シンプルに見えて、デザイナー岩井良太氏のこだわりが随所に秘められたAURALEE(オーラリー)のアイテム。氏も毎日着てる? という4選から手に入れるのもアリ!
オーラリーはデザイナーの岩井良太さんによって2015年春夏にスタート。その着心地と独特のニュアンスカラーで瞬く間に人気を集める。2018年には東京から世界に羽ばたくブランドとして「FASHION PRIZE OF TOKYO」を受賞。今年はパリで2度のショーを開催した。連載第3回は何かと話題のオーラリーを手がける岩井さん自身のお気に入りをチェック。ご本人のコメントとともにお届け!
ロンT感覚が新鮮なシンプルニット
岩井さんが「ついつい毎日着てしまいそう」と真っ先に挙げてくれたのがシンプルな黒のクルーネックニット。前回も紹介した限られた地域でのみ生産されているフレンチメリノ素材を使用している。「弾力性のあるフレンチメリノの糸を強撚しています。よく見ると目面(めづら。ニット表面の編み地のこと)がクリアに出ていてシンプルだけどニュアンスがあって肉感も程よい。袖口や裾にリブを入れずに仕上げたので、ロンTのように気軽に着られていいんです」(岩井)。¥33,000/オーラリー
落ち感も独特な上品カーゴパンツ
本格的なミリタリー仕様のカーゴパンツは、上品な落ち感のウールギャバジン素材。「上質なウールを最⼤限の⾼密度で打ち込んで織り上げました。ドロッとした独特の落ち感とシャリッとしたハリ感。相反する質感を併せ持つ、今までにありそうでなかった素材です。ジャケパンやCPOシャツも作っていますが、このカーゴパンツが一番好きです。カーゴパンツもこの素材だと、また変わった見え方がしてきます」(岩井)。¥42,000/オーラリー
ベビーカシミヤは別格の気持ち良さ
今やオーラリーのアイコンアイテムになっているベビーカシミヤ。仕入れるまでのストーリーもあり、思い入れもひとしお。「この気持ち良さはちょっと別格。普通のカシミヤとは全然違って、冬は毎日のように着ています。定期的にモンゴルを訪れて、現地の様子を見て、生産者の方とコミュニケーションを取って、やっと仕入れられる素材です。こういった上質な素材は、たくさん着てボロボロになってもよい感じが出ます」(岩井)。¥57,000/オーラリー
軽いメルトンのジャケットコート
上質なウール、スーパー130’sを使った二重織りのライトメルトン。数シーズン継続している岩井さんごひいきの素材だ。「独特のハリ感と光沢があって、毎シーズン洋服に仕上げてみると『この素材、やっぱりいいな』と思う。今シーズンも何型か展開していますが、特に気に入っているのがジャケット型のコート。着丈長めのジャケットという感じが気分です。本格的なテーラーの工場で、肩パットや芯地など細部にもこだわって作ったので、着るとシルエットの良さを実感してもらえると思います」(岩井)。¥85,000/オーラリー
www.auralee.jp
Text:Hisami Kotakemori