コム デ ギャルソン・オムの新作スクープ、最後は秋冬マストなアウターをピックアップする。スタンダードなアイテムを、切り替えやパッチワークで巧みにアレンジ。ロゴはなくてもひと目でわかるデザインワークに注目したい!
01.COMME des GARÇONS HOMME|Nylon Twill Blouson
ダービーJK×MA-1を3レイヤー素材で
肩部分の切り替えが特長のダービージャケットと、フロントのタブが象徴的なヴィンテージMA-1を融合したハイブリッドなアウター。撥水透湿性を備えた3レイヤー生地で現代的なスペックに。袖の切り替えやエルボーパッチなど独自のアレンジが、コム デ ギャルソン・オムらしさを添える。
ダービージャケットは、サンフランシスコのDerby社がつくっていたスポーティなブルゾン。1960年代から80年代にかけてアメリカでブレイクした歴史を持つ。単純にオマージュするのではなく、独自のテクニックでオリジナルに昇華しているところが、服好きに響く!
02.COMME des GARÇONS HOMME|Polyester Wool Herringbone Blouson
スタジャンベースながら大人顔ブルゾン
ロールしたリブ衿やフロントドットボタンなどスタジャンの基本ディテールに、袖のポケットやナイロン素材の切り替えでミリタリー要素を加えたブルゾン。クラシックな風合いのエステルウールヘリンボーンを使用することで、シックなルックスに仕上げた。
ファスナーの引き手にテープをあしらっているのも、どこかミリタリームード。MA-1のようにボリューミーではなく、薄い中綿入りで軽快に着られる。ドレッシーなコーディネートをカジュアルに見せたいとき、モード感のある着こなしのハズしにと、スタイリングのアイデアが広がる。
03.COMME des GARÇONS HOMME|Plain Intarsia Cardigan
パッチワークをインターシャ編みで表現
コム デ ギャルソン・オムの定番的サイズバランスのカーディガン。パッチワーク風のフロントは、インターシャ編みで表現した柄。実際にパッチワークするよりも肌あたりがよく、厚みが抑えられるのも特長だ。色調の違う毛糸を使ったり、起毛を加えたりして、表情豊かに仕上げている。
背面はシンプルな無地。ほどよいミディアムゲージで、季節の変わり目はアウターとして、冬はミドルインナーとしてシーズンを通して愛用できる。秋冬はまずニット製品から買うというファンも多く、完売する前に入手したい。
04.COMME des GARÇONS HOMME|Polyester Heavy Twill Double Jacket
ギミックたっぷりのテーラードジャケット
2023年秋冬シーズン、脚光を浴びるジャケットもラインナップする。フロントはエステルヘヴィーツイルを使用したシンプルなジャケットだが、背面はコーデュラナイロン、袖口にもリップストップ生地があしらわれ、よく見ると裾にはスピンドルコードが。
内側にはメッシュのボタン留めポケット、ウェビングテープのデイジーチェーンなど、バックパック的なギミックを落とし込んでいる。トラッドな着こなしにエッジを効かせたいときはもちろん、アウトドアテイストのコーディネートに羽織ってもマッチする。
05.COMME des GARÇONS HOMME|Nylon Taffeta×Cotton Wool Surge Parka
ミリタリースタイルのハイブリッドパーカ
ECWCS(エクワックス/米軍が極寒冷気候向けに開発したレイヤリングシステム)のレベル7パーカに着想した、切り替えデザインのコート。本体はエステルタフタ、切り替え部分には綿ウールサージを使用し、ミリタリーとクラシックのコントラストをつけた。フロントのタブや両袖のポケットなど独自のディテールがテック感を盛り上げる。
透湿防水性の3レイヤー素材を採用し、裾にはスピンドルコードを配して機能的アウターに。フードは収納可能で、スタンドカラーコートとしても着られる2WAY。GORE-TEXコートは気になるけれど、よりデザイン性の高いものを探している人におすすめだ。
コム デ ギャルソン・オム2023秋冬速報
Stylist:Takumi Urisaka
Composition & Text:Hisami Kotakemori