春に欠かせない9アイテムにつき、目利きの9人がそれぞれマイベストを選出。ベーシックといえど、9人9様の細やかなこだわり満載で面白い。白スニーカーは白が悪目立ちせず、大人のワードローブに馴染むことが重要。
CONVERSE
「丸パッチがかわいいハイカットで、着用している有名人やカルチャーの色がちらつかないごく普通のモデルが好み。それもオフホワイトではなく真っ白。ルーツを考えてもキレイにはくスニーカーではないので、自分色に使い込んでいきたい」
「春夏にこだわりたいのはサイジング。何をジャストフィットにして、何をオーバーサイズで着るのか、フレッシュなバランスを常に探しながら楽しみたい」
CONVERSE
「革靴派の私にとって唯一のスニーカーがチャックテイラーで、日本でも’60sをモチーフにしたモデルが買えます。やや細いノーズと三つ星のヒールラベルが特徴でスウェパンのラフなスタイルを格上げしてくれ、実はジャケットにも好相性」
「NY出身の自分なりに考える国際的なクラシックが好き。どの国で過ごしても馴染みよく映える服がいい。今季は日本の素晴らしい専業ブランドに多数出会いました」
ADIDAS ORIGINALS
「スーパースターを下駄箱から切らしたことはありません。このボリューム感に親しみがあり、学生時代に軍パンに合わせた感覚で今はワイドスラックスに合わせています。ブラックの3本のラインも、ダークトーンのパンツとのつなぎ役に一役買ってくれます」
「今季らしい新鮮なものと、不朽の名品を組み合わせて大人らしいファッションを楽しみたい。ジャケットやTシャツは今、あらためて定番品に回帰しています」
LAEZI
「謎に包まれた新鋭ブランドという点でも興味を惹かれましたが、黒が重く効いていて、ミリタリーモチーフを現代的に仕上げていますよね。シューレースを足首に一周巻いて履くデザインが斬新で、面倒くささ以上に愛着が湧きそうです」
青山にある玄人好みなショップで、新鋭ブランドを多数ピックアップ。「エレガントであることからハズれず、エッジのきいたデザインを軽快に着たい」
VANS
「革靴疲れしたときには、オーセンティックくらい引き算されたスニーカーが履きたくなります。本来はデニムにこれを合わせると普通すぎるスタイルですが、あえて、その何でもなさを演出したい。ただし、トップスでクセを入れるというバランスは探っていきます」
「そもそも僕のワードローブは白シャツ・デニム・ジャケット…のような王道の組み合わせ。その一点ずつを、いかにブラッシュアップするかが勝負です」
SUPERGA
「上の世代にはトラッドなスニーカーとして周知されているスペルガを今選ぶのが新鮮。ドレスパンツを白スニでハズしたいときに、すっきりしたフォルムがよく馴染むし主張が強くないのもいい。白のリブソックスにグレーのスラックスでさらりと履きたいです」
「’80sのプレッピーを、今っぽく削ぎ落としたスタイルが気になる。ヨーロッパのお坊ちゃんのようなスクール風のアイテムや上品な配色に注目しています」
ADIDAS ORIGINALS
「裏地もインソールもレザーで、すべてが本革の“LUX”シリーズ。学生時代からピュアホワイトのスタンスミスが好きで履き続けていますが、大人として“革靴のように品よく履ける”という解釈で気に入っています。ジャケットとスラックスに合わせたい」
「マイブームはアメリカントラディショナル。スタイリングのセオリーやキーアイテムを大事にしつつ、ディテールには現代の感覚を加えてアップデートしたい」
HED MAYNER×REEBOK
「ヘドメイナーの中東を思わせるデザインが好み。リーボックとコラボした一足は、大きな面ファスナーによるオリエンタルな雰囲気と、品のいいレザーの掛け合わせが絶妙です。ニュアンスのあるホワイトなのでスタイリングから浮くこともなく、意外と使いやすそうです」
人気ブランドsteinのデザインを手がけ、セレクトショップcarolを主宰。「現代的なソリッドさと、ブランド独自のほのかなニュアンスを併せ持った服が好き」
NOVESTA
「もともと、アスリートのために作られたデザインのため着用感が抜群。上質な表革とスエードを使用することで足に馴染み、武骨さも中和されている古きよきヨーロッパのデザインです。トレイルソールを使用した軽快な履き心地もお気に入りです」
ファッションを中心にデザインのコンサルティング、プロダクションを行う会社の代表。「作り手の個性を感じる、縁起のいい服が好きです」