
庭木とポール・スミス!
英国を代表するファッションライフスタイルブランドの「PAUL SMITH (ポール・スミス)」が、同じく英国を拠点として日本製の剪定道具やガーデングッズを扱う園芸ブランドの「Niwaki(ニワキ)」と異業種コラボ。ツールバッグ・剪定ばさみ2種・シャベルスコップを揃えた4品のコラボアイテムが3月18日(火)に発売された。
ここは京都の「三条店」




「ポール・スミス」の審美眼でパーツと仕様がセレクトされ、独自のカラーリングとコラボタグが施された「Paul Smith + Niwaki(ポール・スミス + ニワキ)」のカプセルコレクション(一部、ニワキ公式アイテムも)はポール・スミス公式オンラインストアで販売中。洋服ではない実用グッズであるが、売れ行き絶好調。「ポール・スミス」のクリエイティブコンセプトである“classic with a twist(ひねりのあるクラシック)”が存分に感じられるプロフェッショナルな逸品揃いだ。

加えて、店舗内ポップアップが京都(3月18日~4月6日)、大阪(4月26日~5月12日/5月17日~6月1日)、東京(6月7日~6月22日)、名古屋(6月28日~7月13日)を巡回予定。
写真は3月18日(火)、京都の「ポール・スミス 三条店」で催されたポップアップの模様だ。今回のポップアップは、庭園・園芸・ガーデニング文化を色濃く持つ都市、京都からのスタートになる。
ジェイクさん、ハロー!

児島デニム製「ニワキ」オリジナルの作務衣で来店客を出迎えた「ニワキ」創業者のジェイク・ホブソン(Jake Hobson)は、ともに独自の庭園文化を発展させてきた英国と日本、2つの国の伝統と誇りを大切にしている英国紳士だ。ポールよりも高い2m近い背丈で、きめ細やかに剪定中。
かつて彫刻を学ぶ美大生だったジェイクは、訪れた京都の観光地で丁寧に剪定された木々に感銘を受け、大阪の植木屋で剪定職人になるべく2年の修行を積む。帰国し、自国での園芸用具不足を自ら解消すべく「ニワキ」を立ち上げ現在に至る。




プロの剪定職人であるジェイクが英国伝統の剪定造形である“トピアリー(topiary)”を披露し、三条店のポップアップはカルチャーの交差点になった。キュートに剪定されたウサギが3体(匹)集い、「ポール・スミス + ニワキ」コラボを祝う。
もちろん「ニワキ」のブランド名は「庭木」から。来日したポールを出迎える準備は整った。
快進撃の「Niwaki」とは?

ちなみに、英国南西部に位置する自然豊かなドーセット州シャフツベリーの地で2007年1月に設立された「ニワキ」は、日本製のガーデニンググッズを取り揃えた知る人ぞ知るプロユーザー向け園芸ブランドだった。転機は2021年9月。ロンドン中心部のチルターンストリート(Chiltern Street)におしゃれなショウルームをオープンしてから、ファッション業界からひっぱりだこの存在になる。
過去にもコラボ歴があり、英国老舗ブランドの「Oliver Spencer(オリバー・スペンサー)」(2022年10月&2023年3月)、米国ストリートブランドの「NOAH(ノア)」(2023年8月)、ロンドン拠点のテキスタイルデザインブランドの「Eley Kishimoto(イーリー・キシモト)」(2023年12月)、日本のセレクトショップ「B:MING by BEAMS(ビーミング by ビームス)」(2024年5月)と続いていた。


そして、「ニワキ」の最新コラボが「ポール・スミス」(2025年3月)だ。今回は道具のみだが、もし次があるならば庭木ウェアも期待したい。
長旅の疲れもなんのその。ロンドンから京都に直行して「ポール・スミス 三条店」に颯爽と登場したポール。ジェイクとの庭園談義に花が咲いている間に、コラボアイテムを紹介しておこう。
「ポール・スミス + ニワキ」全4品




庭木用具入れ以外の使い道も模索したくなる「職人ツールバッグ」のほか、軽い剪定や庭木の手入れにぴったりな「日暮らしばさみ」、雑草を一掃しつつ耕せる「ホリホリプロ + キャンバスシース」など、ポールとジェイクのスピリットが共振。
ポールから「Gunfighter!」と指摘されたレザーホルスターは、ブルーとレッドの持ち手が愛らしい「剪定ばさみ」の収納用ホルダー(付属)だ。
ポールさん、「英国でお勧めの庭園」を教えてください!


2人に単独インタビュー。仕事にデートに一人旅に、京都の観光地は軒並み制覇している文化系大人男子にとって、英国の庭園は未開拓だろう。
UOMO:英国でお勧めの庭園は?
Paul Smith:ベストはケント州にある「シシングハースト・カースル・ガーデン(Sissinghurst Castle Garden)」です。少し遠いが、丸1日空いているならば遠征することをお勧めする。
Jake Hobson:同意です。1930年代に整備された、英国の至宝だと思います。

感激。あの有名なシグニチャー、“Paul Smith”の筆跡で、シシングハースト・カースル・ガーデンに匹敵する庭園がノートブックに記されていた。
2つ目は、1673年にロンドン薬剤師協会が薬草栽培のために設立した、英国で2番目に古い植物園である「チェルシー薬草園(Chelsea Physic Garden)」だった。ロンドンのチェルシー地区にありスローンスクエアの駅からテムズ川方面に徒歩15分で到着。都市部にあるので訪問しやすい。
3つ目は、著名ガーデナーであるベス・チャトー(1923~2018)が、かつての駐車場に乾燥に強い植物を集めて整備した「ベス・チャトー・ガーデン(The Beth Chatto Gardens)」。英国南東部のエセックス州にあり、リバプールストリート駅からコルチェスター・ノース駅まで電車で約1時間、駅から庭園までタクシーで約15分の地にある。




UOMO:今回の「ニワキ」以外にも、振り返るとクルマ、飲料水、自転車のサドル、文房具、カメラなど様々な異業種コラボを展開されています。今後、チャレンジしてみたいコラボは?
Paul Smith:街燈です。イメージとしては装飾性の強いものです。バッキンガム宮殿から一直線に延びるメインストリート「THE MARE」の街燈を見上げると、トラファルガーの海戦で勝利した戦艦のミニチュアがあることに気付きます。もし私がデザインするならば、戦艦以外のなにか意外性のあるモノを街燈のてっぺんに置いてみたい。

最後に、「三条店」(3月18日~4月6日)以降に予定されている「ポール・スミス + ニワキ」ポップアップの巡回店舗を紹介しておこう。
直近では「グラングリーン大阪店」(4月26日~5月12日)を予定。大型連休明けに同じ大阪地区の「阪急メンズ大阪店」(5月17日~6月1日)で巡回開催し、東京の「丸の内店」(6月7日~6月22日)へ。最終は真夏の「ジェイアール名古屋タカシマヤ 8階(6月28日~7月13日)の順になる。
新店舗「グラングリーン大阪店」がオープン

5つの巡回店舗の中で「ポール・スミス グラングリーン大阪店」は初見の大人男子も多いだろう。
場所は、JR大阪駅の「うめきたエリア」に3月21日(金)にグランドオープンした「グラングリーン大阪(GRAND GREEN OSAKA)」の1階だ。同じ大阪・心斎橋に2019年10月1日(火)にオープンしたメンズ路面旗艦店である「ポール・スミス 大阪店」から6年ぶりの関西出店となる。




大阪人の情熱のような赤いファサードが印象的。一面を見渡せる開放感のある店内にはメンズとウィメンズのコレクションラインのほか、シューズやアクセサリーに加えて家具やホームグッズまでラインナップ。うめきたエリアの土地柄か、大人向けのライフスタイル色が濃い「ポール・スミス」だ。
ラグジュアリーな店内に心が躍る。NYのテキスタイルブランド「Maharam(マハラム)」コラボのイームズソファコンパクトやイームズプライウッドチェア」に腰を落ち着かせ、じっくり吟味しながら“ひねりのあるクラシック”を楽しみたい。

ここでしか購入できない「ポール・スミス グラングリーン大阪店」限定アイテムも多数用意。大中小3サイズ展開のトートバッグ、英国紅茶を入れて持ち運びたいタンブラー3種、ジュエリー置きにも使えるティーバッグトレー、意外にも初登場のエプロンなどは早めにゲットしておこう。カラバリはホワイト×エメラルドのほか、ホワイト×ブルー、ブラック×イエロー、ブラック×ピンクの4色展開。
そして、“ファッションライフスタイルブランド”としての真骨頂、「ポール・スミス + ニワキ」のグラングリーン大阪店でのポップアップは4月26日(土)から5月12日(月)まで。楽しみに待とう!
Paul Smith + Niwaki

発売日:2025年3月18日(火)
販売店舗:公式オンラインショップ
POP-UP:
[三条店] 3月18日(火)~4月6日(日)
[グラングリーン大阪店] 4月26日(土)~5月12日(月)
[阪急メンズ大阪] 5月17日(土)~6月1日(日)
[丸の内店] 6月7日(土)~6月22日(日)
[ジェイアール名古屋タカシマヤ 8階] 6月28日(土)~7月13日(日)
ポール・スミス 三条店

住所:京都府京都市中京区三条通富小路東入中之町28番地 1F-2F
TEL:075-212-2313
営業時間:11時~20時
[NEW!] ポール・スミス グラングリーン大阪店

住所:大阪市北区大深町5-54 グラングリーン大阪南館 1F
TEL:06-7165-8286
営業時間:11時~21時