日用品から北欧の名作、注目作家のオブジェまで、ガラスに造詣が深いショップ店主たちが惚れ込んだ、思い入れ深い一品を公開。
新田佳子のガラスボウル
「新田佳子さんの作品は成形したガラスを接着剤でマスキングして、サンドブラストで削り出すストライプやヘリンボーンといった独特の柄が特徴です。手作業で仕上げるため同じ型でも一つずつ表情が違っていて面白く、実際に食卓で使うと和洋中どんな食事にもマッチするので便利。見映えと実用のバランスがちょうどいいんですよね」。ボウル(各)¥4,800/千鳥
チェコのオイルランプ
「円柱型のガラスの真ん中に浮いているようについているオイルタンクが印象的なランプは、今もチェコ国内でハンドメイドされているものです。円柱のケースが風防となって火が消えにくいという便利さもありますが、何より暗い部屋で火をともしたときの明かりの揺らぎと反射が美しく、つい時間を忘れて見とれてしまいます」。オイルランプ(M)¥5,000・(L)¥6,000/HOEK
熊谷 峻のガラスオブジェ
「ちょうど2年前にクラフトフェアで熊谷峻さんの作品に出会い衝撃を受けました。用意した型にガラスや土、金属を流し込み焼き上げる実験的な手法で生み出す作品は、本人すら予想できない偶然の産物というところがユニーク。光が当たるとテクスチャーが反射して、色の変化や独特な輝きを見せるのも美しい」。壺¥130,000・オブジェ(左)¥40,000・(右)¥30,000/プラグマタ
エリック・ホグランのフラワーベース
「数あるエリック・ホグランの作品の中でも最近、すごく気に入っているのがカーボランダムというシリーズ。これは1956年頃の作品なのですが、特徴はガラス表面にたくさんの気泡があるところ。当時は、気泡のあるグラスは粗悪品といわれていましたが、それを美しいととらえたホグランの先見の明を感じられる貴重な作品です」。ベース(左)¥55,000・(右)¥30,000/エレファント
オイバ・トイッカのアートオブジェ
「キューブ状のこのガラスオブジェは、フィンランドのガラス工場ヌータヤルヴィでデザイナーをしていたオイバ・トイッカがデザインしたもの。1983年から10年ほど、年に1回クリスマスシーズンに2000個だけ販売していたもので、今や本国でもめったに出会えないレアものです。ビッグバンを想像させるガラス内の不思議な造形に引き込まれます」。オブジェ(参考商品)/サムエル・ワルツ
フレスコ×OUTBOUNDのグラス
「私生活でも定番として活躍している僕のお気に入りは、OUTBOUNDをオープンして間もない頃にフレスコに特注で作ってもらったグラス。形は3種類あってワイングラスにビールグラス、花器に使える大きめのグラス。実は飲み口から底までガラスの厚みが均一で割れにくく、気軽に長く愛用できるのも魅力です」。グラス(右)¥3,900・(中)¥3,600・(左)¥4,600/OUTBOUND
エレファント TEL:03-5411-1202
サムエル・ワルツ TEL:0422-27-1855
千鳥 TEL:03-6906-8631
HOEK TEL:03-6805-0146
プラグマタ TEL:03-3297-6011
Text:Yuichi Samejima