ファッション業界に入って20年以上、ありとあらゆる服に袖を通してきたベテラン。トレンドに固執せず、色・柄を大胆に着こなす達人だ。「突き抜けた服」を臆せず買って日常的に着るスタイルはある種、うらやましくもある。「洋服に埋もれて眠りたい」と語る吉田さんの偏愛服とは?
原色・柄・レザー・光る素材。どれも自分には欠かせない
「人には“突き抜けた服”に見えるのかもしれませんが、僕的にはプロダクトとして魅力的なものを買っているだけ。雑食だからメゾンから古着まで、何でもありです。ただベースはリアルクローズで、アートピースのような服は買いません。ワードローブで目立つのは、パキッとした原色や迷彩、チェックなどの柄物、それから洋服をしっかり着ているという感覚が味わえるレザー、あとはシルバーや玉虫などの光る素材も大好き。強気でいたいときや浮かれたいときは、強いモノを掛け合わせて着たりもします。実はシンプルな服も派手な服以上に持っているので、着こなしで悩むことはないですね」。
1UNITED ARROWS & SONSのブレザー
今はカエルみたいなグリーンに夢中
「色は周期的にブームが来ます。今シーズンのブレザーはボタンまでグリーンなのが出色。ブルゾン感覚でカジュアルに着ています」。
2VINTAGEのポンチョ
世界地図柄のポンチョに軍パンで通勤します
「カート・コバーンが着たことで有名なタイベックの地図柄は、コロナ禍の最中、テンション的に面白いと思って衝動的に買いました」。
3CHROME HEARTSのオーバーオール
気合を入れたいときはレザー
「ラクな服へのアンチテーゼとしてレザー熱が再燃。このオーバーオールは10年以上前に購入。今年の冬はライダースと合わせたい」。
4DRIES VAN NOTENのブルゾン
シャイニーでパリパリした素材にスウェットを合わせるのが気分
「シャイニーな素材の中でも好きなシルバー。ジップブルゾンも大好きで、2021年に買って赤いパーカや極太デニムに合わせています」。
Profile
幼少期をパナマで過ごし、ラテン文化の影響を受ける。色・柄やアクセサリーを自在に操る独特の着こなしは、業界でも有名。
Photo:Kanta Matsubayashi
Composition&Text:Hisami Kotakemori
Composition&Text:Hisami Kotakemori