レトロだったり、ユーモラスだったり。ユニークなアートワークにファンが多いパタゴニアのTシャツ。実は地球を救うためのメッセージを、グラフィックを通して伝えているのだ。そこで2023年夏の新作グラフィックTを解説付きでお届け! 合わせてはきたいショーツもピックアップした。
Tシャツのアートワークにメッセージをのせて
「パタゴニアのグラフィック入りTシャツのコレクションには、地球を救うための行動を呼びかけるアートワークを採用しています。これらのTシャツは、私たちがサーフィン、スイミング、フィッシング、クライミング、バイクライディングなど、アウトドアを楽しむ場所を守るため、手遅れになる前に何か行動を起こすことを思い出させてくれます。
またグラフィックをデザインするアーティストたちは、ただのイラストレーターではありません。彼らはマウンテンバイカー、トレイルランナー、アングラー、サーファーなど、アウトドアを愛する多種多様な人々です。どのグラフィックにもストーリーがあり、それを知ることもパタゴニアのTシャツを選ぶ楽しさのひとつ。
もちろんボディはオーガニックコットンやリサイクル素材で、フェアトレード・サーティファイドの縫製を採用しています。今年の夏は、Tシャツを選ぶ選択肢のひとつに、パタゴニアのグラフィックTシャツを加えて、お気に入りの一枚を見つけてください」(牧野)
※「フェアトレード・サーティファイド」とは、発展途上国などでつくられた製品に対して、公正な価格で取引をすること。それによって生産者の持続的な生活を向上させる取り組み。
01.メンズ・プロテクト・ペダル・オーガニック・Tシャツ
繊細な線画×センスのいい配色にも注目
アーティストでありアスリートでもあるブルックリン・ベルは、パタゴニアのマウンテンバイク・アンバサダー。大きな山を背景に小さなマウンテンバイカーを描いた彼女のイラストには、「自転車で行く場所を守ろう」と呼びかけるメッセージが。
フロントは胸にPatagonia MTBの文字と山脈のイラスト入り。一般的なコットン製Tシャツに比べて水の使用量を84%、二酸化炭素の排出量も16%削減するオーガニックコットン製。
02.メンズ・ロスト・アンド・ファウンド・オーガニック・ポケット・Tシャツ
初期のカタログイラストにメッセージを添えて
パタゴニアのP6ロゴをつくったアーティスト、ジョセリン・スラック・ワッセンのグラフィックをスクリーンプリントしたTシャツ。1974年のカタログの表紙に描かれたイラストに「Leave it better than you found, and be found better than you left(帰るときは来たときよりも美しい状態で去り、来たときよりもよりいい人となって去りましょう)」のメッセージを新たに加えた。
フロントは胸にSpirited Functional Outdoor Clothing / Patagoniaの文字と山脈の線画イラスト入り。100%オーガニックコットン製。
03.メンズ・アクロス・ザ・トレイル・レスポンシビリティー
メッセージがイラストに溶け込むポップなデザイン
パタゴニアのデザイナーが早朝のトレイルランニングで得たインスピレーションを、グラフィックと詩で表現。トレイルを歩むときに経験する自然の中でのできごとから、小さな生き物に思いを巡らせる様子が描かれる。
フロントには詩で描かれた蜘蛛にPatagoniaのロゴを組み込んで、グラフィカルに描いたワンポイントが。端切れを利用したリサイクル・コットンと回収されたペットボトルを原料にしたリサイクル・ポリエステルで、バージン原料への依存を減らしている。
04.メンズ・ミスター・ヘックス・オーガニック・Tシャツ
クリーン・クライミングのギアがモチーフ
1970年代にパタゴニアの創設者イヴォン・シュイナードが唱えた「クリーン・クライミング」。それまで使用していた岩を傷つけるギアを使わずに、ヘキセントリックやナッツを使って上る革命的スタイルを提案した。そのヘキセントリックをパタゴニアのデザイナーがキャラクター化したのが「Mr. Hex」。斜めがけしたストラップにナッツを下げているのもポイントだ。
フロントには腰に手を当てて立つ「Mr. Hex」とpatagoniaのワンポイント入り。100%オーガニックコットン製。
05.メンズ・ハウ・トゥ・ヒール・レスポンシビリティー
地球を救うためのHow toシリーズ第4弾
カリフォルニアを拠点に活動するアーティスト、ワイアット・ハーシーのイラストで、地球を救うために私たちができる “to do list”を描いた。「太陽光発電を取り入れる」「侵略的な生き物を食べる」など時代に沿った視点がパタゴニアらしい。How toグラフィックTは2021年秋にスタートして、好評を博しているシリーズ。
フロントには線画の山とPATAGONIAのワンポイント。端切れを利用したリサイクル・コットンと回収されたペットボトルが原料のリサイクル・ポリエステルを使用。
グラフィックTシャツと合わせたいショーツはこれ!
メッシュのアンダーパンツ付きの水陸両用
ウォーターアクティビティもOKな、パタゴニアの夏の定番ショーツ。メッシュのアンダーパンツが付いているから、水着として使ってもいい。DWR(耐久性撥水)加工されたリサイクル・ナイロン100%素材で、水遊びで濡れてもすぐに乾くのがありがたい。
写真のコーラル(オレンジがかったピンク)は今年の新色。今回紹介したベージュ系のグラフィックTと相性のいいカラーだ。このショーツは展開色が多いので、お気に入りの色が見つけやすい。
たくさんのポケットがうれしい多機能ショーツ
その名の通り、毎日でもはきたくなる魅力的なショーツ。水の中でも使えるように速乾、ストレッチ性を備え、DWR(耐久性撥水)加工も施されている。だから水辺でのキャンプやフェスなど、夏のレジャーにも最高だ。両サイドにカーゴポケット、ファスナー付きポケット、ヒップにもファスナーポケットが付き、収納力も抜群。
今シーズンはリサイクル・ナイロン65%を含むナイロン・ポリウレタン素材にアップデート。ブルーのウェビングベルトが付き、Tシャツをタックインする着こなしにもおすすめだ。
パタゴニアに関するおすすめ記事はコレ!
Stylist:Takumi Urisaka
Composition & Text:Hisami Kotakemori