街でもアウトドアでも寒さ知らずでおしゃれに着こなせる「ザ・ノース・フェイス」の最新ダウンが、今年もやっぱり気になる。ここではUOMOでお馴染みのスタイリスト豊島 猛が、この冬ザ・ノース・フェイスからリリースされるすべてのダウンの中から、大人におすすめのBEST3を選出。今年らしい着こなし実例とともに紹介する。
豊島 猛/スタイリスト
モードからストリートまで幅広いジャンルのメンズファッション誌をはじめ、ブランドのルックブックや広告などのスタイリングを手がける。定番品の影に隠れた知られざる名品やジャンルを超えたアイテムのリサーチ力は業界でも評判。日々の癒しは愛猫と過ごすこと。
「ダウンに限らず、この秋冬にぜひ取り入れて欲しいトレンドカラーがブラウン。今季のザ・ノース・フェイスでも、ブラウンカラーのアイテムがたくさんラインナップしています。なかでも昨シーズンデビューを飾った『オルタレーションバフズジャケット』の新色『チコリコーヒー』の色味にかなりぐっときて、1位に選出。名作『バルトロ』を彷彿とさせるシルエットに若干サイズは大き目、同色ロゴの組み合わせで大人な雰囲気に仕上がっています」(豊島)
「ブラウンカラーはトラッドな雰囲気を醸し出すコーデュロイ素材や、クラシックなデニムワークパンツとの相性が抜群です。光沢をおさえたマットな表地だからスポーティすぎずシックに着こなせて、洗練された印象に。同じスタイルでも黒を選ぶと重くなりがちなところ、ブラウンだと軽さを出しつつ、カジュアルになりすぎず大人っぽく着こなせます」(豊島)
「自転車乗りのための新しいコレクション『Enride』 から今季初めて登場したダウンを2位に選びました。自転車に乗る際に便利な機能が満載で、動きやすさを重視したボックスシルエットはファッションとしても取り入れやすい。ダウンパックの配置も腕が曲げやすく設計されていて、それがデザインのアクセントにもなってます。レイヤードしやすいのもうれしい」(豊島)
「カラーはここでも茶系のベージュをセレクト。インナーにはベージュのカシミアニット、ボトムにはブラウンのコーデュロイパンツ。トーンを合わせることで落ち着いた大人のスタイルになります。スウェットなどカジュアルなアイテムを合わせるとラフになりすぎるから、上質かつクラシックな素材とトーンで統一感を出すのがポイント。暑くなったときは袖のジップを開くことで体温調整ができ、かつ完全に取り外して半袖ダウンとしても着られる仕様も面白い」(豊島)
「ザ・ノース・フェイスといえばの定番『ヌプシ』の新色、オレンジ系の『アイアンシトラス×アプリコットグレーズ』を3位に選びました。ヌプシのアイコニックな切り替えが黒ではなく同系色になっているので、大人の着こなしに馴染みやすいのがポイント。アウトドア感の強いオレンジを選んでも全体的にクリーンな印象に仕上がっています。差がつく『ヌプシ』を探している人におすすめです」(豊島)
「明るいオレンジのダウンには、インナーやパンツに黒やネイビーではなく明るいカラーを合わせた方が意外と馴染みやすい。足元はスニーカーだとカジュアルすぎてしまうので、黒のブーツで引き締め、バーガンディのニットを肩掛けしてアクセントにしました」(豊島)
90年代のザ・ノース・フェイスを代表するヘリテージモデル「ヌプシジャケット」。当時の仕様はそのままに、2022年秋冬シーズンより、身幅と袖丈を2サイズ大きく、着丈を1サイズ長くし、より現代的なサイズ感にアップデートされている。強度の高い50デニールのリップストップリサイクルナイロンの表地にはっ水加工を施し、肩はナイロン素材に切り替えている。襟元にはフードを格納、内側のポケットに収納可能なポケッタブル仕様。新色は「アイアンシトラス×アプリコットグレーズ」のほか「キャバングレー×クレイグレー」「TNFグリーン」「アーバンネイビー」の4色。定番の「ニュートープ」「ブラック」を含めた計6色展開。