コロナ禍をきっかけにスタートした新しい日常で、ライフスタイルが変わったという人は多い。洋服やモノへの考え方はどうか? 個人的定番は不変? それとも新定番が生まれたか。この連載ではWITHコロナ時代のスタンダードアイテムを100人に聞く。UOMO編集部の鶴田悠介は、希少性よりも汎用性の高いベーシックでおしゃれをすることが本当のカッコよさと結論。
【MY STANDARD 100 #56】 ヴァンズのスニーカー“オールド スクール” 鶴田悠介(UOMO編集部/30歳)
スニーカー”OLD SKOOL”¥6,500/ヴァンズ(ヴァンズ ジャパン)
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どこでも手に入ってカルチャー的な 背景もある“自分だけがわかる”定番
家にいる時間が増えて、在宅時間を有意義にできるものやインテリアに今はお金を使っています。同時に、たくさんのモノにあふれた生活に少し疲れてきて、モノを少なくしたいと思うようになりました。
ファッションに関しても自分自身では変わらないつもりでいましたが、やっぱり無理をしなくなりました。レイヤード、きかせ色などテクニック的なことがもともと好きでもなかったので、さらに遠ざかり…。業界全体にも言えることだと思いますが、シンプルでいいものがやっぱりいいと。シンプルだけれど、自分だけがわかるこだわりが詰まったものを選ぶようになりました。
どこでも手に入るものをおしゃれに着こなすことが本当のカッコよさだと個人的には思っています。希少性の高いコラボや限定モデルはカッコいいし、とてもそそられますが、自粛期間、おしゃれして外に出かけられないときに冷静に自分を見つめ直したら、無理しないこと、本当のスダンダードでおしゃれをすることこそが究極という考え方にたどりついたのです。
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ヴァンズのオールドスクールは昔からあるモデルで、なおかつどこでも買えます。僕が今思うMY STANDARDを象徴するアイテムです。昔見た写真でセットアップにオールドスクールを履いているルックがすごく頭に残っていて、きょうはそれを真似てます。古着のセットアップのインナーには“熱波に焦がれてT(プロサウナーT)”。このくらい気の抜けたTシャツが自分には合ってると思うし、足もとも革靴よりもオールドスクールくらいがちょうどいい。アウターはコモリのディアスキンを使ったミリタリージャケット。ちょっと男らしい服もここまでの足し引きならアリかなと。
オールドスクールは、僕が10代の頃、海外のスケーターがよくはいていて、それがすごくカッコよかったんです。それを思い出して久しぶりにスケボーを引っ張り出して、あえて汚れてくるようにはいています。
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ヴァンズはスケーターカルチャーを象徴するブランドですが、黎明期にステイシー・ペラルタなどリアルスケーターのアドバイスを受けてアンクル部分にパッドを入れたことが画期的だったんですよね。ジャズラインと呼ばれるアイコンが入ったのはオールドスクールから。シンプルなオーセンティックやエラよりも、存在感があって僕は好きです。
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おしゃれな大人の「MY STANDARD」な靴
ヴァンズ ジャパン TEL:03-3476-5624
Photos:Naoki Seo(still)
Stylist:Takumi Urisaka
Composition & Text:Hisami Kotakemori
Stylist:Takumi Urisaka
Composition & Text:Hisami Kotakemori