年が変わって2024年も1月下旬、ダウンジャケット市場は最終戦線に突入。確実に失敗しないためにも、安心・リーズナブルな「ユニクロ」でダウンを購入したい。そこで、「ユニクロ」ダウンを5着厳選試着した過去記事を「10着」に拡大して再掲載。暖かい順に並べてみた!
(※2023年10月公開記事を一部加筆しています)
ユニクロ「最暖」ダウンはどれだ? ここはグローバルブランド「UNIQLO(ユニクロ)」のプレスルーム。モデル・俳優として活躍中の若林拓也が多種多様な2023年秋冬のダウンジャケットをチェックしていた。
若林:ユニクロの店頭にはいろんなダウンがあり過ぎて、何を買ったらよいか迷います。あと、それぞれのダウンの暖かさ番付も知っておきたいです。
1月下旬ともなればダウンジャケット市場は最終戦線。財布に優しく品質も担保される「ユニクロ」でも、最終入荷が完了したタイミングだ。
そこで、2023年秋冬に発売された「ユニクロ」のダウンジャケットから、大人男子に特にお勧めのモデルを10着厳選。若林がリアルに試着しつつ、わかりやすく暖かさ順に並べてみる。番付の縛りは以下。
①番付は「ダウン」に絞る。中綿(パフテック)のみのアウターは除外
②コラボラインのダウンも対象とする
③そこから大人男子にお勧めのモデルを10着厳選
10モデル・10段階の暖かさを★の数で表記。若林の身長は180cmで、ウエスト29インチ未満の細身体型。着用サンプルはLサイズ。さあ、番付の結果は?
第10位:ウルトラライトダウンベスト(ワイドキルト) ¥4,990
暖かさ ★☆☆☆☆ ☆☆☆☆☆
スリーブレスのため暖かさ最弱の「ウルトラライトダウンベスト(ワイドキルト)」。ブラック、ダークグリーン、ネイビーの3色展開でバイカラーの展開もあるが、コーディネートや着回し派には単色がお勧め。サイズはXSから4XLまでで、XS・XXL・3XL・4XLはオンライン限定。これが「ユニクロ」ダウンのサイズと展開店舗に関するレギュレーションになる。
第9位:ウルトラライトダウンジャケット ¥6,990
暖かさ ★★☆☆☆ ☆☆☆☆☆
インナーダウンとしても使える「薄いほう」の「ウルトラライトダウンジャケット」が暖かさ第9位。買いやすい価格も魅力で、秋の入り口や春先のアウターとして、真冬はインナーダウンとして汎用性高く使える。出張先や帰省先の「ユニクロ」店舗で緊急避難的に購入する大人男子も多い。ブラック、ブラウン、オリーブ、ネイビーの4色展開。
第8位:ウルトラライトダウンジャケット(3Dカット) ¥6,990
暖かさ ★★★☆☆ ☆☆☆☆☆
一方、「厚いほう」の「ウルトラライトダウンジャケット」である「ウルトラライトダウンジャケット(3Dカット)」が暖かさ第8位。知名度抜群のウルトラライトダウンジャケットの派生形であり、縫製パターンが異なる3Dカットを謳う上級モデルになる。同一価格で名称も似ているため、身内から「ウルトラライトダウンを買ってきて!」のオーダーを安易に受けて店舗に行くと間違って薄いバージョンを購入してしまうケースが多発している迷モデルでもある。
この厚さでパッカブル仕様も嬉しいポイント。5色の中でブラックとネイビーから先にサイズ欠けするなど売れ行きもスタンダードである。
若林:たぶん、「ユニクロで最も一般的なダウンらしいダウン」を選ぶならばこれになるのかも。
都市生活対応の750フィルパワーで、ダウン90%・フェザー10%の配合率。通常のウルトラライトダウンジャケットとフィルパワーは変わらず、違いはダウンパックの採用と、太めのキルトステッチだ。ボリューミーなシンプルダウンはブラック・ダークオレンジ・ナチュラル・グリーン・ネイビーの5色展開。
第7位:リサイクルハイブリッドダウンジャケット(※ユニクロ アンド ホワイトマウンテニアリング) ¥7,990
暖かさ ★★★★☆ ☆☆☆☆☆
おしゃれ男子向けのダウンは、通常のレギュラー商品に限定されない。10月13日に発売された「UNIQLO and White Mountaineering(ユニクロ アンド ホワイトマウンテニアリング)」の「リサイクルハイブリッドダウンジャケット」が暖かさ第7位だ。
2023年秋冬を振り返ると、コラボ特別コレクションの「ユニクロ ユー」と「ユニクロ アンド JW アンダーソン」、「GU」から「ジーユー アンド ビューティフルピープル」も含めたアウターラインナップはすべて中綿入りでダウン配合アウターではないのだ。さらに、海外限定発売の「ユニクロ アンド エンジニアド ガーメンツ」もヒートテック内蔵アウターだった。2023年秋冬のコラボ特別コレクションの中で「ダウン」は「ユニクロ アンド ホワイトマウンテニアリング」の1着のみであり、加えて今秋冬では唯一のリサイクルダウンになる。
若林:さらっと軽いマオカラーダウン。コラボでダウンはこれだけとは意外です。「ユニクロ」唯一のリサイクルダウンとして、意識高く着こなしたい。
リサイクルダウン15%・フェザー85%の配合率。ウェーブキルト状にダウンが施され、脇から袖と背中上部のヨーク部分にはシート中綿を採用したハイブリッド構造。重ね着をしても着膨れしにくく、コート下のインナーダウンとしても応用が効く。ブラック・ブラウン・オリーブの3色展開で、サイズはXSから4XLまで。一昨年のコラボではノーカラージャケット型だったが、今秋冬はマオカラーのようなスタンドカラーになった。
第6位:パウダーソフトダウンジャケット ¥12,900
暖かさ ★★★★★ ☆☆☆☆☆
2023年秋冬の新作、「パウダーソフトダウンジャケット」が第6位。前出した「シームレスダウンパーカ」と近似したミニマルデザインだが、着丈が若干長めでフードが取り外し可能。肌心地が全く異なり、繊維をナノレベルでデザインし質感や機能を自由に創出できる「東レ」独自の特殊技術である「NANODESIGN™」を採用。微光沢のある上品な風合いとケミカル臭の薄さも大人男子向けの理由だ。
若林:触わると実感。いつもの「ユニクロ」のダウンと違うので、「それどこの?」って言われそう。
750フィルパワー。ブラック・ナチュラル・ダークブラウンの3色のみの展開で、ネイビーの生産はない。トレンドカラーのダークブラウンもお勧めだ。「パウダーソフト」のネーミング通り、ポリエステル50%・複合繊維50%の生地には吸い付くような柔らかさがある。
ミドル丈よりも若干長く、ハーフ丈までは届かない絶妙な着丈に注目。この着丈の長さが、2型の「ウルトラライトダウン」よりも暖かさで優る要因になる。様々なバリエーションに広がった「ユニクロ」ダウンの全ラインナップにおいて、ほぼ中間に位置するスペックであり、暖かさ基準ではグリニッジ天文台的な立ち位置だ。まずは店頭でこの「パウダーソフトダウンジャケット」を試着して、購入イメージを「パウダー以上 or パウダー未満」で線引きするとよいだろう。
第5位:ハイブリッドダウンパーカ(3Dカット) ¥12,900
暖かさ ★★★★★ ★☆☆☆☆
気軽に羽織れるビジネスマンの通勤着としても好評を博している「ハイブリッドダウンパーカ(3Dカット)」が暖かさ第5位。ビジネスシーンを想定したダークトーンが多く、ダークグレー、ブラック、ベージュ、ブラウン、ダークグリーン、ネイビーの6色展開。通勤定期入れなどに便利な縦型ポケット、タイトに絞ることができる袖口など、ミリタリーベースのディテールが利便性とファッション性の両面をカバーしている。
ネーミングに「パーカ」と明文化されているように、身頃と一体化しているフードは取り外し不可。後述する同じハイブリッド構造でフラットなルックスの「ハイブリッドダウンコート」と比較検討しておきたい。
第4位:シームレスダウンパーカ(3Dカット) ¥14,900
暖かさ ★★★★★ ★★☆☆☆
洗練されたフォルムで継続人気の「シームレスダウンパーカ(3Dカット)」が暖かさ第4位。ロング丈もあるが、カジュアルなミドル丈は着たままクルマを運転できる絶妙なサイジングだ。「ウルトラライトダウン」以上にカラバリが豊富であり、ライトグレー、グレー、ブラック、オレンジ、ダークグリーン、ネイビーの6色展開。2022年秋冬はレッド、今秋冬はオレンジなど、1色ずつ加わるシーズンカラーも地味に特徴である。毎シーズン買い足すマニアも存在する。
第3位:ハイブリッドダウンコート ¥12,900
暖かさ ★★★★★ ★★★☆☆
ヒップまで覆われると暖かさは格段に増す。大人男子にお勧めする「ユニクロ」ダウンの暖かさランキング、第3位から第1位はスーツの上に羽織ることができるロング丈が占めた。シックなデザインの「ハイブリッドダウンコート」は寒冷地のスーツ男子御用達だ。
若林:必要箇所が暖かいハイブリッドダウンの持ち味は、満員電車で吊り革を掴むとわかると聞きました。なるほど、ワキの下は蒸れなさそう。
750フィルパワー。カラーはダークグレー・ブラック・ネイビーの3色展開。スマートなフラットフェイスが特徴で、高機能中綿とダウンを適材適所で使い分けたハイブリッドダウンとして不動の支持を得ている。
シャープなデザイン性と必要十分な保温性の両立はハイブリッドダウンならではの強みだ。暖かさが必要な前身頃・後身頃・ウエスト上部分(ダウン90%・フェザー10%)と、アクティブな動きに対応するメッシュ部分・後身頃・ウエスト下部分・本体脇部分・袖部分(ポリエステル70%・レーヨン30%)の2パターンで、異なる配合成分を組み合わせている。ポリエステル80%・レーヨン20%の混紡生地でスーツに重ねた際の馴染みもよい。なお、フードは取り外し可能。
若林:フードを外すとミリタリーのモンスターパーカーっぽい。もし僕がサラリーマンならばビッグサイズを選んで、この状態で着たいです。
第2位:シームレスダウンコート ¥19,900
暖かさ ★★★★★ ★★★★☆
暖かさ第7位の「シームレスダウンパーカ」のロング丈バージョンが、こちらの「シームレスダウンコート」。暖かさ番付では第2位にランクイン。
ミドル丈との違いは着丈の長さとフードが取り外し可能であること。冬山でのレジャーや旅行、ウィンタースポーツなど寒冷地への積極的オケージョンを別にすると、都市生活者にとっての真冬はこのロング丈ダウンが1着あればまったく問題ない。ブラックとネイビーの潔い2色展開。まさかのときのための防寒衣料として、家族分を揃えておいてもよいだろう。
第1位:ウルトラウォームハイブリッドダウンコート ¥19,900
暖かさ ★★★★★ ★★★★★
ラストを飾る貫禄の大将。「ユニクロ」ダウン2023年秋冬のラインナップで最も暖かいダウンジャケットは、フォード周りのフェイクファーが見た目にもホットな「ウルトラウォームハイブリッドダウンコート」だ。ちなみに、2022年度の同記事でも1位を獲得しており、2年連続で「最暖」ダウンの称号を得た。
若林:暖かいというよりも、暑いです。
750フィルパワー。膨らみのあるエアテック中綿(ポリエステル48%・ダウン46%・フェザー6%)のハイブリッド構造で、降雪時などフード(ダウン90%・フェザー10%)を被った際の暖かさは随一。マフラーいらずのタイトかつハイネックの首周りで、フードを寝かせた状態でも保温力がしっかりと維持される。
表面はポリエステル84%・綿16%の混紡生地で、先の「ハイブリッドダウンコート」(ポリエステル80%・レーヨン20%)よりもラフな印象を受ける。なお、昨年度まで存在していたベージュとブラウンの色展開はなく、今秋冬はブラックとオリーブの2色に絞られた。
フェイクファーは取り外し可能。2023年秋冬の新作として、ミドルレンジの「パウダーソフトダウンジャケット」を新規投入するあたり、質の高いLifeWearを広く提供する「ユニクロ」の商品開発としては暖かさの追求は頭打ち。この「ウルトラウォームハイブリッドダウンコート」の暖かさが、日本においては十分すぎるスペックなのだろう。
暖かさ重視で「ユニクロ」ダウンを買うならば、ラインナップが出揃い、肌寒さがピークになった今がギリギリ。今買って春先まで使うことを考慮するならば、暖かさランキングが低い順に吟味するとよいだろう。
大人男子にお勧めする「ユニクロ」ダウン、全10モデルのディテールとスペックを頭に叩き込み、実店舗とオンラインで狙い撃ちだ。在庫僅少。急げ!
UNIQLO:ダウン(2023-24年秋冬)
問い合わせ先:ユニクロお客様窓口
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