あくまで定番や普通であることから逸脱せず、でもしゃれていて、体型にもコーディネートにもやさしい。酸いも甘いも“はき”分けてきた中田さんだからこそわかる、傑作パンツをピックアップ。ぜひ、一本でも多くの「やさしい」パンツをスタイルに取り入れてみてほしい。
形もデザインもいい意味で違和感あり。はいて初めてわかる抜群の美しさ
3Scye BASICS
個性がさりげなく光る看板デニム
Cotton100%
-
rigid denim
ウエスト
わたり
裾幅
股上
股下
総丈
90 ㎝
41.5 ㎝
20 ㎝
30.5 ㎝
73 ㎝
103 ㎝
サイズ30の場合
大きめでかわいいヒップポケット
遊びがきいた主張あるリベット
「ジーンズは股上が深いことが第一条件。そして清潔感も大切なのでリジッドをはくことがほとんどです。サイの定番はかなり股上が深く、はいたときの形が抜群に美しい。カッティングにはクセがありますが、パターンの妙なのかいい意味で“普通”に見えるんです。カッパーのリベットやチェーンステッチなど、細部に古きよきアメリカの薫りを残しているからでしょうか。オーセンティックさと遊びのバランスが絶妙です」
オリジナルのセルビッジデニムを使った正統派に見えて、一筋縄ではいかないのがサイベーシックスのジーンズ。股にステッチがなく、右裾から左裾まで股の部分を経由して一枚の布が敷かれた複雑なパターンがユニーク。¥35,200/サイベーシックス(マスターピースショールーム)
元ネタとなる往年のパンツをいかにはきやすくするか、という意志を感じる
4Tap Water
腰まわりがやさしいコーデュロイ
Cotton100%
-
brown
-
black
ウエスト
わたり
裾幅
股上
股下
総丈
74 ㎝
36 ㎝
22 ㎝
37 ㎝
65 ㎝
102 ㎝
サイズ34の場合
ダブル裾の幅は4㎝に設定
目立たないゴムとドローコード
「昔から茶色いコーデュロイパンツが好きなんです。リッチな人がよくはいていそう、という幼少期からの印象が頭にあって(笑)。コーデュロイパンツは、中うねかつ濃いめのブラウンがいい。ノスタルジックなムードが漂います。これはツータックや4㎝幅のダブル裾などアメリカントラッドの定番的なディテールを存分に生かしつつ、ドローコードを通して楽にはきやすくしているところが大人にやさしいですね」
UOMOでもお馴染みのクリエイティブディレクター・南貴之氏と、にしのやディレクター・西野大士氏によるブランドから。トラディショナルな米国のチノパンをもとに、腰まわりをドローコード仕様に。¥30,800/タップウォーター(フレッシュサービス ヘッドクオーターズ)
Text:Masato Nachi