2024.06.11
最終更新日:2024.06.11

【達人に学ぶ「旅バッグの中身」】「登山で学んだパッキング理論を旅に応用」山荘 飯島 オーナー・田窪朗さんの場合

これまでいろいろな旅を経験してきた4人のバッグの中身を調査。2泊3日の旅行プランとともに、パッキングの流儀を教えてもらった。

田窪朗プロフィール画像
山荘 飯島 オーナー
田窪朗

経堂にある「山荘 飯島」のオーナー。オリジナルブランドの「山」も手がけている。去年訪れた、奈良・奥大和の芸術祭「MIND TRAIL」と京都を組み合わせた旅行プランが近年のベスト。

2泊3日の旅行プラン

Destination 東京 ▶︎ 岡山

岡山にお世話になっている工場があり、挨拶をしに行くついでに、岡山市内を観光したり倉敷に赴いて民芸巡りやシティハイクを楽しむ。さらに、瀬戸内海に面した神島でお遍路巡りに挑戦してみたい。

EXPEDのバックパック

EXPEDのバックパック

「スイスのアウトドアブランド、エクスペドの『Cloudburst 25』(25Lモデル)。防水のドライバッグをリュックにしたような形で、デイハイクから登山まで幅広く使えるのがポイント。

シートゥサミット
グラナイトギア

荷物を入れているポーチには、シートゥサミットとグラナイトギアの、小さく圧縮もできるドライバッグを使っています。

ポーチ
ポーチ 2
ポーチ 3
ポーチ 4

ポーチ類は基本的に、使いやすいサイズと好きなカラーをセレクト。ぎゅっと絞って荷物の隙間に入れられる袋タイプを長年愛用しています」

自分にとってのライフワークは山登り。その中で辿り着いたのは、街と自然の両方を楽しむような旅。新しい土地に行くのは好きなのですが、観光だけでは物足りないので、近くで自然に触れ合えるエリアを探して訪れます。今回も岡山県に行き、神島を歩き回りたい。一般的な旅行よりもたくさん歩くので、これまでの自然遊びで愛用してきたウェアやギア、パッキング術を生かしながら、最適化しています。特にウェアはハイキングやトレッキングができる機能性もありつつ、アウトドアに振りすぎず都市に馴染む上品なデザインのアイテムを中心にラインナップ。例えば、パンツはタフで濡れても乾きやすい化繊や合繊で、シャツに合うスラックス風のデザインのものをチョイス。さらにスカーフなどできちんと品のよさもプラスしたい。インナーや肌着としても使うカットソーは吸湿性や消臭効果があり、シワになりにくいウール一択。長時間着ていても快適です。衣類は、登山のときのように耐水性のある圧縮袋に入れてコンパクトにして整理整頓。メインのバックパックは軽量かつ防水仕様で、急な雨でも問題なし。水分補給をするためのハイドラパックや足元の泥よけに活躍するゲイターなど便利ギアも欠かせません。パッキングは、軽くてかさのある服を下に入れて、重さのある靴や小物を上に重ねて背負いやすくする。こんなふうに、アウトドアシーンで使い慣れたものやテクニックを普段の旅にうまく応用しています。

どんなシチュエーションでもOK

山荘 飯島のオリジナルのシャツ

「肌寒いときにはおる、山荘 飯島のオリジナルのシャツ。ポリエステルの生地でシワになりにくく、速乾性も高い。爽やかなグリーンで気分も明るくなります!」

旅の身だしなみは首元から

ディエッフェ キンロックのヴィヴィッドなスカーフ

「ディエッフェ キンロックのヴィヴィッドなスカーフ。ラフな装いの首元に巻くだけで、ぐっと大人っぽくなるので知り合いに会うときやディナーのときに大活躍」

汗だくでもしゃれて見える

イッセイミヤケのキャップ

「今回はグリーン系のアイテムでまとめています。イッセイミヤケのキャップは化繊で乾きやすさを重視。カットソーにもシャツにも合う品のいい見た目が好き」

飲みに行くときも山好きアピール

タカオ マウンテン ブックのミニバッグ

「夜飲みに出かけるときは、タカオ マウンテン ブックのミニバッグで身軽に。アウトドア界隈で流行りのダイニーマ®という素材を使っているのがいいんです」

一日中着られるカットソーはこれ!

カットソー

「カットソーはにおいが残りづらいウールを使ったONC MERINO(下二枚)と迷迭香のものが多い。肌触りがいいのでパジャマにしたり、延泊したときに再度着たり」

いかにムレないかが問題だ

下着、靴下

「下着も靴下もムレにくいウールがベスト。モンベルとヨハのアンダーウェア(下)が鉄板です。予備の靴下には濡れてもすぐ乾くドライマックス(上右)をプラス」

手ぶらで遊びたいならコレ

迷迭香のナイロンショーツ

「迷迭香のナイロンショーツは、ガシガシはけて洗えるので、アクティブな旅には最適。左のフラップポケットやヒップのジップポケットと収納力も申し分なし」

一枚三役以上の旅のMVP

手ぬぐい

「手ぬぐいは旅の必需品。ハンカチとして使ったり、銭湯に行ったときのタオルにしたり、スカーフのように首に巻いたりして使える。3枚は持っていきます」

ゴミを持ち帰るまでが旅です

エクスペドのドライバッグ

「エクスペドのドライバッグはゴミ袋として活用。さらにジップロックで二重にしてにおいが漏れないように。また、旅先で銭湯に行ったときの濡れもの入れにもいい」

初めての街で打たれる雨は切ないから

ラブのレインジャケット

「旅行には折りたたみ傘を必ず持っていくのですが、万全を期してラブのレインジャケットも持参。薄くて軽いので、パッカブルしてバッグに入れておけば安心」

おしゃれも忘れず全力で

ギア

「現地でプランをアレンジできるように、いつも山登りで使っているシュプリームのハイドラパックやモンベルのトイレットペーパーなどのギアを一式入れて」

意外に使える名脇役

インテグラルデザインのゲイター

「水辺に行くならインテグラルデザインのゲイターが便利。靴の上から足元に装着して泥や水の侵入を防ぐ。ショーツに合わせてアウトドアっぽいしゃれた格好に」

化粧水もミニサイズを選択

グルーミングキット

「エクスペドのポーチに整髪料やハンドクリームなどのグルーミングキットを。ミニボトルに入った濃縮化粧水『谷』は、少しの水で希釈して使える優れもの!」

まるで素足のような軽やかさ

ルナサンダル

「薄くて軽いルナサンダルは、移動中のスリッパや水辺で過ごすときの足元など、いろいろなシーンで活躍。グリップ力のあるビブラムソールなので歩きやすい」

晴れでも雨でもさすことが大事

アンベルの傘

「晴雨兼用で日傘にもなるアンベルの傘。めちゃくちゃ軽くて小さくてアウトドア感もあまりないので、街で使うのにもいい。梅雨から真夏にかけて手放せない」

優れたバッグはメインにもサブにもなれる

『山』のトートバッグ

「手前みそですが、自分のブランド『山』のトートバッグは本当に優秀。素材はダイニーマ®で、折りたたんでしまえるのもいい。シティハイクでも即戦力です」

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