今季よりマイケル・バスティアンがクリエイティブ ディレクターに就任したブルックス ブラザーズ。クラシックな魅力が強まった秋冬コレクションは、アメリカが再びファッションの重要なキーワードとなった時代のムードと無関係ではなさそうだ。改めて、大人のワードローブに必要なのはその起源にちなんでブランドが「ポロカラーシャツ」と呼ぶボタンダウンシャツ。創業時から仕様を変えながら愛され続ける定番と今季デビューする新しい定番を比較し、双方の魅力を理解しよう。
定番|CLASSIC B.D. SHIRTS
色褪せない定番とはまさにこのこと!
襟がバタバタしないようにボタンで留める。今では当たり前のことを初めて考案したのがブルックス ブラザーズで、1896年にボタンダウンシャツが誕生した。現在、このブランドの定番といえば、過去に販売されていたアメリカ製のシルエットや細部を再現した、ジャパンメイドのコレ。やや肉厚なスーピマコットンを用いて、熟練の職人によって丁寧に作られている。その光沢のある上質な生地感は、まさにトラッドでありドレス。粋なアイビーリーガーがブレザーやチノに、財界で活躍するニューヨーカーがスーツに合わせるために存在する、永遠のスタンダードだ。
DETAIL
新定番|NEW B.D. SHIRT
時代の空気感を捉えた新・クラシック!
マイケル・バスティアンによって誕生した新しいボタンダウンシャツは、既存のマディソンフィットよりもゆったりとした着心地。1970〜80年代のヴィンテージにインスパイアされたそうで、マイケル自身が細かくフィッティングしてパターンを決めたとか。何でもオックスフォードの質感を重視していて、着た時に感じる生地の重みの具合にまでこだわったそうだ。見た目にわかりやすいアップデートポイントは、身幅の太さと着丈の短さ。今の空気感を捉えたクラシックが表現されていて、一枚でさらっとカジュアルに着た時に、ふわりとしながら美しいドレープを作ってくれる。
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VARIATION
新定番|BROAD SHIRTS
ありそうでなかったブロードのボタンダウンシャツ
ブロードのボタンダウンシャツ自体は今までも展開されていたが、そのほとんどがノンアイロン仕様の生地だった。このシャツは高密度で編み立てたノンアイロンでないブロード生地を使用して、マイケル・バスティアンが生んだ新しい定番だ。シルエットはブルックス ブラザーズにしては細身だが、アメリカ生まれのラフな魅力は健在で、適度なゆとりは確保。アイロンをビシッとかけてジャケットを合わせるのも有用だが、ナチュラルなシワ感やコットンの風合いを楽しむのがUOMO的なおすすめ。ボックス気味の浅いテールだから、1〜2サイズアップを選んで、ざっくりと着ても良さそうだ。
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VARIATION
表参道店一周年を記念した、人気の「シャツ ラボ」による限定サービスに注目
昨年8月末に惜しまれつつクローズした日本一号店である青山店に代わる新たなランドマークとしてオープンした「ブルックス ブラザーズ 表参道」が一周年を迎えたのを記念し、人気の「シャツ ラボ」による限定サービスが登場。9月8日(水)~9月20日(月)の期間中にシャツを購入すると、好みのイニシャルや数字、ブルックス ブラザーズのシンボルであるゴールデン フリースのロゴ刺繍を無料で入れることができる。さらに今回はゴールデン フリースのリボン部分を特別に別のカラーで入れることができ、オリジナルのバイカラーにすることも。これを機会に是非ガラス張りのモダンな外観がアイコニックな店舗にも足を運んで欲しい。
問い合わせ先:ブルックス ブラザーズ ジャパン TEL:0120-02-1818
Photo:Yoshio Kato
Stylist:Junichi Nishimata
Text:Masayuki Ozawa