“「金」の価値が上昇しているから投資目的として”など一般的な資産としての関心もないことはないが、それだけじゃない。むしろ40歳になって腕や首を「盛ること」に抵抗がなくなり、もっと積極的に服と同じくそれらを「着こなす」快感に目覚めてしまったのだ。そしてどちらも消耗する服と違い、誰かに「継いでいく」ことができるもの。自分領域と周辺領域の間で上手にバランスをとるべき40歳にとって、最良の課金先は自分だけの服より未来の見える時計とジュエリーであると断言します。
CARTIER｜サントス ドゥ カルティエ YG
「トリニティ」や「クラッシュ」など名作を挙げたらキリがないカルティエのジュエリーにあって、本特集のきっかけになったブレスレット。他のシリーズとは違い、ひと目でそれとわかる象徴的な意匠というよりも、繊細なチェーンのカッティングを静かに楽しむ文化系男子向けの謙虚な名品。細くても適度に感じるゴールド由来の重量が所有欲を刺激する。ホワイトゴールドと究極の二択。
