発売日は9月6日(金)!
グローバルブランドの「UNIQLO(ユニクロ)」から、女性デザイナーのクレア・ワイト・ケラー(Clare Waight Keller)を起用した「UNIQLO : C(ユニクロ:シー)」が昨年9月に始動。デビューシーズンの2023年秋冬と翌2024年春夏を経て3シーズン目の今秋冬、遂に待望のメンズコレクションが加わった。
そこで、UOMOでお馴染みのモデル・俳優の若林拓也が、ショウルームで「ユニクロ:シー」のメンズ全12型を最速試着。公式ヴィジュアルと公式アイテム画像を加え、カラバリを網羅してお届けする。
買う視点に立ったリアルな試着ルポで解像度を上げつつ、発売日の9月6日(金)に備えておこう!
解禁された「ユニクロ:シー」のメンズ公式ヴィジュアルがこちら。「Spirit of a Modern City」をテーマに、澄んだ空気感とブリティッシュトラッドに根差した静謐な佇まいが伝わってくる。
デビューシーズンより“究極のエフォートレススタイル”を打ち出す「ユニクロ:シー」は、初のメンズでもその世界観を踏襲。柔和なフォルムとニュートラルカラーが、悪目立ちせずに、されど計算高く、大人男子の個を引き立てている。
さあ、若林の注目アイテムは?
若林拓也:まずはモッズっぽいコートから!
事前情報として、「ユニクロ:シー」2024年秋冬シーズンのメンズは全部で12型。内訳は、アウター3型・パンツ4型・シャツ1型・パーカ1型・ニット1型・シューズ2型のラインナップだ。ちなみに、ウィメンズ全31型の中にはユニセックスで使えるウェアのほか、バッグ、ネックウォーマーなどが揃う。
①フーデッドコート ¥12,900
ここからは「公式アイテム画像」と「試着ルポ」をミックスして紹介。クレア・ワイト・ケラーが手掛ける「ユニクロ:シー」初のメンズをわかりやすく表現するならば、「とことんミニマルかつ実用主義」のキーワードが浮かんでくるだろう。
無駄な装飾を省きつつ、しっかりと機能性を担保する中綿入り「フーデッドコート」には、クレア・ワイト・ケラーらしい質実剛健なデザインエッセンスが凝縮。表地は耐久撥水性のあるナイロン100%で、裏地はキルティング仕立て。(33)KHAKI・(09)BLACK・(57)OLIVEの3色展開。
大きなスタンドカラーがポイント。裏地のキルティングは肌滑りもよく、ストレスフリーな着心地だ。肩線に加え、身頃もアームも程よくオーバーサイズで隙間風に悩まされるかと思いきや、袖口が二重になっており防寒性を高めていた。
若林:フードは取り外し不可ですがネック裏に収納できます。失くしがちなので、外せないほうが安心ですね。これも細かな配慮なのかも。
続いてコート三本柱の他方、ルックスがトラッド寄りの「ダブルフェイスコート」に手が伸びる。ちなみに若林拓也の身長は180cmで、ウエストは28~29インチ。大半の大人男子に見合うよう、サンプルは基本的にLサイズを試着している。
②ダブルフェイスコート ¥12,900
ポリエステル67%・毛33%の混紡で、リサイクルポリエステル繊維を50%使用したミドル丈コート。カラーは(34)BROWN・(05)GRAY・(09)BLACK・(35)BROWNの4色が揃い、2色のブラウンのうち若林の試着カラーが(34)BROWNで、他方の(35)BROWNはガンクラブチェック柄。今秋冬のメンズでは唯一の柄物だ。
若林:肩パッドが無いので気軽に羽織れて、それでいて上品な紳士に見える。あえてのビッグサイズをラフに着崩しても面白そうです。
ウール仕立てのファットなシャツジャケットのよう。アンコン仕立てで裏地無し、カットソー1枚の若林にはLサイズでジャストフィットだ。サイズアップすると、スーツの上からも羽織れるビジネスシーン対応のステンカラーコートになる。
アウターカテゴリーは「フーデッドコート」と「ダブルフェイスコート」のほか、夏の終わりからすぐ使えそうな「ニットジャケット」がある。
若林:これ、サイズ違いで二つ買います。即決!
三本柱のアウターのラスト、若林が太鼓判を押すニット品番のアウターが「ニットジャケット」だ。度詰めの密度も高く、しっかりとした防寒性がある。着回し重視の羽織物として端境期に重宝しそうだ。
③ニットジャケット ¥7,990
シングル2つボタン、パッチポケット、胸ポケ無し、裏地無しのアンコンジャケットタイプ。毛88%・ナイロン12%の混紡素材は見た目以上にハリがある。シャツとニットタイを合わせるなど、リラックスしたオフィスカジュアルとしても活用できそう。アンダー1万円の価格帯も魅力だ。
カラバリは(09)BLACK・(08)DARK GRAY・(38)DARK BROWNの3色で、すべてソリッドカラー。ダークブラウンはレンガのような色調だ。なお、同素材のニットパンツの展開はない。
若林:ポロシャツの上からだとLサイズでぴったり。ボタンを開けてもVゾーンが保たれていて、だらしなく見えないのに驚きました。
さて、ニットジャケットに合わせるパンツは?
カテゴリー別に「ユニクロ:シー」初のメンズ全12型を見ると、パンツが最多の4型を占める。しかも、4型すべてが既存の「ユニクロ」では味わえない新鮮なデザイン提案なのだ。中でも艶っぽい「スウェットワイドパンツ」は裾リブ無しのジャージー素材で、ルーズな部屋着とは一線を画す。
④スウェットワイドパンツ ¥3,990
ポリエステル67%・綿33%の混紡。裏起毛していないオールシーズン対応のサラッとした肌当たりは、既存の「ユニクロ」のスウェットパンツでは見当たらない。(09)BLACK・(38)DARK BROWN・(57)OLIVE・(03)GRAYの4色展開で、ブラックとダークブラウンは前出の「ニットジャケット」と上下で合わせてもよさそうだ。
若林:普通っぽいチノパンもありますね。
コットンベースのチノパンを発見。だが…。
若林:意外とこのグリーンが、全商品で最も派手なカラーになるのかも。レギュラーラインの「ユニクロ」にもありそうなパンツですが、たぶんシルエットが「ユニクロ:シー」なのでしょう。
⑤ワイドテーパードパンツ ¥3,990
果たして、若林の予想は当たっていた。
名称はいたってスタンダードな「ワイドテーパードパンツ」だが、シルエットは最近のウィメンズ界隈で支持を得始めている「Oライン」に近い。通常のテーパードパンツよりもヒップ回りと股下がゆったりしており、裾にかけて絞られていくサルエルのようなシルエットなのだ。(55)GREEN・(09)BLACK・(10)PINKの3色展開。綿70%・ナイロン30%の混紡で軽いシャリ感がある。
若林:そして、フロントからは見えませんが、背中のベルト箇所のみワークパンツのようなウエストゴム仕様なんです。ピンクも気になる…。
若林:すみません。先にこれを着てみたい!
パンツを試着するかと思いきや、美麗シャツを発見。こちらが編集部員の評価が著しく高かった「ブロードオーバーサイズシャツ」だ。何の変哲もなさそうだが、パターンカッティングとサイズバランス、そしてディテールへの微細なこだわりでワンランク上の次元へと昇華するという、まさにデザインの教科書のようなシャツなのである。
⑥ブロードオーバーサイズシャツ ¥3,990
綿100%の上質なブロードコットンを使用。カラバリは若林がピックアップした(61)BLUEと(01)OFF WHITEのストライプ柄のほか、単色の(00)WHITE・(52)GREEN・(69)NAVYを加えた5色。まとめ買いするならばこのアイテムだ。
さて、レギュラーラインの「ユニクロ」との差はいったいどこにあるのだろう?
若林:着ると実感。身幅が広く着丈が短めというサイズバランスが絶妙です。雰囲気はドレスシャツなのに胸ポケが文庫本が入るくらいに大きくてキュート。普通の「ユニクロ」シャツより1,000円ほど高いですけどその価値はあります!
タイドアップも可能なやや硬めの襟、パンツイン・パンツアウトをどちらも選択できる小ぶりのサイドスリット、見た目と着心地のバランスを計算した第2・第3ボタンの絶妙な間隔も、若林の感想に添えておこう。これぞ、デザインの勝利だ。
若林:ボトムはラギッドな「ワイドパラシュートパンツ」が気に入りました。同じ黒系でも、ブラックデニムと墨色っぽい黒があって迷います…。
ミリタリーにインスピレーションを得たデザインだが、クレア・ワイト・ケラーの提案は至ってソフト。裾にドローストリングがあるわけでもなく、屈強なダブルニー仕様でもなく、ポケットの数も通常のパンツと同じ「ミリタリーパンツ」なのだ。
⑦ワイドパラシュートパンツ ¥3,990
立体的な膝箇所のタッキングに、僅かにミリタリーの面影を残すのみ。インディゴデニムの(67)BLUEとブラックデニムの(08)DARK GRAY、そのデニム2色に(09)BLACK・(31)BEIGE・(56)OLIVEを加えたバリエーション豊かな5色展開。土管のようなワイドシルエットも軽やかで涼しげだ。
若林:靴まで一気に変えちゃいましょう。ありそうでなかなかないデザインです。
歴代の特別コレクションと「ユニクロ:シー」の大きな違いは、サンダル以上の本格的なオリジナルシューズが商品ラインナップに存在することだ。
⑧スウェードコンビネーションスニーカー ¥4,990
文化系ミリタリー男子に似合う「スウェードコンビネーションスニーカー」は、(00)OFF WHITE・(09)BLACKの2色展開。撥水性と抗菌防臭効果も嬉しい。素材は100%合成皮革。
若林:ジャーマントレーナーっぽいけど、ジャーマンてことはドイツ?
【補足】クレア・ワイト・ケラーとは何者か?
改めて、「ユニクロ:シー」を手掛けるクレア・ワイト・ケラーの足跡を記しておこう。
イギリス生まれのデザイナー、クレア・ワイト・ケラーは、数多くのファッションハウスでキャリアを積み、ロンドンやパリでトップクラスのラグジュアリーブランドのクリエイティブ・ディレクターとして、プレタポルテからオートクチュールコレクションまで幅広く手掛けてきた。
2018年にロイヤルウェディングドレスのデザイナーとして話題になり、ブリティッシュ・ファッション・アワードの「ウィメンズウェア・デザイナー・オブ・ザ・イヤー」を受賞。2019年には『タイム』誌の「世界で最も影響力のある100人」のひとりに選ばれた。2023年8月、「ユニクロ:シー」のゲストデザイナーに就任し、3シーズン目を迎えた今秋冬、遂にメンズコレクションを発表した。
若林:コートの次はジャケットスタイル。“エフォートレス”という言葉がしっくりきます。
私物のポロシャツよりもシャツがルーズフィットであるため、ニットジャケットのサイズをLからXLにアップ。シャツの裾を出し、パラシュートパンツとローテクスニーカーでボリューミーにまとめた。
やはり、「ユニクロ」の特別コレクションだけに、リーズナブルな価格帯にも注目だ。ニットジャケット(¥7,990)・ブロードオーバーサイズシャツ(¥3,990)・ワイドパラシュートパンツ(¥3,990)・スウェードコンビネーションスニーカー(¥4,990)、4点合計で20,960円(税込)也。これはお買い得この上ない!
若林:パーカの下にシャツを入れ込むなんて。これもクレアさんらしい着こなしかな?
90年代調のオールドスクールなスタイリングも「ユニクロ:シー」を理解するうえでの肝になる。オフバランスな遊びはあれど、丁寧な仕事ぶりでポイントを押さえ、ブリティッシュ・オーセンティックの“LifeWear”からは決して逸脱しないのだ。
⑨スウェットオーバーサイズプルパーカ ¥3,990
前出の「スウェットワイドパンツ」と同素材・同色展開の「スウェットオーバーサイズプルパーカ」。スリットポケット仕様でドローコードも付かず、スポーティーなパーカといえどクラス感が漂う。
これもトータルコーディネート。ニットジャケットをプルオーバーパーカに変更して、ストリートな「ユニクロ:シー」が完成。パーカ(ポリエステル67%・綿33%)とパンツ(綿70%・ナイロン30%)の異なる素材感の重なりで、黒のコーディネートに奥行きが生まれている。
若林:お行儀がよすぎかもですね。シューズも黒でダークにまとめたくなってきました。
若林着用の「スウェードコンビネーションスニーカー」のカラバリには黒があるが、さらに好みの「サイドゴアブーツ」を見つけてしまった。最後はブーツを軸に、ストイックな黒コーディネートを組んでみる。細身のパンツとの相性がよさそうだ。
若林:よくぞ作ってくれました。感激!
⑩サイドゴアブーツ ¥5,990
カラーは(09)BLACKのみ。ソールも厚く、脚長効果も期待できそう。素材は気負わずに着用できる100%合成皮革で、撥水性と抗菌防臭機能は先のスニーカーと同様。コラボ特別コレクションでのブーツは珍しい。2足買いもアリだろう。
若林:次にトップスとパンツを探します。
若林:Vゾーン、狭っ!
ぶっきらぼうなくらいにオールドスタイルな無地ニットが登場。今秋冬のラインナップで、最もオーセンティックかつ最もブリティッシュなアイテムでもある。小ぶりなVゾーンからはシャツの襟は覗かないので、インナーは白Tシャツで対応しよう。
⑪リラックスVネックセーター ¥3,990
コレクションに一気通貫する「ミニマルかつ実用主義」はここにもあった。そう、コラボ特別コレクションだからといってカシミヤを提案するわけではないのだ。ミルスペック並みのタフネスを誇る「リラックスVネックセーター」は(57)OLIVE・(05)GRAY・(09)BLACK・(31)BEIGEのベーシック4色展開。アクリル60%・ナイロン35%・毛5%の混紡糸で密に編まれていた。
パンツ4型目、ヘビロテ必至の「スリムフィットジーンズ」がメンズコレクションのアンカーだ。予想通りヒップパッチはおろかステッチワークすら存在しない。ともすればレギュラーラインのデニムに見えてしまうが、実は「ユニクロ:シー」のみに採用された、特殊な加工技術が注入されている。
若林:それ、気になります!
⑫スリムフィットジーンズ ¥4,990
綿100%。今の時代にスリムが新鮮。
一般的なジーンズと同程度の13オンスの(08)DARK GRAYと、ややライトな12オンスの(67)BLUEの2色が揃う。ヒゲ落ちとリジッドのままの生デニムのコントラストをレーザー加工で再現し、さらにシワに凹凸を付けるためアクリル樹脂も使用している。これらの工程は手間が掛かるため、レギュラーラインでは採用されていない。
若林:その手間ありきで4,990円(税込)の据え置き価格とは。問題は、インディゴとブラックインディゴ、どっちの色を買うべきか…。
迷いに迷い、インディゴブルーを選択。ニット(¥3,990)・デニム(¥4,990)・ブーツ(¥5,990)の3点合計で14,970円(税込)也。まずは、デニム&ブーツの完璧なボトムスを秋冬コーディネートのベースに置くとよいだろう。
若林:デニムの色は、「リジッドから少しだけ履き込んだ表情」とのこと。細か過ぎます!
ちなみに、インディゴ染めしたデニム生地にさらに色を載せるパディング加工は(67)BLUEのみ。より深く、より濃密なインディゴブルーは、黒ニットと黒ブーツと合わせても遜色なく溶け込む。
メンズコレクションのラストカット。
「UNIQLO : C」のネームタグはすべてアイテムの内側にある。なにひとつ声高にコラボのパンチラインを謳ってはいないが、シンプルかつミニマルなスタイルからは、ワンランク上の“LifeWear”に必要不可欠な大人の品格が浮き彫りになるのだ。
その醍醐味を、大人男子は知っている。クレア・ワイト・ケラーが手掛ける「ユニクロ:シー」初のメンズコレクションを手に入れたい。
【補足】ウィメンズの狙い目は?
参考までに、「ユニクロ:シー」のウィメンズ公式ヴィジュアルを置いておこう。過去2シーズンはオーバーサイズシルエットのウェアが多く、ユニセックスで着られるアイテムもごく少数だが存在していた。今秋冬もその傾向が強そうだ。
⑬[Women] ダウンクロップドベスト ¥5,990
若林:おへそがでそうで出ないくらい。
大人男子が着られそうな「ユニクロ:シー」のウィメンズ、その筆頭は、コンパクトな「ダウンクロップドベスト」だ。フロントボタンも一番上まで留まり、アームホールにも余裕がある。ウィメンズならではのショート丈ダウンが持つアンバランスな存在感をメンズスタイリングに取り入れよう。
⑭[Women] ナイロンフーデッドネックウォーマー ¥2,990
装着すると意外と普通。アイテム名は「ナイロンフーデッドネックウォーマー」だが、これは昨今のウィメンズシーンで認知度を高めているバラクラバと同類だ。ダウン系のアイテムはウィメンズのみなので、気になる大人男子は試着してみるとよいだろう。カラーは間違いなく黒をお勧めする。
若林:半信半疑で巻いて、3分で慣れました。たしかにVネックは冬は寒いかも。アリかも!
以上、4つのコンテンツで立体的にお届けする「大人男子のための『UNIQLO : C(ユニクロ:シー)』スペシャルコンテンツ」、先鋒の「アイテム&カラー全部見せ/試着ルポ」はこれにて終了。
ほか、「最速ファッションシューティング」「身長別着こなし」「フェイバリットアイテム着用自撮り」などコンテンツは盛りだくさんだ。
くまなくチェックして、発売日の9月6日(金)までに「ユニクロ:シー」初のメンズコレクションの着用イメージを膨らませておこう!
「UNIQLO : C」2024年秋冬
発売日:2024年9月6日(金)
テーマ:Spirit of a Modern City
型数:メンズ12・ウィメンズ31(※ユニセックス含む)
販売店舗:
[フルラインナップ] 全国73店舗、オンラインストア
[一部商品] 国内全店舗