冬服のヒントは街だけじゃない。ファッションのプロたちの着こなしにはたくさんのロジックが隠されている。服選びから、一見難しく思えるコーディネートの秘訣まで、トピック別に、細かく、わかりやすく解説します。
ジャケパンスタイルを往年系に見せない
Jacket : Cristaseya Pants : Phlannèl
天然素材を駆使して優しいムードに仕上げます
香村竜平さん(BLOOM&BRANCH メンズプレス)
「ルーズシルエットのクリスタセヤのジャケット。普通のパーカだとカジュアルすぎるので、アローのカシミヤパーカを選び大人の品のよさをキープしました。同様にスウェットパンツも天然素材のヤク混のものなので、カジュアルなアイテム同士でもちゃんと上品な印象にまとまりますよ」。
Jacket : CLASS Pants : Bernard Zins
蛍光色のリフレクターでリフレクター混の“往年感”を消す
尾崎雄飛さん(サンカッケー デザイナー)
「往年系に見せないために、ジャケットは蛍光色のリフレクターの糸を織り込んだツイードジャケットを選びました。肩も大きくてちょっと変なシルエット。それだけで見え方が変わるんですよね。中に着たシャツもかっちりしたものではなく、カシミヤ混の柔らかい素材を選べばあか抜けて見えます」。
Jacket : TOMORROWLAND Pants : Levi’s®
ゆとりのあるジャケットに小物で遊んでみました
川辺圭一郎さん(TOMORROWLAND PR/バイヤー)
ダブルのジャケットにデニムを合わせて今っぽく仕上げた川辺さん。「僕にとって“往年系”はピタピタなサイジングのイメージ。なので、ジャケットのサイズをあげて抜け感を出すのがポイント。コンサバにならないように、ピンバッジやネックレス、プリントスウェットで遊び心をプラスしました」。
Jacket : ARNYS PARIS Pants : Levi’s®
イエローのポップ感で往年の雰囲気を払拭
磯久純一さん(SUPER A MARKET スタッフ)
「どうしてもドレス寄りになりがちなジャケットは、インに強めのイエローのニットとリーバイスのデニムを合わせてカジュアルな雰囲気にぐっと寄せました。ただ足元はクロコダイル仕様のローファーで大人っぽく締めます」。’80年代のヨーロッパスタイルを取り入れ、カジュアルダウンさせた。
Jacket : MAATEE & SONS × URBAN RESEARCH Pants : URBAN RESEARCH
ルーズなサイジングならリラクシング&モダンに仕上がる
中山慶人さん(アーバンリサーチ プレス)
「このジャケットはカシミヤ素材なので柔らかく、肩の落ち具合がリラックスしていてモダン。長めの丈がジャケットとコートの中間っぽく見えるのも面白い。インのハーフジップスウェットとキャップの色をグレートーンで揃えることで、全身が重くなりすぎないように軽さを意識しました」。
Composition&Text:Mayu Yamamoto
Text:Kohei Horikomi