一枚だけ試着するより、似たアイテムを着くらべることで見えてくる真価がある。ニット、チノパン、ピーコートなど今季トレンドなアメカジ風味のアイテムを二つずつ厳選。選ぶならどっち? 幸せな自問自答をご一緒に。
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ワイドチノを着くらべる
田中利栄さん(On マーケティング) ※モデルとして着用
「グラフペーパー×レショップのものは、ウエストまでとことんビッグで驚きました。ヒップから裾までかなりワイドに作られていますが、ベルトをギュッと締めてはくと絶妙なテーパードのおかげか、スッキリとしたラインでむしろドレスなワイドスラックスのような上品な佇まい。平織りの生地がさらさらしていて快適だし、歩いたときのドレープも美しいです。ネタは’90年代の本気のアメトラかもしれませんが、実際はアメトラ風味控えめで今の服に合わせやすいですね。バズリクソンズの一本は(アメリカ軍の1942年モデルを)忠実に再現していますが、通常はボタンフライですよね? フロントがジップフライになっただけで買いです。徹底した再現性より、こういった今の生活に即した実用的な別注に惹かれます。同じコットンでもこちらはやはりタフな質感でよりオーセンティックなチノパン。ストレートが新鮮ですがもう少しワイドなほうが合わせる靴を選ばなそうです。最近はスラックスやイージーパンツばかりでしたが、久しぶりにチノパン気分になりました」
斉藤紘士さん(会社員)
「色で選ぶならサンドカラーがきれいなグラフペーパー、生地で選ぶなら秋冬らしい厚手のバズリクソンズ。前者は裾が短めの不思議なバランスでファッションとして楽しめるし、後者は王道だから男のワードローブとして持っておきたい」
高橋宏樹さん(会社員)
「グラフペーパーはウエストを絞ったときひだをどこに寄せるかでタックの表情がかなり変わります。結局後ろにひだを寄せたときがツータックのドレープがいちばんきれい。トップスは基本タックインでなるべく腰まわりをスッキリさせる必要がありますね。ブラウジングに工夫がいります。逆にバズリクソンズは男くさいチノなのでブカッと大きめをはきたい」
Graphpaper×L’ÉCHOPPEのツータックチノ
「アメトラ風味控えめで今の服に合わせやすい」
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BUZZ RICKSON’S×Bshopのミリタリーチノ
「フロントがジップフライになっただけで買い」
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パンツ(コットン100%)¥16,500/バズリクソンズ×ビショップ(ビショップ) その他/私物
Hair:JUN GOTO[ota office]
Styling Support:Junichi Nishimata