韓流グループ「BTS」のJ-HOPEを単独で新アンバサダーに抜擢し、先日はメンズを統括するクリエイティブ・ディレクターにファレル・ウィリアムスを採用するなど、2023年2月のルイ・ヴィトンはニュースだらけ。3分でわかるようにまとめてみた。
ルイ・ヴィトンの新たなる希望!
2月24日(金)、パリのラグジュアリーブランド「LOUIS VUITTON(ルイ・ヴィトン)」は、韓国の7人組男性ヒップホップグループ「BTS」のメンバーで、ラッパー・シンガーソングライター・音楽プロデューサーとしても知られるJ-HOPE(ジェイホープ)をブランドの新たなアンバサダーに迎え入れることを公式発表。
新しい「ルイ・ヴィトン」の顔として、引いては、同ブランドが属する世界最大のファッショングループであるLVMH モエ・ヘネシー・ルイ・ヴィトン SE(LVMH Moët Hennessy ‐ Louis Vuitton SE)の覇権を担う。
①就任は2回目?
1994年2月18日生まれのJ-HOPEは29歳になったばかり。今回のアンバサダー就任は単独。2021年にも同ブランドのアンバサダーを務めたが、これは「BTS」メンバーとしてのグループ起用になる。
②いまさら聞けない「BTS」の由来は?
彼が所属する「BTS」は2013年6月に活動開始。グループ名の由来は、「防弾少年団(BTS)」を韓国語読み(Ban Tan Sonyondan)した頭文字から。この英字3文字から派生して、2017年には「Beyond The Scene(現実に安住することなく、夢に向かって絶えず成長する青春)」の意味が公式に加えられている。
「BTS」としてのブランドアンバサダー就任時、パリコレとは別に2021年7月にソウル郊外で披露された2021-22年秋冬メンズコレクションにもJ-HOPEはメンバーの一員として登場。スペクタクルなショーの模様はルイ・ヴィトン公式サイトで確認できる。
③さらに聞けない「J-HOPE」の由来は?
約1年半前。アイコニックなモノグラムとメルヘンチックなアートワークが織り成すスーツに身を包んだJ-HOPE。ラグジュアリー極まるセットアップは故・ヴァージル・アブローが手掛けたものだ。
もちろん「J-HOPE」は本名ではなく、パンドラの箱にちなんだギリシア神話(ゼウスから箱を譲り受けたパンドラが好奇心から開けてしまい、地上には不幸が広がり、希望だけが箱の底に残った)に着想を得た芸名。本名を英字読みした「Jeong Hoseok」のイニシャルをベースに「HOPE」がピックアップされた。
このいきさつは「BTS」のファンであるARMY(Adorable Representative M.C for Youth)にとっては常識中の常識。ちなみに、ファンクラブメンバーとSNSフォロワーから推計するに、ARMYは本国に約180万人(日本には約70万人)いるという。
④アンバサダー単独就任の噂はあった!
直近のJ-HOPEはこちら。
1月19日(木)に催されたパリ・メンズコレクションでは、セレブフォトコールを経て、フロントローでランウェイショーを鑑賞。席順は「ルイ・ヴィトン」のウィメンズ アーティスティック・ディレクターを務めるニコラ・ジェスキエールの隣だった。このときすでに、単独でのアンバサダー起用が水面下で進んでいたと推測される。
⑤ファレルの起用は過去にも2回!
自らをカルチュラル・メゾン(Cultural Maison/文化的メゾン)と定義付け、次世代を見据えての新体制を築きつつある「ルイ・ヴィトン」。10日前の2月14日(火)には、音楽・アート・ファッションの分野でクリエイティブな活動を続けるアーティストのファレル・ウィリアムス(Pharrell Williams/1973年4月5日生)をメンズ クリエイティブ・ディレクターとして抜擢している。ファレルは2021年11月28日に41歳で急逝したヴァージル・アブロー(Virgil Abloh)の後任になる。
ちなみに、ファレルと「ルイ・ヴィトン」との蜜月は三度目。関係は20年前にまでさかのぼり、2004年にNIGOとタッグを組んだトリプルコラボでサングラス「Millionaire」を制作、2008年にはファレル単独で紋章をモチーフにした「Blason jewelry collection」を発表している。いずれも小規模なカプセルコレクションだった。
⑥デビューコレクションはいつ?
ファレルが手掛けるメンズアパレルとアクセサリーの初コレクションは、6月に催される2024年春夏パリ・メンズファッションウィークでお披露目予定。
新たなる希望とともに、ユースカルチャーに根差したクリエイションが期待される。文化系男子にとっては、J-HOPEとファレルがセッションした「ルイ・ヴィトン」限定音源を配信して欲しいくらいだ。
2023年のルイ・ヴィトンをもっと知りたい!