2024.10.12

【メゾン マルジェラ】名作バッグ「5AC」を、4組の日本人アーティストが再解釈してみたら

「5AC」ハッキングプロジェクトが10月17日まで開催中

【メゾン マルジェラ】名作バッグ「5ACの画像_1

2016年に発売されて以来、高い人気を誇っている「Maison Margiela(メゾン マルジェラ)」のシグネチャーハンドバッグ「5AC」。シーズンを超えて様々なスタイルで解釈されてきた本モデルを4組の日本人アーティストのレンズを通して再解釈する『「5AC」ハッキングプロジェクト』が、17日まで「メゾン マルジェラ オモテサンドウ」で開催されている。

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それぞれの独創的なアングルから「5AC」にフォーカスしたのは、グラフィックデザイナーの田中義久と彫刻家の飯田竜太によるアーティストデュオであるNerhol、木版画に特化した作品を手掛ける大竹笙子、ドローイングを中心に様々な表現を手掛けるBIEN、そしてテキスタイルデザイナーとデザインスタジオから成るNUNO | we+。彼らの作品は、メゾン マルジェラ公式サイトでも公開されている。

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常識にとらわれることなく、洗練された型にはまらないアティテュードを打ち出し、慣れ親しんだものからの脱却をたたえる『「5AC」ハッキングプロジェクト』。見に行けば、新鮮な刺激が得られるに違いない。

Nerhol

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連続写真の積層した紙を彫刻することで知られるアーティストデュオ、Nerholが創り出したのは、カンバスを用いてハッキングした「Canvas(Nusa)」。カンバスを巡って日本文化を捉え直したときに、麻の紙に立ち返るべきと考えた二人は、職人の協力を得て、貴重な大麻(おおあさ)の繊維で紙を漉き、その紙を細切りし、紙を撚って糸にし、それを織機で織り100%麻の紙のカンバスを制作。表面でキラキラ光る膠と、荒く織られたカンバスを通して、「5AC」バッグの輪郭や素材が立ち現れてくる。

大竹笙子

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日常で目にした情景を具現化する大竹笙子は、木版画を主な作品としている。作品制作だけでなく、本の挿画やファッションテキスタイルにも作品を提供する彼女が手掛けた「HACKED PATCHED」では、頭の中がハッキングされ出現したイメージが継ぎ接ぎされ増殖していく様子を表現。ひとつのアイテムの中に異なるピースを融合させ、その機能やストーリーの記憶を呼び起こし新たな価値を見いだすメゾンのコード「メモリー・オブ」とも通ずる脳内パッチワークは、見る人の記憶をも誘起させる作品。

BIEN

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アニメーションやストリートカルチャーに影響を受けた独自のドローイング表現を中心に、映像、彫刻、インストラクション、インスタレーションなど、複数のメディアで作品を制作するBIEN。その作品は、我々人類が作り出したイメージやフィクションという幻影と、不変的な物質が織りなすこの世界を紐解く試みだ。「Visible observation for 5AC」には、複数のMDF彫刻と「5AC」マイクロが用いられた。

NUNO | we+

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NUNO | we+が手掛けた「回転するキューブ - Inverse Equation」は、四角い刺繍片がテキスタイルの一部となり、ゆらゆら動くNUNOの刺繍布「スイング四角」の制作工程を3つのキューブで表現。本来人目には触れないプロセスを主役に引き立て、「5AC」を包み込むことで、ベーシックなコードを反転させるメゾン マルジェラの哲学をトレースしている。

Maison Margiela 公式サイト 
5AC Hacking Project

Maison Margiela Omotesando
住所 : 東京都渋谷区神宮前5丁目10-1 GYRE 1 階
営業時間 : 11:00~20:00 (不定休)
電話番号 : 03-5778-0891

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