
日常的なベーシッククローズを美しくモダンに昇華させるスタジオニコルソンが、吉田カバンのライフスタイルをコンセプトにしたブランド、POTR(ピー・オー・ティー・アール)と初コラボ。5月1日(木)の発売に先駆けてデザイナー、ニック・ウェイクマンさんにインタビュー!
吉田カバンとの出会い
UOMO:ファッション業界で長く活躍されているニックさんは、POTRとコラボレーションする前から吉田カバンのことを知っていたと思います。どんな印象を持たれていましたか?
ニック・ウェイクマン(以下、ニック):1999年に弟といっしょに初めて日本に来たとき、東急ハンズ(現ハンズ)にスクーター用のヘルメットを買いに行ったんです。そのとき吉田カバンのヘルメットバッグに出会って、ヘルメットといっしょに買いました。
UOMO:それが最初の吉田カバン。
ニック:そうです。それから26年間、吉田カバンの製品をいろいろ買いました。吉田カバンは日本のブランドの中でも大好きなブランドのひとつです。
POTRとコラボにいたったきかっけ

UOMO:吉田カバンのファンだったんですね! 今回のコラボは吉田カバンの中でも比較的新しいブランド、POTRとのコラボレーションとなりました。ニックさんはPOTRをご存じでしたか?
ニック:オフィスでコラボレーションについてスタジオニコルソンとどんなブランドが合うか? チームで話し合っていたときPOTRのことを知っているスタッフがいて、彼が提案してくれました。その時点で私自身はPOTRのことを知りませんでしたが、実際に製品を見た瞬間、「これは絶対やりたい!」と即決したの。それが確か2024年の1月ことだったから、1年ちょっとかけて実現しました。
UOMO:スタジオニコルソンは2010年のスタートですが、バッグのコレクションをはじめて発表したのは昨年のことでした。インラインのバッグと今回のコラボバッグのコンセプトは共通しているように感じます。
ニック:バッグの魅力は、持つことでシルエットが変わることです。コーディネートにバッグが加わることで変化が生まれます。肩にかければシルエットが変わり、その人の雰囲気まで変わりますよね。今回のバッグは、そんな「シルエットを変える面白さ」というものをコンセプトにしています。バッグに何かを入れればさらに形が変わるし、スタイリングを新鮮に見せてくれます。

UOMO:ニックさんが愛用していた吉田カバンのバッグがベースになっているそうですね。
ニック:私のお気に入りの吉田カバンのボンサック型のバッグをデザインのベースにしました。吉田カバンの方がオフィスに来て打ち合わせをしたときに、私が裾にジッパーがついたシルエットを変えられるパンツをはいていたんです。それを見て「ジッパーでマチを広げるディテールは吉田カバンのバッグにもあるので、ぜひやりましょう!」と提案してくれて、コラボのボンサックに取り入れました。とてもいい仕上がりになっています。
スタジオニコルソンのこだわり
UOMO:ボンサックを含め、ショルダーバッグ、キーウォレットと、3タイプのバッグが完成しました。それぞれのバッグの魅力を教えていただけますか?
ニック:まずコラボバッグに共通しているのは「super functional(超機能的)」であること。ユニセックスなデザインなので、男性が持てば洗練された印象に、女性が持つとクールな雰囲気を演出できます。素材には日本製のナイロンタフタを使いました。このナイロンは色みが独特で、「黒でもネイビーでもグレーでもない」ミステリアスなカラーになっています。この絶妙な色合いはブラックやネイビー、グレーの服とも相性がよいので、どんなスタイルにも合わせやすいんです。
UOMO:スタジオニコルソンのシグニチャーカラー、「DARKEST NAVY(ダーケストネイビー)」をこのバッグにも採用したのですね!

ニック:ファスナーの引手やトリムにレザーが使われているのも愛すべきディテール。洗練された印象を強調する仕上がりになっています。それから、もうひとつ。テープやレザー部分のステッチがSTUDIO NICHOLSONの「N」になっているのもキュートでしょう?
UOMO:通常は「四角バッテン」のステッチが「N」に!
ニック:もうひとつ重要なことが! どのバッグにも撥水加工が施されます。機能として重要でしょう?
UOMO:確かに。

ニック:私は大きめのバッグが大好きです。ボンサックはポケットがたくさんあるところがポイント。ポケットが多いのはPOTRのスタンダードな仕様でもあるんですが、ポケットは本当に素晴らしい。このボンサックは最高に機能的なバッグになっていると思います。


UOMO:ボンサックはこのPOTRのロゴパッチの横のファスナーが開いてマチが広がり、フォルムが変わるんですね。

ニック:小さなクロスボディバッグのよさは、持っていることをほとんど意識せずに自由に動けること。サイズがコンパクトで、何も考えずにパッと持って出かけられるから、とても便利なアイテムだと思います。
UOMO:出かけるときに必要なものが一式入る、ベストなサイズはさすがPOTRですね!

ニック:キーウォレットは吉田カバンからの提案で生まれました。コインパースとキーケースのダブル使いが新鮮な進化系アイテムです。最近は現金を持ち歩く人が少なくなっていますよね。それでもこのアイテムはカードやちょっとしたガジェットを入れたりするにも便利で、ギフトとしても最高でしょう?
UOMO:アクセサリー的にも使えますしね。それぞれのバッグによさがありますが、ニックさんのお気に入りはどれですか?

ニック:このボンサックかしら。でも3つのバッグはどれもそれぞれの目的に合うようにデザインされているので、全部大好きよ。
POTRとコラボをしてみた感想
UOMO:今回のコラボレーションで苦労したことはありましたか?
ニック:NO(まったくないです)! 今回のコラボに携わってくれた吉田カバンのメンバーは皆さん“Masters(達人)”なので、学ぶことしかなかったです。クラフツマンシップや技術的なノウハウについてはもちろん、いいデザインとは何かを学びました。バッグについて新しい視点を得られたのは私にとって大きな収穫です。
UOMO:継続的にコラボしたいと思いましたか?
ニック:もっともっと大きいバッグや、女性のためのもっと小さいバッグ……アイデアはいろいろあります。できれば続けていきたいですね。
UOMO読者へのメッセージ
UOMO:今回のコラボについて、UOMO読者へのメッセージをお願いします。
ニック:スタジオニコルソンとPOTRとの完璧なコンビネーションで3つのバッグが完成しました。洗練されていながらスポーティで、素材やディテールによってエレガントな仕上がりになっています。ご期待に応えるような完成度の高いバッグですので、UOMO読者の皆さんもこの完璧なトリオをぜひ楽しんでください。
STUDIO NICHOLSON × POTR
シーズン:2025年春夏
発売日:2025年5月1日(木)
販売店舗:下記店舗のみでの限定販売
・PORTER flagship store
・PORTER GINZA
・PORTER SHINJUKU
・KURA CHIKA by PORTER(福岡)
・KURA CHIKA by PORTER HONG KONG(MOKO、FASHION WALK)
・POTR(名古屋、札幌)
・PORTER SEOUL(ITAEWON)
・PORTER BANGKOK
・POTR POP-UP TOUR
・吉田カバンオフィシャルオンラインストア
・STUDIO NICHOLSON AOYAMA
・STUDIO NICHOLSON SHIBUYA PARCO
・STUDIO NICHOLSON公式オンラインストア