クラシックな佇まいの正統派20本を、N.ハリウッド デザイナー尾花大輔さんが試着して、今本当にはきたいベスト5を選出。最高の審美眼によるスラックス選びは意外性の連続だった。
BOTTEGA VENETA
柔らかさと張りを両立するウール100%のチャコールグレー生地。ハイウエストな腰まわりの重厚感は圧巻。
20年前の定番を思い出す、懐かしさのあるシルエット
「股上、深すぎる(笑)。でもそれがいい。そもそもワイドパンツを腰の高いポイントではくのが好きですから。わずかなテーパードとツータックのクラシックさも手伝って20年前の自分の定番を思い出す、懐かしさのあるシルエットです。が、時代は巡っているから今の若い方、特にウィメンズでよく見られる雰囲気でもある。これがドレープのある生地ならヒールを合わせたスタイリングが想像つくでしょう? それを張りのある生地の立体的フォルムで、男性がトライすると独特な色気が生まれますね。クラシックだけど、もしもフランネル素材を使ったら、本当に昔への回帰になる。でもそうはしない。モダンなパターンと生地の相性で印象がかなり違って見えるとは、本当にスラックスは面白い。発見がたくさんありました」