2024.08.02
最終更新日:2024.08.29

【おしゃれな大人の猛暑対策】モンベル、ワークマン... 街で着る「送風機付きウェア」3選。実際に着て試してみた!

作業着によく見る「送風機付きウェア」とは?

暑い! 暑すぎる!

外出したくないほどの猛暑が予想される2024年の夏。少しでも涼しく過ごせる工夫をこらしたアイテムが登場しているが、「送風機付きウェア」もそのひとつ。

宅配便や屋外での現場作業スタッフが着用する姿を見たことがあるかもしれない。ベストの両脇に送風機が装着され、ベスト内に勢いよく空気を送り込める。体温の上昇を抑える効果が期待される機能ウェアだ。

最近では街で着られるようにサイジングやバランス、素材を変更したアイテムが登場している。さっそく、街で着られるおすすめ送風機ウェア3点を紹介しよう。

街からアウトドアまで着回せる3着

紹介するのはモンベル「ファンブローベスト」、フレッシュサービス「AIR COOLING VEST(エア クーリングベスト)_Ver.2.0」、ワークマン「ウィンドコア リペアテック®2WAYベスト」の3着。

モンベル ファンブローベスト
ファンブローベスト¥8690(ファン¥6,600別売、バッテリー¥14,630別売)/モンベル
フレッシュサービス AIR COOLING VEST_Ver.2.0
AIR COOLING VEST(エア クーリングベスト)_Ver.2.0¥35,200(ファン、バッテリー込)/フレッシュサービス
ワークマン ウィンドコア リペアテック®2WAYベスト
ウィンドコア リペアテック®2WAYベスト¥2,900(ウィンドコア18.6v対応ファン¥4,980別売、ウィンドコア18.6vバッテリー¥9,800別売)/ワークマン

送風機付きウェアは、送り込む風により汗の蒸発を促し、気化熱が発生することで周囲の熱を奪い温度が下がる仕組みだ。ウェアの中に送り込む空気が抜けることを避けるため、本来なら身体とウェアの間に隙間がないフィット感あるサイズ選びがベター。街で着ることを考慮すると、自分好みの着こなしや用途に応じて使い分けるのがよさそうだ。さっそく、UOMO編集部の堀込(173cm、55kg)が着比べてみた。

アウトドアでも動きやすいモンベル

アウトドアウェアやツールを展開するモンベルは、機能的で信頼できるアイテムを納得できる価格で提供することで知られるが、「ファンブロー ベスト」もアウトドアでの動きやすさを意識した作りになっている。

モンベル ファンブローベスト

Lサイズを着用。ファンのスイッチオフの状態のフィット感はタイトでもルーズでもないジャストサイズ。試着した堀込が普段着るサイズはゆったり目を選ぶことが多く、ユニクロならXLかXXLサイズ(173cm、55kg)。

「3着の中では、最も自然なフィット感ですね。街中はもちろんですが、アウトドアやトレッキングなどアクティブなシーンとの相性が良さそう」

肩と裾はゴムを使うことで空気の洩れを抑え、ベスト内に空気が効率良く循環する仕組みや、背面に着脱できるバックパネルを用意するなど、アクティブなシーンを想定したつくりになっていることがわかる。バックパックを背負ってもファンに干渉しないため、アウトドアやトレッキングとの相性は抜群だ。

モンベル ファンブローベスト
【おしゃれな大人の猛暑対策】モンベル、ワの画像_6
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背中側の両脇に2つのファンを装着可能(別売)。バックパックを背負ったときにショルダーベルトに干渉しない位置に配置されている。左右のファンの取り付け位置の高さが異なっており、左側は背面に、右側は前面に空気を送る仕組み。付属するカバーを装着すると、埃など異物の吸い込みを軽減できる。

「確かに前後に空気が循環しているのがわかります。バックパックを背負っても違和感がありません」

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両脇にメッシュを採用。採り入れた空気は襟の後ろと脇から通り抜けるようになっている。背面には付属する「3Dバックパネル」を装着でき、空気が効率良く通る仕組みになっている。着脱可能なパネルはバックパックに取り付けることもできる。

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別売のバッテリーは左側の内ポケットに入れる。容量は3,350mAh、出力/稼働時間は4段階(6V/約30時間、9V.約13時間、13V/約1.5時間+自動で風量調整し約6時間、16v/1時間+自動で風量調整し約5時間)。バッテリーは付属するベルトに入れて使うこともできる。

「ベルトを使うと、バッテリーの重みはあまり気になりませんでした。アクティブなシーンで役立つと思います」

サイズはXSからXXLまで揃うユニセックス仕様。カラーは試着したブルーグリーンの他にダークグレー、ライトグリーン、ライトグレー、オレンジの全5色から選べる。モンベル公式オンラインショップでも購入できるが、試着してフィット感を試したほうがいいだろう。

オーバーサイズが選べるフレッシュサービス

フレッシュサービス「AIR COOLING VEST(エア クーリングベスト)_Ver.2.0」は、ファン付きベストのパイオニアである「空調服®︎」とのコラボレーション。2024年のVer.2.0はネイビー、ブラックの2色展開で、前バージョンにはなかったXLサイズを追加。好みにより、オーバーサイズの着用を楽しめるようになった。

フレッシュサービス AIR COOLING VEST_Ver.2.0

Lサイズを着用。ファンのスイッチオフの状態のフィット感はややルーズで、街で普段着るウェアともコーディネートしやすい。「ゆったりしたサイズですが、大きいと感じることがないですね。サラっとした素材がクリーンなイメージ」(モデルサイズ:173cm、55kg)。

作業着のイメージが強いファン付きウェアを、フレッシュサービスではサイズのバランスを変更し、ストレッチ性があるナイロンタフタ素材を採用。日常的に街で着こなしやすい軽量、ソフトな風合いに仕上がっている。裾はゴムの締めつけを調整しフィット感を調整できるため、街からアウトドアまで、合わせるコーディネートによってアレンジしやすい。

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ベストに空調服®のファン、バッテリーのセット販売。ファンを左右二ヶ所に装着する。ファスナーに長めのタブがつくため開け閉めしやすい。

「ベストの内側を空気がしっかりと流れて涼しいですね。軽くてサラッとした手触りなので、暑苦しさを感じにくい素材感です」

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裾のゴムは左右それぞれ2ヶ所あるアジャスターで調整できる。右ポケット部分にプリントされたフレッシュサービスのロゴ、商品名などがワンポイントに。

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付属するバッテリーは内ポケットに入れる。容量は3,250mAh、出力/稼働時間は4段階(3.3V/約20時間、5V/約9時間、6V/約6時間、7.2V/約4時間)。7.2Vと6Vを3秒間隔で切り替え、時間を延ばすモードもある。

「他の2着に比べてバッテリーが小型なので、重みはあまり感じません。街で着るときに電車移動や屋内にいることが多い場合、小型バッテリーで十分ですね」

サイズはM、L、XLのラインナップ。カラーは試着したネイビーとブラックの2色展開。効率を考えるとオーバーサイズは不利かもしれないが、ファッションを楽しみつつ暑さ対策ができるのは魅力的だ。

使いやすくコストパフォーマンスがいいワークマン

現場作業者から支持されるワークマンは、ファン装着可能ウェアを複数展開している。今回は普段使いしやすい「ウィンドコア リペアテック®2WAYベスト」を試着。軽量でストレッチ性、遮熱性がある素材を採用していることが特徴だ。

ワークマン ウィンドコア リペアテック®2WAYベスト

Lサイズを着用。ちょうどいいフィット感で、違和感なくコーディネートしやすいベーシックなデザイン。「普段着ているウェアと同様のサイズ感です。シンプルなので街やアウトドアなどシーンを選ばず気軽に着回せそうです」(モデルサイズ:173cm、55kg)。

現場作業者に加え、近年ではアウトドアを楽しむ層に人気のワークマンは、安価な価格設定が魅力。送風機付きウェアの多彩なラインナップから、最もシンプルなモデルを選んだ。針で刺しても穴が目立ちにくいリペアテック®を採用し、撥水加工を施すなど機能的な一着だ。

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左右に装着するファンは別売。写真の白の他にブラック、オレンジ、サンドの4色から選べる。巻き込みを軽減するカバーが1組付属するが、別途購入もできる(20枚¥980)。

「デザインがシンプルなので送風機付きに見えにくいと思います。普段着ている服にそのまま合わせられそう」

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襟元の開き具合をゴムで調整できる。またファンを使わない時は、折り畳んであるカバーを広げ、ボタンを留め目隠しができる。春先から秋口まで、真夏以外のシーズンでも着回しやすい。

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別売のバッテリーは内ポケットに入れる。より小型のバッテリーもあるが、ワークマンの店舗スタッフによると、できるだけ長時間稼働するバッテリーを選んだほうがベターとのこと。

「4段階あるうち、一番低いレベルでも送風量が多いと思います。十分涼しいですが、最大にするとさらに涼しくてパワフル」

サイズはM、L、LLの3サイズ展開。カラーは試着したブラックの他にオフホワイト、ダスティブルー、ダスティーグリーンの全4色が揃う。他にフード付きや半袖タイプも用意されている。ファン、バッテリーは別売だが、今回紹介したタイプがファン、バッテリーそれぞれ最大出力で使用できる組み合わせ。ウェア本体は2,900円と入手しやすい価格設定。

選ぶならどれにする?

街からアウトドアまで着回せそうな3着を今回は試したが、大きく異なるのはサイズ感。試着するほうが分かりやすいが、主に着用したいシーンを想定して選びたい。

  • バックパックを背負っても違和感なく使える仕様やサイズ感など、アクティブなシーンがメインならモンベル
  • 街で着るなら軽量、ストレッチ性がある素材が特徴のフレッシュサービス。オーバーサイズも好みに応じて選べる。
  • ワークマンは街からアウトドアまでシーンやシーズンを選ばず着回しやすい汎用性が特徴。ベスト本体価格が安いのも魅力。

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上は3着ともスイッチを一番低いレベルにして作動させた状態。上から順にモンベル、フレッシュサービス、ワークマン。送風により背中が膨らむが、度合いはあまり変わらない。

「一番低いパワーのレベルではワークマンの送風が最も強く感じます。それぞれ最大レベルでの送風の強さ、涼しく感じる度合いは3着に大きな差はありません」

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※試着した個人による判断

個人の感想になるが、肝心の暑さ対策ではいずれのモデルも一定の効果を感じることができた。ただし、感じる暑さは個人差や当日の体調などにも左右される。街での着用がメインなら今回紹介しているバッテリーで問題ないと思うが、フレッシュサービスの空調服®やワークマンには複数のバッテリーが用意されているため、必要に応じ大容量のものや念のためにスペアを入手しておきたい。

モンベル https://www.montbell.jp/ 

FreshService Onlinestore https://freshservice.jp/

ワークマン Online Store https://workman.jp/shop/

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