好き嫌いだけでむやみに散財するのは昔のこと。大人たるもの、もっと建設的にファッションを楽しまないと。今年は何を買ってどう着るべきか!? まずは流行を押さえつつこれからの指針を見定めるべし。
ディレクター、プレス、プランナーは今季のビッグトレンドをこう見てる!
ファッションの最前線を見つめ続ける3人のプロが導き出した2023年春夏のトレンドをヒントに、これから必要な服、着たい服を考えよう。
ワークじゃないデニムが面白い!
sacai
サカイはノーカラーのデニムロングコートを提案。適度な色落ち感やステッチのリアルなあたりが絶妙。
KENZO
ヴィンテージスタイルを打ち出したケンゾー。
PRADA
上下セットアップでスタイリングしたプラダ。
FENDI
フェンディは切り替えのポケットでデニムパンツをモダンにアレンジ。
松岡 今季はデニムが本当に面白いと思います。ヴィンテージ風のものからキレイめなものまで種類も多い。スタイリング的にはグランジやサーフカルチャーのムードを取り入れつつも、そこに少しドレスの要素をミックスしているのが特徴。ワークに振らないデニムが多かったと思います。
古明地 ランウェイでもデニムを使ったルックが多かったですよね。色はリジッドではなくフェード系が主流。それをどう品よく着こなせるかが課題だと思います。
増田 プラダやジバンシィが提案していたデニム・オン・デニム、俗にいう 「カナディアンタキシード」 も個人的には気になりました。ただ、古明地さんが言うとおり、それをどう品よく着こなせるかがポイントになりますね。
古明地 ジーンズって簡単なようで実は難しいんですよね。もともとは簡単だったはずなんですけど、ドレスパンツのトレンドが長かったせいもあって最初は少し苦労しそうです。
松岡 となると大事なのはアイテム選び。トラッドな魅力は損なわないようにしながらも、適度にデザイン性を備えたものを選ばないと。
増田 例えばクーキーズー。オーセンティックな要素がありつつ、ディテールが大ぶりで遊びもきいている。今の気分にすごくフィットすると思います。
古明地 僕の周りではヴィンテージのジーンズやカバーオールを探している人が増えています。
松岡 ケンゾーもヴィンテージにインスパイアされたコレクションでしたよね。
増田 上品なシャツと合わせたり、ドレッシーな靴と合わせたりして、大人っぽくまとめるのが攻略の秘訣ですね。
Stylist:Takeshi Toyoshima
Composition&Text:Jun Namekata[The VOICE]