コロナ禍をきっかけにスタートした新しい日常で、ライフスタイルが変わったという人は多い。洋服やモノへの考え方はどうか? 個人的定番は不変? それとも新定番が生まれたか。WITHコロナ時代のスタンダードアイテムを100人に聞く。サンカッケーの尾崎雄⾶さんは人に会わない日でもシャツを着てネクタイを締め、自分の好きな服装を楽しんでいる。
【MY STANDARD 100 #64】 ターンブル&アッサーのロンドンストライプシャツ 尾崎雄⾶さん(サンカッケー・デザイナー/40歳)
ザ・ゲッコーシャツ¥38,000/ターンブル&アッサー(ヴァルカナイズ・ロンドン)
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英国伝統のビスポークシャツで 日々襟を正して気を引き締める
リモートワークが普及して、かねてからの旅⼈ワークへの周囲からの理解が深まったのはありがたいことです。今後は拠点を増やして⽣活することにしました。僕個人としては、感染症はいずれ克服していくもので現在を通過地点ととらえているため、⼤きく考え⽅を変えたことはありません。
ファッションももともと⾃⼰満⾜として装っているので、特に変わりはありません。⾃宅と事務所の単純往復だけで、誰にも会わなくともネクタイをしめることもあります。異常に見えるかもしれませんが、人に会わない日でもタイを結ぶと背筋を伸ばして過ごせるんです。TPO=相手に対しての配慮が要求される機会が減ったことで、むしろ以前より⾃分の好きな服装をしている気がします。
ドレスシャツを着る⾏為は、自分にとって襟を正して気を引き締める儀式のようなものです。コロナ禍でもファッションのプロとして揺るぎなく⽣活していくために、⼤好きなシャツを以前にも増して着るようになっています。20年近く愛用しているのが、英国ターンブル&アッサーのシャツ。中でもロンドンストライプがお気に入りです。
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きょうはターンブル&アッサーのシャツにマリネッラのネクタイ、ヴィンテージのニットベストで色を添えました。ヴィンテージのスラックスにヘリンボーンツイードのサンカッケーのジャケットで、英国に寄せたスタイリング。シャツとタイはかっちりしていますが、ほかのアイテムは着心地重視。やわらかくてラクに着られる素材を選んでいます。
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ターンブル&アッサーはイギリス、ロンドンで1885年に創業した老舗ビスポークシャツブランド。映画『007』でジェームズ・ボンドが着用したことでも有名です。僕も愛用している“ジェームズ・ボンド”モデルはワイドスプレッドカラーとターンバック仕様のカフスが特徴。きょうはヴィンテージのカフスボタンを合わせています。ロンドンに早くオーダーメイドしに行きたいのですが…。
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※撮影した商品は1987年の傑作映画『ウォール街』でマイケル・ダグラスが演じたゴードン・ゲッコーが着用していたクレリック仕様。“ジェームズ・ボンド”モデルがベースになっている。
おしゃれな大人が選ぶ「MY STANDARD」シャツ
ヴァルカナイズ・ロンドン TEL:03-5464-5255
Photos:Naoki Seo(still)
Stylist:Takumi Urisaka
Composition & Text:Hisami Kotakemori
Stylist:Takumi Urisaka
Composition & Text:Hisami Kotakemori