おしゃれな大人は少ないワードローブを上手に使って夏を乗り切っているらしい。プロダクトデザイナーの宮田尚幸さんにそのこだわりを聞いた。
「心地よさに反応できる心と身体であることは大切。前職のポスタルコの師匠の影響もあり、いつも感覚を研ぎ澄ませていたい」と宮田さん。そのワードローブには気持ちいいものが並ぶ。
「よいデザインは自分の身体の一部のように心地よく使えるはずで、ツキのパンツもまさにそれ。ティエラのナイロンパンツやダナーのブーツも同様で、機能に対するデザインが追求されたものはやっぱり重宝しますね。その一方で、人や土地の匂いのするものもまた素晴らしい。例えばサムセー島のTシャツやエスワティニ王国のハンカチは自分にできることを考える意味で手に入れたもの。寄り添いたい生産背景をもつモノは、そのストーリーも含めて着心地がよく感じるものですね」
1.RULEZPEEPSのコットンTシャツ
オリジナルのオーガニックコットン天竺を使用。裾には天地始末が施され、抜群の着心地。
2.TUKIのカラテパンツ
「いつでも膝をつける格好が好きだから(笑)、丈夫な生地とラクなはき心地がうれしい一本」
3.SamsøのオーガニックコットンTシャツ
「自然エネルギー100%で成り立っている土地、サムセー島を訪れて手に入れたコットンT」
4.エスワティニ王国の手染めハンカチ
「人と動物が親密に共存していることに感動したのを思い出す手染めのハンカチです」
5.インドのコットンシャツ
不揃いなボタンと縫い目が特徴の手縫いのシャツ。「完璧ではないよさもありますよね」
6.デンマークの伝統的ワークシャツ
「工房に住み込みで働いたときにいただきました。古くから青地に赤いリボンが大工の印」
7.Dannerのダナーライト
初期モデルを再現した赤味が特徴的。「雨の多いデンマークでも頼れる一足でした」
8.POSTALCOのThree Pack
3つの大きなポケットから成る構造が使いやすい。「海外の日常生活もこれ一つで大満足」
9.Tierra のナイロンパンツ
スウェーデンで30年以上愛されるアウトドアブランド。ジップで膝下を取り外せる仕様。
10.イタリア軍のウールTシャツ
「学ぶべきこともあるサープラス。使うことを意識して作られているからタフなんです」
宮田尚幸さん/プロダクトデザイナー
尚工藝代表。文具・服飾雑貨のデザイン開発に従事した後、デンマークの福祉で有名な学校Egmont Højskolenに留学。Vilhelm Hertzのインターンを経て帰国後独立。
Text:Takako Nagai