこでのご飯も楽しみだし、未訪の国へ行き、その土地土地のものを味わうのも好きです。屋台料理から高級店までいろいろ試した結果、ロケーションとホスピタリティにお金をかけることに、自分はそれほど興味がないことがわかってきました。僕の店選びの基準は、ただただ“おいしい”こと。良心的な価格でおいしいものを食べられたときがいちばんうれしいです。
1.千里香のラム串の炭火焼きとキムチ
替えのきかないメニューに出会えます
中国東北地方の延辺料理が主役の店。シグネチャーは、フェンネルが香る自家製スパイスをまとわせ余分な脂を落としながら炙る「ラム串の炭火焼き」(各種・1本)¥157〜。「代用のきかない味。最低6本頼まないといけないし、無料のつまみセットもつくから、自家製の『キムチ』¥399と『ニラ串』を追加するとお腹いっぱい!」。
東京都新宿区百人町1の17の10 2階/TEL:03-5338-6918/営業時間:11時~翌5時 無休
2.トルコ料理レストラン ヒサルのベジタブルセット
肉じゃなくて前菜盛り合わせ+αを楽しむことが多いです
トルコ人の一家で切り盛りする専門店。本国から取り寄せたスパイスやハーブを巧みに使い、現地ではお馴染みの家庭料理でおもてなし。「トルコと言えばケバブが有名だけど、僕は自宅で作るほど、ひよこ豆のフムスやほうれん草のヨーグルトあえなどの前菜が好き。昼の『ベジタブルセット』¥900(税込み)は自家製のピタパンとともに、夜なら前菜の盛り合わせとワインを頼みます」。
3. ネパール民族料理 アーガンのダルバットセット
新大久保で個人的ナンバーワンのネパール料理店!
「ダルバットとは豆スープやチキンカレー、野菜の炒め物などを混ぜながら食すネパールの定食。新大久保ではお馴染みで、中でも留学生向けに作られたこの『ダルバットセット』は¥500(税込み)とは思えないクオリティで、おまけに豆スープとご飯はお代わり1回可。本場の味に極めて忠実で、先日ネパールに行ったとき『東京でも食べられたな…』と密かに思いました」。
4.釣りあじ食堂のあじフライとあじ刺
鮮度バツグン、脂がのったあじ料理のオンパレード
市場にはなかなか出回らない黄金アジを提供する魚介料理店。「店主自ら東京湾に出て釣り上げたものだけを使用するとか。ジューシーな『あじフライ』(1枚)¥300もプリップリの『あじ刺』¥580(各税込み)も、脂がたっぷりのっていておいしく、そして安い! かなりおすすめだけど8席くらいしかないので、あまり頻繁に行かれると正直、困ります。なぜなら僕が入れなくなるから」。
U-zhaan
インドの太鼓・タブラの日本を代表する奏者。生粋の食いしん坊であり、持ち前のユーモア力でつづるツイッターやカレーにまみれたインスタグラムも人気。今回の取材でも、合間に紹興酒やバスマティライスをお買い上げ。http://u-zhaan.com/
Composition&Text:Yukino Hirosawa