コロナ禍をきっかけにスタートした新しい日常で、ライフスタイルが変わったという人は多い。洋服やモノへの考え方はどうか? 個人的定番は不変? それとも新定番が生まれたか。この連載ではWITHコロナ時代のスタンダードアイテムを100人に聞く。シュタインの浅川喜一朗さんは、少し「日常」を意識して服づくりをするようになった。
【MY STANDARD 100 #23】 シュタインのワイドフリーストラウザーズ 浅川喜一朗さん(シュタインディレクター/33歳)
ワイドフリーストラウザーズ¥33,000/シュタイン(エンケル)
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シワにならずモード感もまとえる フリースのワイドトラウザーズ
今まで貫いてきた、手仕事感のあるものづくりや、店での接客などは、より大切にしてきたいと思うようになりました。丁寧にものづくりをして、皆様にお届けするベストな形についてもいろいろ考えるように。コロナ禍ではオンラインの重要性も感じましたが、対面に勝るものはないような感覚もあります。
服づくりに関しては、少し日常を意識するようになりました。例えば定番のトラウザーズは、デスクワークが増えるライフスタイルの中では、シワになりづらい生地のほうがよいのでは? 作業しやすいディテールが何かないだろうか? 好きなものや表現したいことは変わらないので、既存の空気感を大切にしつつアップデートできないか? そんな考え方が自分でも新しく感じる部分です。
既存のアイデアにほんの少し日常というフィルターを通して、新たにつくったのがこのワイドトラウザーズ。ほぼ毎日黒いパンツをはいているので、はきやすい素材、シルエット、ディテールがありつつ、ほんの少しモード感もあるパンツを探していました。そこでフリース素材をカッチリしたトラウザーズに落とし込んでみることに。結果、デスクワークでもシワにならず、モードなバランスでも合わせられる1本が完成。確実に新しい定番になりそうです。
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家で仕事するときも緊張感を出すだめに、黒い服を着ています。このフリースパンツだと、リラックスしすぎた感じにならないのも魅力。仕事の合間にフラッと外出するときは、シュタインのジップブルゾンを羽織るだけでモード感のある着こなしに。全身黒でも素材感を変えてメリハリを出しています。
フリースで温かいので、秋冬のルームパンツとしても大活躍。ワイドテーパードシルエットは、はくとラクチンで、しかもシュッと見えるのが強み。
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バックポケットはスラックスらしい玉縁ポケットながら、下部の生地をたっぷりとさせ、シルエットに少しの変化が出るデザインです。
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パンツもトップスも、フリースがいい!
エンケル TEL:03-6812-9897
Photos:Naoki Seo(still)
Stylist:Takumi Urisaka
Composition & Text:Hisami Kotakemori
Stylist:Takumi Urisaka
Composition & Text:Hisami Kotakemori