LOUIS VUITTON(ルイ・ヴィトン)は、2024年1月16日(火)フランス・パリにて2024秋冬メンズ・コレクションを発表した。ファレル・ウィリアムスによる3回目のコレクションのポイントを、本誌編集長・池田がリポート。
ウエスタンスタイルとワークウェアに注目!
パリ16区にあるアクリマタシオン庭園内の特設テントに足を踏み入れると、壁面いっぱいのスクリーンに映し出されていたのは、アメリカ西部の荒野の風景。
昨年11月30日に香港で開催された2024プレフォール メンズ・コレクションで、ファレル・ウィリアムスはセーラー(船乗り)やサーファーのスタイルをモチーフにしたダンディズムを表現したが、今回は一転して、アメリカ開拓時代を彷彿とさせるウエスタンスタイルと、男の普遍的なワードローブであるワークウェアに注目。
緻密なエンブロイダリーや宝石使いといったメゾンのサヴォアフェール(匠の技)を駆使しながら、力強く、そしてアイデアにあふれたコレクションを披露した。
ウエスタンスタイルのフラワーエンブロイダリーやフリンジ、ターコイズのボタンをあしらったコート、ハードなウォッシュ加工を施したフレアジーンズ、ウエスタンブーツなど伝統的なカウボーイスタイルのディテールを随所に取り入れた。
本コレクションでもダミエ・パターンは頻出。バッファローチェックのアウター、デニム、そして新しい「ダモフラージュ」のスーツやバッグも登場。
レザーのショートアウターで絶対欲しいものを発見(価格は不明です)。胸のロゴまですべてレザーで作られたバーシティジャケットやワークウェアをゴージャスに昇華したムートンジャケットなど。エンジニアブーツも気になる。
そしてもうひとつの注目アイテムが、ワークウェアの代表と言えるダブルニーのパンツ。繊細なウールからタフなコットンまで、素材のバリエーションはさまざまだ。
バッグはSpeedyを筆頭に、Steamer、サドルバッグの類が充実。カウボーイブーツのようなパッチワーク、スタッズ使い、ブラッシュ加工のモノグラム、そしてダモフラージュ。まるでアートピースのようなモデルが揃う。
シューズはワークブーツとカウボーイブーツが主体。その中でもスペシャルなモデルが、テキサス州エルパソにある最上級のブーツメーカー、Stallion Bootsとのコラボレーション。カウボーイ・スピリットとルイ・ヴィトンのサヴォアフェールが見事に融合した。
残念ながら展示会で現物を見ることができなかったのだが、ティンバーランドと協業したワークブーツは次の秋冬シーズン再注目のコラボレーションになることは間違いない。フォルムはやや拡大し、素材はウォータープルーフのイエローと黒のヌバックの2種類。詳細を待ちたい。
パールとターコイズを組み合わせたアクセサリー、キーチェーンなどアクセサリーのバリエーションも多彩。個人的にはロゴ入りのソックスも気になった。
それにしても、「ウエスタン」と「ワークウェア」という、イメージがはっきりとした強いテーマにもかかわらず、100体以上のルック数で飽きさせることなくコレクションを構築したファレルの想像力と引き出しの豊富さには、ただただ脱帽するしかない。ここで紹介しているのはほんの一部。情報は随時アップデートしていくのでお楽しみに!
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