話題の“パーカおじさん”が2人…。
薬師神:モデルはいないのね。
北條:急だったもので。
薬師神:それが狙いだったりして。
どういうわけか、例年ならば年明け、しかも「ユニクロ ユー」や「ユニクロ:シー」の後に発売されるはずのコラボ特別コレクション「UNIQLO and JW ANDERSON(ユニクロ アンド ジェイ ダブリュー アンダーソン)」が、なんと年の瀬ギリギリに来春夏の展示会を単独開催。大人男子へのお勧めカジュアルを先んじて吟味すべく、編集部員の薬師神(165cm・65kg)と北條(185cm・95kg)が急遽試着ルポに訪れた。
テーマに「Modern Preppy」を掲げた「ユニクロ アンド ジェイ ダブリュー アンダーソン」2025年春夏コレクションは、年明けの1月10日(金)発売。2017年秋冬に始動して今春夏で16回目を迎えた人気コラボだが、つい先日の10月18日に2024年秋冬が発売されたばかりである。
北條:購入を迷っていたフィッシャーマンニットが店頭にあるうちに春夏が来ちゃった。
薬師神:いかにも。シーズンレスな商品が多いのかなと思いきや、ちゃんと春夏してる。
今春夏のメンズは全10型で、グッズ4型を加えた14型が試着ルポの対象となる。一方のウィメンズは6型で、一部ユニセックスを想定しつつもメンズの推しが強い印象だ。そして、キャッチ―な小物が多いことも毎シーズンの傾向である。
①JWAキャップ ¥1,990円
無類の“ウェア以外のデニムアイテム好き”の北條、さっそく「アニヤ・ハインドマーチ」コラボのボンボン付きニット帽からデニム素材の「JWAキャップ」へとチェンジ。「63Blue」「65Blue」「68Blue」の3つの濃淡で揃う。
北條:濃い「68Blue」はわかるけども、残り2色の違いが絶妙過ぎる。全色買います。
薬師神:さっそく帽子からつまみ食い。確かに今春夏は俯瞰して分析するよりも、ボクらの推し、「アイテム斬り」がわかりやすいかもね。
圧巻のバラエティ。ミニマルデザイン・ニュートラルカラー・ノンシグネチャーを拠り所とする他のコラボ特別コレクションと比較して、突き抜ける多幸感にあふれた大人カジュアルがプレスルームを占拠していた。お馴染みの「JWA」のシグネチャーは、目立たない同色刺繍になっている。
北條:ワンポイントやバイカラーが減って、UやCとも合わせやすくなりました。
薬師神:それは思った。
ここでゲストデザイナーのジョナサン・アンダーソンからの公式コメントを紹介しよう。「オックスフォードシャツ、デニムジーンズ、ポロシャツ、パーカといった定番アイテムにフォーカスしています。特にジーンズやパーカは細部にこだわって再構築し、最も理想的なフィット感を実現しました」と、プレスリリースに記されている。
北條:さて。ジョナサンが言うところの、“定番アイテムの理想的なフィット感”とは?
②JWAタックワイドチノ ¥4,990
薬師神:太さが好き。タックの目立ち具合も好き。ベージュとネイビーのフェイバリットカラー2色で作ってくれてありがとうございます。
北條:ベタ褒めじゃないですか。
薬師神:最近のジョナサンさんのクリエイションに関しましては、秋冬のカーブデニム、その前の春夏のワイドテーパードチノなど、誠に僭越ながらパンツを評価させていただいております。
北條:なんだろうこの、半年に一度、服を媒介に文通するような奇妙な感覚…。
スラブ糸の柔らかいコットンツイルを採用した「JWAタックワイドチノ」を試着した薬師神。「32Beige」と「69Navy」の2色展開で、ウエスト「70(cm)」から「91(cm)」まで揃う。今春夏のチノパンにも満足気な様子だ。
薬師神&北條の推しはコチラ!
薬師神が試着した「JWAワイドフィットチノ」を筆頭に、前編では「JWAスウェットフルジップパーカ」「JWAボーダーT」「JWAチノショーツ」「JWAバッグ」など、ベーシックスワードローブを厳選。今買って永遠(とわ)に使える。
北條:薬師神パイセンが歓喜するプレッピー本丸は後編に回しますのであしからず。
薬師神:えっ。この前編では何を…!?
北條:さあ、なんでしょう…。ひとつ言えることは、恋愛もファッションもタイミングが大切であるということ。そして、編集者魂にウソはつけないということですかね。さあ、どうぞ。
薬師神:まな板の鯉状態のボク…。
時事問題にアンテナを張り巡らせている大人男子は感づいているはず。炎上のいきさつは省略するが、「今年の流行語大賞は実はこれだった!?」説までささやかれている「40歳パーカおじさん」が2024年12月のホットトピックだ。
③JWAスウェットフルジップパーカ ¥4,990
コロナ禍でのリモート勤務が拍車をかけたオフィスカジュアルの自主規制緩和によって、パーカを日常的に着こなし、しかも会社着にしている大人男子…もとい、「40歳パーカおじさん」が増えている。仕事の出来・不出来に関わらず、一部で冷ややかな視線を浴びているとのことだが…。
北條:乗るしかない、このビッグウェーブに。
薬師神:いつもの。チノのネイビーを基調にトップスのトーンを合わせ、コーディネート全体まで細かく気を配ってみました。同じサイズで着ると、パーカの裾からチラ見えするTシャツが、長くもなく短くもなくグッドバランスです。
ちなみに、パーカは裏起毛ではなく裏編みなのでオールシーズン活用できる。最大サイズはXXLで試着サンプルはL。薬師神(165cm・65kg)と北條(185cm・95kg)、2人のシルエットの違いを参考にサイズを選んで欲しい。
④JWAバッグ ¥2,990
薬師神:小物はコントラストを効かせてみます。ナップサック型の「JWAバッグ」にもネイビーがあるけど、あえてオレンジをチョイス。
北條:スーツもそうですが、「着慣れているか否か」が重要かなと。ヘタに「パーカ着てる俺、イケてる」と勘違いすると痛い目を見る。
コラボ2シーズン目の2018年春夏に初登場したナップサックが7年振りに刷新。ショルダーの長さが調節可能になり、内側のファスナーから中身を取り出せるデザインになった。コーディネートのアクセントになるカラフルな4色展開。
北條:実は今春夏のメンズ10型のうち「上着・ブルゾン」の類いはジャケット1型で、こちらの「JWAスウェットフルジップパーカ」はヘビーウェイトゆえアウター扱いになっています。
薬師神:どのみちパーカはメインで試着していたのね。会議に出たくなってきた。
北條:あと、「ユニクロ」でも公式に採用しておりますが、アパレル用語では「パーカーおじさん」じゃなくて「パーカおじさん」になります。炎上元の記事を校正してあげたい。
薬師神:よそはよそ、うちはうち。いい大人なんだから刺激しちゃダメです。
⑤JWAチノショーツ ¥2,990
これまた傑作の呼び声が高い「JWAチノショーツ」は「JWAタックワイドチノ」と同素材で、カラバリは「00Offwhite」「62Blue」「57Olive」が追加されている。ウエストスピンドル仕様でベルトレスで調整可能だ。価格もメインラインに匹敵するほどにリーズナブルなので、1月10日(金)の発売日には夏を想定してゲットすべし。
薬師神:まだ冬だし試着は早くない?
北條:パーカおじさんの次はショーツおじさん、とことん行ってみましょう!
薬師神:それならそれで考えがある。
⑥JWAソックス ¥390
太めボーダー柄が薬師神の好みにズバリ。5種・10柄展開で消臭機能付き「JWAソックス」はまとめ買い推奨。無配慮にショーツを着用するのではなく、ショーツ+ソックスを起点として、コーディネート全体を地続きで考えるということ。
北條:さすがです。
薬師神:えっと、パーカも着るのね?
⑦JWAボーダーT ¥1,990
薬師神:妹尾さん、どうですか?
ネイビーチノで合わせた先のコーディネートとは趣向を変えてみる。今回はパーカとナップサックのオリーブ色を合わせ、ボーダーTシャツとソックスまでテイストを一気通貫させた。
北條:答え合わせができました。
大人カジュアルの現在形がこちら。フルジップパーカ(¥4,990)・ボーダーT(¥1,990)・チノショーツ(¥2,990)・バッグ(¥2,990)・ソックス(¥390)の5点フルコーディネートで13,350円(税込)。ネイビーも同様にセット購入しておきたい。
北條:世の40歳男子に“パーカおじさん”の奥深さを広めることを2025年の抱負とします。
薬師神:早くプレッピーを着たいよ…。
カジュアル好きな大人男子にとってはなかなかに風当りが強い2024年の年の瀬。ワンランク上のカジュアル“LifeWear”「ユニクロ アンド ジェイダブリュー アンダーソン」で、新春からロケットスタートを切ろう。“今買って一年中ヘビロテできる”ジップアップパーカはマストバイだ!
《オマケの1枚》
オマケの1枚は後編のティザー。ボタンダウンシャツのタイドアップを絡め、プレッピーなパーカの着こなしが悦に入っている北條。隣の薬師神は文化系ラガーマンになっていた。
薬師神:正直、質は過去イチよね。
北條:御意。
後編は年内公開!? 乞うご期待。
《公式ヴィジュアルをもっと見る》
UNIQLO and JW ANDERSON 2025年春夏
発売日:2025年1月10日(金)
テーマ:Modern Preppy
型数:WOMEN’S(6)・MEN‘S(10)・GOODS(4)