映画は見たことある?
いよいよ9月27日(金)に発売が迫った人気コラボ「GU × UNDERCOVER(ジーユー × アンダーカバー)」の第4弾を、発売日前に試着ルポ。前編では「KOSMIK/NOISE」をコラボテーマに据えた主要アイテムを紹介したが、後編では映画『オズの魔法使』(The Wizard of Oz/1939年公開)とのトリプルコラボを中心に試着する。
試着担当は俳優・モデルの若林拓也。前編のラストカットであるオンブレチェックのセットアップとネコ耳ニット帽のスタイリングからスタート!
①グラフィックT [Dorothy, Toto, Scarecrow, Tin Woodman, and Cowardly Lion] ¥1,990
まずは、ヒロインのドロシー(Dorothy)とパーティを組む異人たち「ライオン・ブリキのきこり・かかし」を網羅した「プリントT」を試着。物語の始まりと終わりを象徴する“ON THE YELLOW BRICK ROAD AGAIN”の英字に目が留まる。
若林拓也:僕の身長は181cmですべてXLを試着。Tシャツには飼い犬のトトもいますね。
オズの魔法使が住むエメラルドの都へと続く“黄色い(黄金の)レンガ路”を裏設定として、エルトン・ジョンが1973年にリリースした名曲『Goodbye Yellow Brick Road』を連想する文化系男子もいるだろう。このTシャツのメッセージが『出世街道からの脱却』と逆の意味と捉えるべきか否か、ゲストデザイナーの高橋盾に聞いてみたいところだ。
②グラフィックT [Wicked Witch of the West] ¥1,990
文字通り断末魔の叫び。
ネタバレだが、水に溶けて退治される(悪いほうの)西の魔女に、“I'LL MELT WITH YOU”なるセリフは原作の児童文学(1900年・刊)にも映画版にも存在しない。先のドロシー御一行様Tシャツに載せた英字と同じく、高橋盾が好むダークファンタジーの文脈からオリジナルで充てたものになる。
③デニムコンバーチブルワイドカーゴパンツ (各)¥3,990
若林:前編ではウォッシュドブラックを試着しました。インディゴではどちらにしようかな?
続いては、着用中の「ジップポケットパンツ」(¥3,990)から、膝下で切り離してショーツとしても使える「デニムコンバーチブルワイドカーゴパンツ」にボトムをチェンジ。前春夏を踏襲するジッパー使いのコンバーチブルデザインは、「ジーユー × アンダーカバー」ならでは。アンティークウォッシュの「63 BLUE」と濃いめのストーンウォッシュの「67 BLUE」と迷っってしまうが、この価格ならば2色買い、3色買いも問題ない。
④ヒートパデッドモックシューズ ¥3,990
カカトを踏んでサンダルとしても着用できる2WAY仕様の「ヒートパデッドモックシューズ」とアンティークウォッシュは好相性。ボリュームのあるシャークソールと中綿キルトのアッパーを組み合わせたデザインで、足入れ口はゴムバンド付きで着脱しやすい。他色の「09 BLACK」は前編で紹介済み。
若林:中途半端にコンバーチブルすると少し涼しい。気分で着こなしに変化を付けられます。
タフなヘビーオンスデニムだが、定評のあるコンバーチブルデザインで夏から即戦力。トップスも秋らしくスウェットシャツを重ねてみよう。
⑤ヘビーウェイトスウェットプルオーバー [Dorothy and Wicked Witch of the West] ¥2,990
2色展開の「ヘビーウェイトスウェットプルオーバー」は、プリント当て込みの2柄展開。霜降りグレーの「03 GRAY」にはドロシーと西の魔女の対峙が描かれている。そして、ほぼ全アイテムに共通するこだわりとして、「GU」や「UNDERCOVER」などのわかりやすいロゴやマークはあえて置かれていない。これも、「ジーユー × アンダーカバー」が大人向けカジュアルである理由だ。
スウェットの裏地は編地の裏毛ではなく、裏起毛。ヘビーウェイトでニット並みに温かい。スウェット・デニム・モックシューズの3点合計で10,970円(税込)、インナーに着たTシャツを含めても12,960円(税込)という驚きのプライス。
若林:デニムを腰穿きすると90年代の裏原宿スタイルっぽい。でも、細部は凝っているという。
そして、「ジーユー × アンダーカバー × オズの魔法使」トリプルコラボ全4型のうちで、最も前評判が高いアイテムへと手が伸びる…。
⑥ヘビーウェイトスウェットプルオーバー [Dorothy] ¥2,990
それは、白地にドロシーの上半身が大胆に施された「ヘビーウェイトスウェットプルオーバー」だ。青春時代に裏原宿ブームを経た大人男子には、ベートーベンやモーツァルトの上半身をプリントした大御所作曲家スウェットを彷彿とさせるはず。
若林:おさげ髪がキュート。
撮影時16歳の天才子役。“I WILL NOT SURRENDER!”の決意とともに、ドロシーを演じるジュディ・ガーランド(Judy Garland / 1922年~1969年)がフレッシュに躍動しているスウェットシャツはマストバイ。ガーランドは、アカデミー名誉賞のひとつとして1934年から1960年度まで18歳未満の子役(全12名)に贈られていたアカデミー子役賞(Academy Juvenile Award)を、1939年度の第12回アカデミー賞で受賞している。
ちなみに、エムおばさんに怒られたドロシーが夢の国へ想いを馳せるシーンで歌う「虹の彼方に(Over The Rainbow)」もアカデミー歌曲賞を受賞。エリック・クラプトン、アリアナ・グランデ、美空ひばり、倉木麻衣、トータス松本など世界中のアーティストがカバーしているが、今回のコラボでは特にフィーチャーされていない。斜に構えたアプローチも高橋盾ファンにはたまらない。
若林:そうだ。このままだとシンプルだけど、一発でコラボっぽくなる小物がありました。
⑦ビーニー (各)¥1,290
若林の視線の先には前編でも試着した「ビーニー」があった。「09 BLACK」「33 KHAKI」「69 NAVY」の3色が揃うアクリル100%の袋編みで、コラボテーマである「KOSMIK/NOISE」のワンポイント入り。公式ヴィジュアルでは、両サイドがネコ耳のように尖るフォルムが印象的だ。
ニット帽を被ると、「オズの魔法使」が一気に「ジーユー アンド アンダーカバー」の世界観へ。
47歳で早逝した往年のハリウッドスターが“最も幸福だった”頃の作品が、『The Wizard of Oz』とされている。隆盛を極めた当時のハリウッド映画界に翻弄された彼女の生きざまにはここでは触れないが、その背景を押さえてカジュアルに着こなす。含蓄のある着こなしも「大人のジーユー」だ。
若林:他の小物も見てみたい。
⑧ショルダーバッグ (各)¥2,990
若林が手に取った巾着型の「ショルダーバッグ」はミニサイズ。「09 BLACK」と「57 OLIVE」の2色展開で、中綿入りのハンドルとショルダーベルトの両方がデチャッタブルで取り外せる。サイドジッパーからも荷物の出し入れが可能だ。
これで、後編で初出となる「ジーユー アンド アンダーカバー」第4弾の試着は一通り完了。ここからは前編で試着済みのラインナップを振り返り、その中から“即完売必至”の前評判が高いアイテムにフォーカス。もう一度色違いを試着する。
若林:色違いで迷ったアウターがあるんです。
⑨ヒートパデッドコンバーチブルコート ¥9,990
おかわり試着、まずは「ヒートパデッドコンバーチブルコート」から。前編ではブラックのデニムと黒のパデッドモックシューズに「09 BLACK」を合わせた黒コーディネートだったが…。
若林:今は色落ちのデニムでシューズもカーキ。これなら「57 OLIVE」のほうが合うかも。
ミリタリー要素が強いカーキをチョイス。中綿入りのパデッドコートは、フロントジップを開けても閉めても絵になる。冬が待ちきれないならば、秋口は裾を取り外してブルゾンとして着てみよう。この価格で今秋冬の最高値。2色買いもアリだ!
若林:コート、スウェット、デニム、シューズ、おまけにニット帽の5点で22,250円(税込)。このコーディネート、そのまま欲しい。
⑩スタジアムジャンパー ¥6,990
おかわり試着の2着目は、デザイン面とプライス綿、どちらの観点で誰が見ても太鼓判が押されるであろう「スタジアムジャンパー」だ。2色展開のうち、前編では袖も身頃も黒で統一された「09 BLACK」を試着。他色は「19 WINE」だ。
若林:今までの傾向から、アザーカラーはカーキだと思っていました。まさかのワイン色!
プレッピーな要素とモード感が見事にマッチ。米国のカレッジスタジャンを基準に考察すると、このコラボにも所属チームのアイデンティティである「シニールワッペン」を模した「KOSMIK/NOISE」のアイコンが左胸に施されている。
加えて右胸には、アイコンの出自を説明する「レター」が置かれている。単なるアウターカテゴリーではなく、カレッジスタジャンのオリジンをリスペクトしたディテールに好感が持てる。
「Erase all the noise inside you,and surrender yourself to instincts. Then you will hear Kosmik Noise. Eventually it will disappear,and nothingness will come.」
トドメは、背中で語る「KOSMIK/NOISE」の装飾だ。一般的なスタジャンに見られるパイル状に埋められたボリュームのある「サガラ刺繍」までデザインは抜かりなし。唯一の注意点は…。
若林:袖はリアルレザーではなく合成皮革。前編でも言いましたが、本格派の本革スタジャンはとにかく重いし袖がゴワつく。このコラボなら着たままご飯も食べられます。何度でも言いましょう。
おかわり試着、ラストの3着目は?
⑪トラックジャケット ¥3,990
セットアップで揃うジャージーのトップス、「トラックジャケット」だ。これも前編では「09 BLACK」を試着済で、スタジャンと同じくアザーカラーは「19 WINE」になる。夏の終わりからすぐに使える軽アウターとしてヘビロテ必至だ。
若林:ファッションに無頓着だった学生時代を思い出します。今思うとあれはあれで一周回ってオシャレだったのかも。うまくは言えませんが…。
以上、2024年秋冬の注目株、「ジーユー × アンダーカバー」コラボ第4弾の試着ルポは終了。
大人男子向けの注目アイテムを黒をメインに試着した前編と、「オズの魔法使」コラボと即完売必至商品のアザーカラーを試着した後編、今一度チェックして発売日の9月27日(金)に備えておこう!
GU × UNDERCOVER 第4弾
発売日:2024年9月27日(金)
ゲストデザイナー:高橋盾
商品数:全20型(アウター3型・トップス9型・ボトムス3型・グッズ5型)
価格帯:590円~9,990円(税込)
販売店舗:全国のジーユー店舗、オンラインストア