
繊細なフレームは顔の印象を和らげる一方、精緻な作りで所有欲をきちんと満たしてくれる。こだわりと個性が詰まった15人のメガネ男子の肖像と、彼らの言い分に耳を傾けてみよう。
01:見た目のちょっとした違和感が大事

石川 明さん/SEESAW SPECTACLES オーナー
40歳を越えて老眼が始まった石川さん。職業柄、メガネは日によって替えることが多いが、最近のお気に入りは、自身がデザインしたアキラ&サンズ。ツーブリッジのヘキサゴンなのに、押し出しが強すぎない。「顔への馴染みはデザインもそうですが、黒目の距離感に合ったサイズ選びが重要なんです」。
02:キャラ変は嫌でメガネは自宅用

田中 望さん/Revolution PR
「20代から目は悪いけど、メガネ顔に抵抗があってずっとコンタクト。家にいるときだけメガネです」。一山タイプのブリッジを好んでおり、最近はパインのミニマルな“1013”をかけている。
03:人とかぶらないベーシックを求める

冨田和久さん/TOMMY’S蔵前 オーナー
古着店を営む冨田さんは、メガネもヴィンテージ派。「オーセンティックなものが好きなんです。特にルノアは可変式のブリッジがついていて鼻への負担が少ない。そうした機能美に惹かれました」。
04:いろいろ試してクリアに落ち着いた

長嶋太陽さん/編集者
「10年前から左目に乱視が入ってきて、以来メガネです。目立つものもかけてきたけど、最近は黒をベースにした服装が多く、クリアフレームで抜けが欲しいなと」。10アイヴァンのNo.3を愛用。
05:ずっとかけられる理由は透明感

杉山耕平さん/トゥモローランド PRマネージャー
ひと目惚れが多いと話す杉山さんだが、10アイヴァンは相性がよくNo.6 Ⅲを含め5本所有。「中でも透明感の強いクリアは軽さも出てやわらかい印象になるのでお気に入り。日常的に愛用しています」。
06:切れ長な目には直線的なフレームを

奈良啓介さん/YUICHI TOYAMA. スタッフ
ホワイトゴールドフレームに、黒の縁取りがマッチするユウイチ トヤマの“U-156”。「コンタクトに慣れず、10年近くメガネです。髭をのばしているので、細いメタルで品のよさを意識するように」。
07:もう、メガネで目立ちたくない

金子恵治さん/ファッションディレクター
やや遠くが見えにくいという金子さんは、運転時にメガネを着用。「あるときから主張の強いメガネが気分じゃなくなってきて。今はゲルノット・リンドナーのリムレスに。シルバーの経年変化もいい」。
08:顔に溶け込むワンポイントタイプ

岡本 碧さん/TF バイヤー
最近、岡本さんがよくかけているのが、バディオプティカル。「内側だけでレンズを留めているので、緩やかなオクタゴンが顔に馴染みます。近眼はレンズが厚くなるけど、この形は違和感がない」。
09:かけている気がしないのが理想

佐藤佑樹さん/Cale ディレクター
「レンズが分厚くなるため、基本はコンタクト」と話す佐藤さんだが、リンドバーグだけは特別で伊達メガネとしてかけている。「ミニマルなのがいいですね。リムレスなので視界に圧迫感を感じません」。
10:キャラ立ちと馴染みの狭間で

渡邉秀嗣さん/映像制作
10年前からウォルフガングプロクシュを愛用。「クリアのツーブリッジってあまりないですよね。クラシカルなコートスタイルにも、ストリートな格好にもハズシになってくれるんです」。
11:肌の色に寄り添うピンクゴールド

蒲生龍之介さん/シップス PR
蒲生さんは太いフレームも通ってきたが、最近はストレスフリーを最重視。「これはユウイチ トヤマです。視界に干渉してこないし、鼻や耳も痛くならない。日本製はフィッティングもいいですね」。
12:伊達はリーズナブルなものから挑戦

久保 研さん/Keylime Tokyo スタッフ
視力が高い久保さんは、度ナシの伊達メガネを愛用。「お店で試着したら顔の印象がやわらかくなったんです。良心的な価格なので、今はゾフのメタルフレームが重宝しています」。
13:目がはみ出ない絶妙なサイズ選び

水澗 航さん/ENKEL 主宰
独特なフレームシェイプも、引き算によって品よく引き立つ。「カーニーの“グラベル”は、石から着想を得た形がお気に入り」。冬場のドライアイが気になり、約10年前からメガネをかけている。
14:リーディンググラスこそいいものを

坂田真彦さん/Archive & Style 代表
「メガネをかけるほど目は悪くなかったけど、50代に入って老眼が強まってきて」。読書やオンライン会議用に金子眼鏡店で購入。確かなフィッティングと軽さに満足している。
15:シンプルな格好の引き立て役に

オクトシヒロさん/スタイリスト
15年前にレーシックを受けてから、メガネはファッションで選ぶようになった。「変に目立たないメタルフレームが気分で、このオリバー ゴールドスミスのツーブリッジがお気に入りです」。