店頭に並ぶや否や、6度連続で即完売している「UT」の名物コラボ「KAWS UT」が、いよいよ7月30日に発売される。そこで、過去6度のコラボを振り返り、“文化系男子”マストバイのグラフィックTシャツに潜むアートセンスを紐解いてみた。
なぜ、「KAWS UT」はいつも即完売するのか?
“現代ポップカルチャーの巨人”と称される「KAWS(カウズ)」をフィーチャーした大型展覧会「KAWS TOKYO FIRST」の開催を祝し、都合7度目となるコラボ企画「KAWS UT」が7月30日に発売される。
そこで、過去6度のコラボを振り返り、コレクターが存在するほどのアートなセンスを紐解いてみる。必ずや、「KAWS UT」を是が非でもゲットしたくなるはずだ。
現代アーティストの「KAWS」と「UNIQLO(ユニクロ)」のグラフィックTシャツライン「UT」との初コラボは2016年4月。今回のコラボは2019年6月以来、約2年ぶり。
5年間で計7度のリリース頻度は、そこまでレア度は高そうに思えないかもしれないが、実際のユニクロ店頭では商品自体を見かけたことが少ないはず。理由は単純、「KAWS UT」は毎回早期に完売するからなのだ。
①KAWS UT:2016年4月29日発売
記念すべき初コラボ(2016年4月29日発売)の公式ヴィジュアルがこちら。今や「KAWS」を象徴するオリジナルキャラクターになった「COMPANION(コンパニオン)」は、当時の「UT」でも絵柄に登場している。
お宝感満載の初弾は、二次流通市場では今もなお高値で取引されている。Tシャツがメインの「KWAS UT」は、全身トータルで揃う「+J(プラス ジェイ)」のような大規模カプセルコレクションではなく、「UT」カテゴリの一角に潜む埋蔵金のような存在だといえるだろう。
②KAWS UT:2017年4月28日発売
コラボ第2弾(2017年4月28日発売)は1年後。
「KAWS」が描くモチーフとして、米国の人気コミック「PEANUTS(ピーナッツ)」の登場キャラを採用。正確には「UT × KAWS × PEANUTS」のトリプルコラボだった。
お馴染みの“XX”の眼で描かれたスヌーピーやハロウィンおばけのテイストは、カジュアルな「UT」の世界観にフィット。スヌーピーのぬいぐるみ(大・小)も人気を後押しするなど、この第2弾から争奪戦が熾烈になる。
③KAWS UT:2017年11月23日発売
同年秋にリリースされた秋冬仕様のコラボ第3弾(2017年11月23日発売)は、前回の黒バージョン。
モノクロームに沈められた「ピーナッツ」の人気キャラには、アート性とともに静謐さと愛らしさが同居。このグッドデザインは、ファッションコンシャスな大人までも引き込んだ。今もなお、語り継がれる「KAWS UT」なのだ。
④KAWS UT:2018年6月29日発売
コラボ第4弾(2018年6月29日発売)では、題材を「ピーナッツ」から米国の子供向け教育番組である「Sesame Street(セサミストリート)」にチェンジ。
前年度の黒ベースから一気にキャンディカラーに彩られたトリプルコラボ「UT × KAWS × SESAME STREET」では、エルモやクッキーモンスターらが左胸に刺繍で施された白ベースのポケTが大ヒットを飛ばす。
⑤KAWS UT:2018年11月22日発売
同年秋にリリースされたコラボ第5弾(2018年11月22日発売)は、「セサミストリート」モチーフの続編。
秋冬シーズンのため、スウェットやパーカーなども充実。スヌーピー同様、ぬいぐるみも話題を呼び、詰め合わせコンプリートボックスの再販売は1ヵ月後の12月21日。「ユニクロ」の2018年を締めくくる争奪戦は、クリスマス商戦も巻き込んだ「KAWS」だったのだ。
⑥KAWS UT:2019年6月7日発売
アーカイブ紹介のラスト。コラボ第6弾(2019年6月7日発売)は、「KAWS UT」コレクションの集大成となる「KAWS:SUMMER」だった。これは記憶に新しいかも。
集大成の理由はデザインにあり、初期から現在までの「KAWS UT」の中から「KAWS」自身が選んだ絵柄をプリントした復刻リリースの位置付けだった。
もちろん、「ラストコラボでは?」の憶測も飛び交い、4夏連続の「KAWS UT」争奪戦は熱量が限界突破。ユニクロ側も販売数の確保に社会的責任を謳うようになる。
⑦KAWS UT:2021年7月30日発売予定
そして、約2年のブランク。
来たる7月30日に発売される「KAWS UT」の新作が、都合7度目のコラボとなるのだ。メンズのラインナップはTシャツ5柄・トートバッグ1柄(+キッズTシャツ2柄)。
過去6回のコラボと同様、「KAWS」のアートセンスが伺えるファン納得の出来栄え。7月16日から10月11日まで森アーツセンターギャラリー(六本木ヒルズ森タワー52階)で開催される「KAWS TOKYO FIRST」のために特別にデザインされたグラフィックが載せられている。
どれもが早期完売予想だが、マストバイの「UT」は“泣き顔コンパニオン”。コラボ第1弾の絵柄とシンクロする。
展覧会名(KAWS TOKYO FIRST)は過去に日本で開催された初個展と同じタイトル。原点回帰の想いが込められたとされているが、ファッションとアートの融合を提案する「UT」にとっても、同じく原点回帰の節目になる。
現代アートに造詣が深い“文化系男子”はもちろん、子供から大人まで幅広い年齢層に支持される「KAWS UT」。
5年に渡り追いかけてきた「KAWS」ファンと「UT」ファン、双方が感涙必至の“原点回帰コンパニオン”は即日完売で間違いない。7月30日の発売日に買えなかったならば、コンパニオンのポーズで泣いてしまう!
2021年、UTの旬をもっと知りたい!
UT(UNIQLO)