コロナ禍をきっかけにスタートした新しい日常で、ライフスタイルが変わったという人は多い。洋服やモノへの考え方はどうか? 個人的定番は不変? それとも新定番が生まれたか。WITHコロナ時代のスタンダードアイテムを100人に聞く。ブルーム&ブランチの柿本陽平さんは先を見据えて、心が動くモノだけをそろえるスタイルがよいと感じている。
【MY STANDARD 100 #84】 柿本陽平さん(ブルーム&ブランチ ディレクター/ 柿乃葉 店主/38歳) フランネルのコットン×ヤクフーディ
コットンヤクフーディー¥26,000/フランネル(ブルーム&ブランチ青山)
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着続けるほどに魅力が増す コットン×ヤク素材のフーディ
昨年9月に鎌倉に個人商店として柿乃葉をオープンしたこともありますが、時間の使い方は一変しました。所有するものも今まで以上に厳選するようになり、今ではなく先を見据えて自分にとって必要なものだけを少量そろえていくのが良いと感じています。
柿乃葉はそんな自分の今の心境や生活様式を凝縮した店です。心が動いたもの、純粋に自分が身につけたいと思うものだけを小さく集め、そのひとつひとつを丁寧に紹介していく。自分自身、心が動くモノだけを買うようになり、その分、価格帯は広くなりました。着飾ると言う概念はなくなり、削ぎ落とされた着こなしになってきました。
洋服に関しては作り手の考えやそれを着たいと思える意味だったり、育てていく楽しさだったり、そういったことに意識が傾いています。今までもよいものを長くという感覚でモノを選んでいましたが、その価値観はさらに強くなっています。新品で最高な状態のモノよりも、自分の体に合わせてどんどん良くなっていく服や靴に魅了されます。
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フランネルのオーガニックコットンにヤクをブレンドしたスウェットフーディもそんなアイテムのひとつ。フランネルソルのモーターサイクルコートとヒデアキサイトウのドレストラウザーにニューバランス990でリラックス感がありつつ、商談などにも対応できる落ち着いた印象のコーディネートに。
超長綿のオーガニックコットンと絨毛のヤクをブレンドしたスウェットは、ぬめりのあるやわらかなタッチとウォーム感があって着心地が抜群にいい。見た目はカジュアルなアイテムですが、素材がとてもよいので、着ている本人には贅沢感があります。以前にも増して、どんな素材を使っているか、心地良い服かが重要になっている気がします。
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裏起毛しているからフワッと温かく、ニットを着ているかのような感覚。この素材は好評につき定番として、2021年の秋冬もデザインを変えてリリースする予定。シンプルベーシックで素材のよいものは、これからも自分にとって重要度が増していきそうです。
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※撮影した商品は柿本さん着用の色違い、ブラックです。
文化系男子おすすめのパーカ新定番
ブルーム&ブランチ青山 TEL:03-6892-2014
Photos:Naoki Seo(still)
Stylist:Takumi Urisaka
Composition & Text:Hisami Kotakemori
Stylist:Takumi Urisaka
Composition & Text:Hisami Kotakemori