俳優・林遣都が華奢なメタルフレームやリムレスなミニマル眼鏡を自分のモノにして、ブックセレクター・川上洋平氏が選んだ小説をめくる。知的に満たされる冬の休日。
BuddyOptical
職人のハンドメイドで作られるバディオプティカルの「fis」はブリッジがノーズパッド代わり。至極ミニマルな構造と、美しい流線でほんのりティアドロップしたフレームがアーティスティックな印象。
『象の旅』
「1551年、日本にキリスト教が伝来した二年後、ザビエルを派遣したポルトガル国王ジョアン三世の命により、象と象遣いと護衛たちはリスボンからウィーンへ、壮大な旅に出る。資料の少ない旅の様子を、ノーベル賞作家が大いなる想像力と独特な文体を駆使して描いた物語には、人間の愚かさとともに絶妙なるユーモアと温かさがにじむ。作者の最晩年に成就され、象の旅も冬の時期に終わりを迎える。どこか人の一生を想わせる名作」
ジョゼ・サラマーゴ著 木下眞穂訳
¥2,200/書肆侃侃房
林 遣都
1990年滋賀県生まれ。2008年「第81回キネマ旬報ベスト・テン」新人男優賞、「第31回日本アカデミー賞」 新人俳優賞を受賞。2025年3・4月公演の舞台『やなぎにツバメは』に出演。