アウターが決まったら、インナーや小物も格付け。UOMO世代を代表して、信頼できる二人を朝から晩までカンヅメに。「着て即しゃべる」熱き試着ドキュメント。
西野大士 3位|MARGARET HOWELL
池田さんと「王道」について盛り上がりランクイン!
西野大士 2位|KAPTAIN SUNSHINE
ドレッシーな一本は座り姿も入念にチェック
西野大士 1位|CARHARTT WIP
現行品なのに古着っぽい、いい意味で野暮ったいシルエットに夢中だ
コーデュロイといえば結局、茶系がいい
「コーデュロイはどことない土くささが魅力。その風合いが最大限生きる渋い茶系で、パターンや仕様もオーセンティックな3本を選びました。Carhartt WIPは古着で探すにも苦労するようなレトロなデザイン。あえての単調なパターン、力の抜けたワイドシルエット、赤みの強い茶色、すべての調和が素晴らしく、今すぐ買いたい。KAPTAIN SUNSHINEはクラシックなドレスの仕様が詰まっていた。パンツ屋としては腰まわりってあらゆるデザインのしがいがある箇所。持ち出し付きのフロントや、ヒップに入るダーツなど随所の丁寧さに感動し、求めていた『いなたさ』を忘れて2位にしてしまった洗練された一本です。3位は初心に帰って『ザ・コーデュロイ』と言いたくなる重厚な生地のMARGARET HOWELL。最近見ないがっしりした素材に池田さんとも盛り上がりました。色名はモスグリーンですがダークな発色で、茶系と同じニュアンスではけそう」(西野)
池田尚輝 3位|POLO RALPH LAUREN
オーセンティックな佇まいに光る遊び心を見抜いた
池田尚輝 2位|KAPTAIN SUNSHINE
2人揃ってうなった細うねのコーデュロイが同じく2位
池田尚輝 1位|MARGARET HOWELL
「完全なヴィンテージに並べる」と西野さん以上にぞっこんの様子
「カントリーっぽさ」がどこまで薫るか
「コーデュロイパンツへの解釈は西野さんと共通しがちでした。MARGARET HOWELLはごわっとしたタッチに驚き、タグを見るとお互いの予感どおりブリスベン・モスの生地。これぞコーデュロイと言わんばかりの肉厚さに特別感がある。先に選んだ堅牢なサンダース(P.62)と同じく、質実剛健な英国素材を採用する一貫性を感じました。20世紀初頭を彷彿とさせる太いウエストや大きなボタンは何も知らずにはいたらガチなヴィンテージですがブランドの底力でモダンに映るのか…不思議な魅力の虜です。西野さんと同じでKAPTAIN SUNSHINEはサイドベルトと膝裏付きのドレス仕様が新鮮。光沢のある細うねはベルベット感覚ですが艶っぽくはなりすぎない。ジャケットと合わせてセミドレスアップしたいです。POLO RALPH LAURENは定番のチノパンと同じ2プリーツ仕様。ハンティングパンツらしく直球でカモの刺繡を入れた遊び心も嫌いじゃないです」(池田)
細かすぎる審美眼を光らせるスタイリスト。シルエットからステッチワークまでトレンドに偏りすぎないあんばいを模索。デザインの意図を探りながら名言を連発。
ブルックス ブラザーズを経てNEATのデザイナーとして活躍。スラックスのスペシャリストかつ私服ではポップにアメカジを着こなすという多角的視点が持ち味。