大人男子まで幅広い支持を集めるジーユーがドメスティックブランドのビューティフルピープルと初コラボ。3月3日(金)の発売日に先んじて突撃したプレスルームでの試着ルポから、休日カジュアルにぴったりな13アイテムを紹介する。
財布に優しいワードローブの必需品である「GU(ジーユー)」が、東京を代表するドメスティックブランドの「beautiful people(ビューティフルピープル)」と初コラボ。ユニセックスの全17アイテムが、2023年3月3日(金)の桃の節句に国内実店舗とオンラインストア、海外では台湾、香港、中国で発売される。
それに先んじて、本コラボに肉薄すべく「GU」プレスルームで試着ルポ。取材担当モデルは「ユニクロ」試着ルポでお馴染みの松本雄司だ。
松本雄司:ボタンにブランド名が刻んでありました。コラボの熱量が伝わってきます。
おおもとの「ビューティフルピープル」はオールジェンダーに展開。コム デ ギャルソン社のパタンナーであった熊切秀典を中心に、文化服装学院の同級生らとのデザインチームとして2006年にブランド設立、2007年春夏シーズンからコレクションを発表。2017-18年秋冬からは発表の場をパリに移し、2020年には権威ある日本のファッションアワード「第38回毎日ファッション大賞」を受賞している。
デビューコレクションとなった2007年春夏から、キッズ服をウィメンズサイズに拡大したライダースなど、ブランドを象徴するマイルストーンアイテムを多々企画。ウィメンズをユニセックスサイズに拡大した本コラボのトレンチコートにもその片鱗が伺える。
腰位置まで届く太いアームから極端に細待った袖口までのコントラストはメンズでは絶対に発見できない独特のデザインだ。スリーブストラップで絞ると、ウィメンズライクなキャンディスリーブとしてスタイリングの遊びも生まれる。試着のベージュのほか、ブルーとブラックの3色展開。松本はXLサイズを試着。
トレンチに合わせた袴のようなタック入りパンツがこちら。汎用性の高いベーシックカラーではあるが、極端に裾幅が広いルックスになる。
スレンダーな松本はMサイズを試着。「GU」は通常XXLまでの展開で、ユニセックスだと最大32インチ程度。可能な体型であれば是が非でもお勧めしたい、本コラボのキーアイテムがこのパンツなのだ。
松本:GUの文字がなくて、「AND BEAUTIFUL PEOPLE」と書いてあります。
続いて袴にパンツインしたコラボネーム入りTシャツは控えめなアピール具合が大人向け。製品染めでヴィンテージ感を出したチャコールグレーとエクリュの2色展開。なんと、「UT」よりもリーズナブルだった。
アイデア商品として定番人気のリバーシブルベルトもコラボネーム入りにアレンジされた。型押しとソリッドカラーの2パターンで着用できる。
そのリバース方法とは?
松本:たしか両A面とは2曲入りシングルのコンパクトディスクが語源ですよね。両曲推します的な。兄の部屋にあった記憶があります。
ちょっぴりノスタルジックな昭和ムードがシニカルに盛り込まれているように見える本コラボ。正式リリースに記載はないが、これらパンツ・Tシャツ・ベルトを組み合わせた基本コーディネートを見て欲しい。
極端な話、全ラインナップを買えてしまうほどのリーズナブルな価格帯であるにせよ、着用ハードルは通常の「ユニクロ」コラボの遥か上を行く。おしゃれな大人男子向けの理由でもある。
これぞ大本命。即完売必至。
おしゃれな女子たちのマストバイアイテムである「ビューティフルピープル」のライダース、その高揚感が否応なしに伝播してくるシングルライダースだ。フェイクレザー製だが、カーディガンのように羽織るライトカジュアルとしてはむしろ好都合でもある。
ボンタンの次は短ラン?
全体的にコンパクトサイズのライダースではあるが、筋肉質な腕回りにも対応するアームホールや、しっかりと肩が落ちるパターンを見る限りはユニセックス。本コラボのアウターではなぜかこのライダースだけがタイトシルエットでの提案になっている。
XXLまでの展開があり180cm超えの松本はXLサイズを着用。着こなし方はこれで間違いない。
40歳以上の大人にはピンとくる昭和の改造学生服の裏テーマ。これはアイテムから強引に推し進めた突拍子もない推論ではなく、マチが異常に狭いミニバッグなど、それなりのエビデンスは存在する。
手持ちや肩掛けに便利なアクセサリーは高校指定の学生鞄をダウングレードしたかのような形状。だが、正規の割合ではマチ幅もそれなりの幅になるはずで、スマホが収まる程度の薄さにはならない。
イメージの行き着く先は、平べったく押し潰した改造学生鞄。漫画『スラムダンク』の人気キャラ、水戸洋平が鉄男の蹴りを咄嗟に受け止めたアレだ。
松本着用のブラックのほか、シン・仮面ライダーのボディカラーを彷彿とさせるグリーンの2色展開。見つけたら両方とも大人買いしてしまおう。
次なるアイテムはデニム。
先の2ルックのベースになったコラボネーム入りTシャツ・リバーシブルベルト・タック入りワイドパンツのコーディネートのまま、デニムを手持ちして試着室へ。どうしてもシルエットが気になってしまう。
無骨過ぎず、ラフ過ぎず、ワンウォッシュに白ステッチが小気味よい緩めのテーパードだった。奇麗めカジュアルからDIY作業まで対応する大人のベイカーデニムはヘビロテ確定。試着はLサイズだが、モデル体型でなければワンクッションが付く程度になる。
トップスもリバーシブルTシャツにチェンジ。裏返すと右胸に刺繍されたコラボネームがポケットの内側に隠れるデザインになっている。これはお得!
そして、ライダースと人気を二分しそうなアウターがロング丈のデニムショップコート。
ポップカラーのコラボネームをプリントではなく刺繍で施すなどディテールも凝っており、ショート丈ジージャンよりも大人の雰囲気が漂う本作。ボタン裏まで隙なく縫製処理が成されており好感が持てる。
他色に同じデニム地のオフホワイトがあり。前出のタック入りワイドパンツをショップコートにぶっこむと、浅川拓を気取ることができるかもしれない。
松本:ぶっこみの拓さん? 存じ上げません。
やんちゃなジャージはネイビーとグリーンの2色展開。首もとまでカバーされるデザインで風の侵入を防いでくれる。左胸のコラボネームは衝撃的なミニサイズだが、サイドラインにはロゴがずらりと並ぶのだ。
汗っかきの大人男子には朗報。スウェットは起毛素材ではなく、オールシーズン対応の裏編みで肌触りもよい。裾リブ無しのバスケパンツ仕様になっており、スナップでルーズ加減を調節できる。
その日の気分が後ろ姿で判明するソックスは3足セット。アキレス腱に施された「I’m not」「I’m」「thinking」の英文字が遊び心いっぱいだ。1足紛失しても考える必要はないが、構文は作成できなくなるかもしれない。まとめ買いして偶数に揃えておきたい。
オフホワイト・レッド・ターコイズブルーのほかブラックもあり。冠婚葬祭でブラックを着用すると、文字にもよるが後ろの席がざわつきそう。
松本:今の気分は「I’m thinking」です。発売日の3月3日(金)までにしっかりと吟味します。
ペイズリー柄かと思いきや、着物の波柄からインスピレーションを得たプリント入りのジップアップブルゾンを最後に試着。この荒波は葛飾北斎の名所浮世絵揃物「富嶽三十六景」全46図の1図「神奈川沖浪裏」を彷彿とさせる。これももしかすると、デザイナーの熊切が生まれ育った神奈川へのオマージュなのか?
試着ルポの前編は以上。近日公開の後編では、熊切秀典(1974年生まれ)に記者会見で直撃した真相を掲載する。お勧め商品も聞いてみよう!
2023年の衝撃コラボをもっと知りたい!
発売日:2023年3月3日(金)
内容:ユニセックス全17型
GU and beautiful people 特設サイト
「GU and beautiful people」限定先行展示
&オリジナルステッカープレゼント
期間:2023年2月21日(火)~3月2日(木)
開催店舗:ジーユー銀座マロニエゲート店、
ジーユー天王寺MIO店(※2月22日から)
概要:上記2店舗に来店し、コラボ商品をGUオンラインストアで
お気に入り登録した先着200名にオリジナルステッカーを進呈
Model: Yuji Matsumoto
Text: Takafumi Hojoh