多くの服に袖を通してきた大人たちには、必ず原点となる思い出の一着がある。「大人にしてくれた服」との出会いに耳を傾ければ、洋服を着ることの楽しみを再発見できるはずだ。中目黒の花屋「farver」のオーナー、渡辺礼人さんにとってのそれは、花を届けに行った先で見つけた、オリバーゴールドスミスの丸眼鏡だった。
OLIVER GOLDSMITHのメガネ
「上質なメガネを自分の一部にすることで自信をもらいました」
渡辺礼人さん/farver オーナー
「29歳で始めた花屋が軌道に乗りだした頃、思い切って購入したメガネ。若さと勢いを武器にがむしゃらだったこともあったけれど、30代になりクライアントさんも目上の方が多かったので、大人としての信頼感を得たかったんです。これはお客さんの依頼でコンティニュエに周年のお花を届けに行ったときに見つけた、オリバーゴールドスミスの一本。細身のメタルフレームは知的な印象ながら、僕らしい個性も残してくれた。このシンプルな丸メガネに頼ることにしました。軽くて疲れないし、朝市場に花を仕入れに行くにも楽。今となっては自分の一部のようなものですね」