2024.10.16

【大人のユニクロ】「ユニクロアンド JW アンダーソン」2024年秋冬試着ルポ -後編- ダイヤ柄ニットと極太パンツが有能すぎる！【10月18日発売】

キャップコートシャツデニムニットブルゾンマフラーギフトソックスユニクロユニクロアンド JW アンダーソンチェックシャツフランネル大人のユニクロ

（前編のつづき）

もはやセレクトショップのよう！

ジョナサン・アンダーソン（Jonathan Anderson）をゲストデザイナーに迎えた2024年秋冬最新の「UNIQLO and JW ANDERSON（ユニクロアンドジェイダブリューアンダーソン）」が10月18日(金)に発売される。

それに先んじて取材した「UNIQLO（ユニクロ）」プレスルームでの試着ルポでは、オーバルシルエットのOラインを描くカーブデニムに大注目。ブラウンの上下にネイビーのパデッドブルゾンを重ねたコーディネートは前編のラストカットだ。

①ダイヤステッチクルーネックセーター　￥4,990

つづく後編でもウィメンズトレンド発の新鮮なカーブデニムをベースに試着。加えて、今秋冬の「ユニクロアンドジェイダブリューアンダーソン」が提案する2大アウターのもう片方と、ホリデー気分が盛り上がるニットと小物もチェックする。

黒澤怜慈：オフホワイトの「ダイヤステッチクルーネックセーター」がラスボスですね。

試着ルポ担当のモデルは、ミュージシャン・ビデオグラファーとしての顔も持つ黒澤怜慈（くろさわれいじ）。身長181cmで体重は70kg未満。試着するサンプルはすべてLサイズになる。

まずはアンダーソンの祖国、アイルランドで冬を乗り切るための質実剛健なフィッシャーマンズウェアをおさらい。牧歌的な空気とノスタルジーを喚起する「冬のマリン」を紹介した前編では、パデッドキルティングブルゾン(￥7,990)・フランネルシャツ長袖(￥2,990)・ワイドフィットジーンズ(￥4,990)の3点コーディネートに着地していた。

②チェスターコート　￥14,900

メンズ8型・ウィメンズ9型・小物3型が揃う今秋冬。アウターはカジュアルな中綿入りブルゾンと、硬派なブリティッシュトラッドを意識した「チェスターコート」というテイストの異なる2型がラインナップしている。ビジネス需要にマッチする「チェスターコート」はアクリル45%・毛33%・ポリエステル22%の混紡素材で、ヘリンボーン調の「68 BLUE」と「06 GRAY」の2色展開。

最近の傾向では、4XLのビッグサイズまでカバーするメインラインと比べて、コラボ特別コレクションはXXLまでとサイズレンジが絞られているケースが多い。しかも、この「チェスターコート」の店頭展開サイズはLまでで、XS・XL・XXLはオンライン限定。他のコラボ商品はXLまで店頭展開されているものもあるので購入時は注意が必要だ。

黒澤：その分、Lサイズでも肩が落ちるほどに大きめ。軽くて柔らかな着心地です。スーツの上に羽織るならばワンサイズ上をオンラインで。

ネイビー好き大人男子ならば、「パデッドキルティングブルゾン」と「チェスターコート」の2択に迷いそう。そして、次なる試着は…。

③タックワイドパンツ　￥4,990

ボトムをチェンジ。

前編では新鮮なカーブシルエットを描く「ワイドフィットジーンズ」（黒澤がテラコッタカラーの「28 DARK ORANGE」を着用中）を大注目アイテムとしてピックアップしたが、太さでまったく引けを取らないタック入りのコットンチノ「タックワイドパンツ」も捨て難い。極太のシルエットがトラッドスタイルをパワフルに演出してくれそうだ。

ラックに掛けられた「57 OLIVE」と「32 BEIGE」に「08 DARK GRAY」を加えた3色展開。綿100％のアノニマスチノパンは全色買いもお勧め。黒澤は王道のベージュが気になるようだ。

チェスターコートにチノパンの合わせはまさにスタンダード。無骨なアイルランドフィッシャーマンの紳士スタイルが、どう変わるのか？

シルエットをチェック。ウエストサイズ70（cm）から3センチ刻みで91まで揃う豊富な8サイズ展開で、70・88・91サイズは、オンラインストア限定。ジーンズでおよそ30インチに該当する76を試着した黒澤、その太さにびっくり。

黒澤：見てください。ウエストはほぼジャストサイズを選んだのに、このボリューム！

土管のような「ワイドフィットジーンズ」と比べると、タックがあるぶんテーパードが効いている。メインラインを含めた2024年秋冬において、「ユニクロ：シー」のワイドパラシュートパンツ、「ユニクロユー」のコーデュロイタックワイドパンツの記憶を辿っても、最も太いシルエットであると肌感覚で判明した。これが試着ルポの醍醐味だ。

④フランネルシャツ長袖　￥2,990

黒澤：ブルべのネルシャツに吸い込まれてしまいました。なんでしょう、この青臭さは。

今秋冬のメインラインではチェック柄のネルシャツの生産がなく、隠れ人気が出そう。最大サイズがほぼXXLまでのコラボ特別コレクションにおいて、例外はシャツなどの棚ものだ。パッチワーク仕立てともう一方、素朴な「フランネルシャツ長袖」は「LIGHT GRAY」「09 BLACK」「66 BLUE」の3色展開で、XSから4XLまで（XS・XXL・3XL・4XLサイズはオンライン限定）揃う。

黒澤：映画『マン・オブ・スティール』の冒頭を思い出すと前編でも言いましたが、このネルシャツは特に。漁村のパブでバイトする英国人初のスーパーマン、ヘンリー・カヴィルが着てそう。

⑤ヒートテックダイヤステッチマフラー(￥2,990)・⑥同ニットキャップ(￥1,500)

後のホリデーギフトとしてもお勧め。

「ヒートテックダイヤステッチマフラー」と「ヒートテックダイヤステッチニットキャップ」は、ニットも含めてコンビ買い必至。ありそうでなかなか見つからない無地のダイヤ柄は、メインラインや他のコラボでは商品化されていないのだ。棚置きは「01 OFF WHITE」で他色は「09 BLACK」。

毎シーズン楽しませてくれるコラボ特別コレクションでは常に実売期での投入となる「ユニクロアンドジェイダブリューアンダーソン」だが、それは購入計画を立てやすい理由にもなる。気になる商品を一気にまとめ買いするならば、他のコラボがほぼ出揃った今のタイミングがベストだ。

黒澤：トータルコーディネートのお値段は？

ダイヤステッチクルーネックセーター(￥4,990)・タックワイドパンツ(￥4,990)・ヒートテックダイヤステッチマフラー（￥2,990）・ヒートテックダイヤニットキャップ(￥1,500)、4点合計で14,470円（税込）。リーズナブルプライスはさすが、「ユニクロ」だ。このセットを基本コーディネートに据えてから、重衣料を吟味してもいだろう。

まるで昭和のトレンディードラマから飛び出したかのような完璧なウィンターコーディネート。

黒澤：シュッと洗練されたイメージのトラッドが、極太のチノパンでリラックスしたムードになりました。デートの勝負服として100点満点。

先に試着した「68 Blue」よりもヘリンボーン柄が際立つアザーカラー、「06 GRAY」の「チェスターコート」を羽織った黒澤。当時のそれとの違いは、ジャストサイズでも肩線が落ちるアンコンフォルムとワイドシルエットを遊んだチノパンが織りなすボリュームだ。絶妙なオフバランスは、すべてアンダーソンによって計算されたもの。

⑦ワイドフィットジーンズ　￥4,990

ホワイトニットはそのまま。ベージュのチノパンとインディゴブルーのデニム、どっち派？

黒澤：極太チノパンとカーブデニム、ともにあえての野暮ったさがクセになる。大人買い推奨！

冒頭で「28 DARK ORANGE」を着用していた「ワイドフィットジーンズ」からインディゴブルーの「66 BLUE」をピックアップ。ほか、「01 OFF WHITE」と「58 DARK GREEN」を加えた4色展開。通常はインディゴデニムとカラーボトムは分けて展開されるが、今秋冬は同一品番・同一シルエット。サイズは28インチから35インチ（28・34・35サイズはオンライン限定）まで。

ちなみに、昨年末以降に発売された「女性ファッション誌」の2024年春夏シーズンを振り返ると、ヒップから太ももまで女性らしい丸みを帯びたOラインを形成するストレスフリーな「カーブデニム」が旬のデニムトレンドに躍り出ていた。

カジュアルなワイドシルエットの派生形であるが、よりフェミニン。一昔前に流行ったボーイフレンドデニムとは真逆の発想で、半年後にメンズシーンに置き換えたアンダーソンの手腕が光る。

カジュアルとトラッド、目移りする2大アウターを提案する2024年秋冬の「ユニクロアンドジェイダブリューアンダーソン」だが、どうやらキーアイテムは「ワイドフィットジーンズ」と「タックワイドパンツ」の2大ボトムだった模様。

黒澤：ラストはアイルランドっぽいニットで。

⑧スフレヤーングラデーションクルーネックセーター　￥3,990

これぞ、「冬のマリン」。

ふんわりとした弾力のある「スフレヤーングラデーションクルーネックセーター」の色合いに注目。なんと、アイルランド島とグレートブリテン島を隔てる大西洋、アイリッシュ海の水面に着想を得たグラデーションカラーなのだ。アクリル54%・リサイクルポリエステル36%・毛7%の混紡で生成し、編み地で色の移ろいを表現した力作だ。