1970年に登場したハミルトンの世界初LED式デジタル時計「パルサー」は、裏原好きだった大人には「カーキ」「ベンチュラ」に勝るとも劣らない名作だ。
HAMILTONの「ハミルトン PSR」
ハミルトンといえば「カーキ」「ベンチュラ」といった名作があるけれど、青春時代の思い出として忘れられないのが、世界初のLED式デジタル時計「パルサー」だ。誕生したのは1970年だが、’90年代後半に裏原系の人々を中心に盛り上がり、当時はロレックスを普段使いしている人が遊びでつけるファッションウォッチというイメージに。とはいえ出回っていたデッドストックは高価で、しかも肝心のLEDが壊れた場合の修理は絶望的と言われており、どうにも手を出しづらい存在だった。そしてブームの終焉とともに僕らはパルサーのことを忘れてしまっていた…のだが、誕生から50年を迎える今年、この名作が「ハミルトン PSR」として復刻されることに。デザインは1973年発売の「P2」をベースに、象徴的なクッション型のケースをサイズまで完璧に再現。ただし右下のロゴは「HAMILTON」に変更された。そして時刻表示は大幅に進化。液晶ディスプレイで常にうっすらと時刻を点灯させつつ、右横のボタンを操作すればあの赤いドットからなるLEDが発光する仕組みで、オリジナルと違ってわざわざボタンを押さずとも時間がわかるようになった。日本では6月初旬から、直営店とオンラインブティック、ビームスの各店舗などで先行予約が始まる予定。「文化系男子」にぴったりのセカンドウォッチを探しているなら、これかも。ともにケースサイズ34.7㎜×40.8㎜、100m防水。(右)SS(イエローゴールド PVD)。世界限定1970本。¥120,000・(左)SS。¥90,000/ハミルトン(ハミルトン/スウォッチグループ ジャパン)
Stylist:Tatsuou Sakai
※SS=ステンレススチールの略です。